1カ月記念ということで・・・ありがちなネタですが

ちょっとリアルがバタバタしてますので最初は短く


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まだ眠い。


しかし、全身の違和感にキョーコは目を開けた。



■理想の夜・現実の朝(前編)




目に入るのは、自分の部屋ではないけれど見知った寝室。


所謂、生まれたままの姿の自分。


その自分を背後から包むもう一つの身体。



(あ~やっぱり)

どうやら、昨夜のことは夢ではないらしい。



と、なると背後にいるのは…

キョーコが恐る恐る首を捻じ曲げて背後を確認すると…


秀麗な笑顔とバッチリ目があった。


「っ!ここは寝たふりとかしましょうよ!心臓に悪いです!」

「なんで?そんなことしたら起きる瞬間見逃すじゃないか」

「そんなもん、見てどうなるっていうんですか?」

「えー、せっかくの記念に?」


なんですか?それ?と返そうにも声がガラガラだ。喉を押さえたところで蓮がベットサイドからミネラルウォーターのボトルを取ってくれた


シーツが身体から落ちないように慎重に体を起こそうにも、自分の身体とは思えない位のダル重感。

結局蓮に起こしてもらってヘッドボードに背中をあずけた。

そして、ふと気が付いた。

身体がこざっぱりしていることに。


「私、シャワー浴びてませんよね?」

「あ~」

蓮の目が少しさまよう。いや、明け方喉が渇いて目が覚めて、水を取りに行ったときにね。


「…拭いていただいちゃいましたか?」

「拭いちゃいました」


どこをどう拭いたかなんて恐ろしくて想像できない。


「…敦賀蓮にそんな介護みたいなことさせてしまうなんて」

「介護って…」



寝起きの様子を見ると大丈夫そうだけど、と蓮が確認する。

「最上さん、昨夜の覚えてる?」

「…覚えてます。」

それはもう、自分の記憶力が恨めしく思うほどに

「最後の方の記憶はちょっとあいまいですけど」

「それはまあ・・・色々ごめん」


ちょっとバツが悪そうにつぶやく蓮の声も少し掠れ気味だ。

本人も気になるのか喉元に手をやっている。

じっと見ていたら、蓮は苦笑した


「まあ、あれだけ怒鳴りあったからね」



そう、二人は昨夜怒鳴りあったのだ。

それはもう盛大に。



(続きます)