旦那との出会いからを、ゆっくり振り返る、とか。


嫁にいくことをしみじみ想う、とか。


なんて






皆無。





のまま、結婚式当日はやってきた。




前日、旦那は発熱し

ワタシは全身にじんましん。

おまけに天気予報は


雷雨。





泣き面に蜂とは、まさにこのことだよ


と、前夜からヤケになっていたら

神様もさすがに可哀想だと思ったのか。


旦那の熱も、ワタシのじんましんも収まり。

天気も晴れた。



あれほど髪の毛を振り乱して準備したけど、
本番なんていうのは、アッという間で。


「あたしゃ、この数時間のために
 半年頑張ってきたのかーーー」


と、へなへなと脱力。






でも、不思議なもので。
あんなにイライラして、切羽詰っていたのに。


親の喜ぶ顔とか。

ワタシの我儘を飲んで四国から出席してくれた、ばーちゃんの顔とか。

涙まで流して祝ってくれる友達とか。

式だけでも、と新幹線に乗って来てくれた人とか。

小さな子どもを預けて、駆けつけてくれた友達とか。

もうとっくに辞めた会社の上司が、挨拶してくれる様とか。

メインの席に向かって変な顔して、笑わせようとする先輩とか。

自分の料理もそこそこに、ずっと写真やビデオを撮ってくれている人とか。



今までの自分、これからのワタシ達に
関わってくれる人達の

優しい顔に囲まれているだけで、




心から幸せな気分だった。

今、振り返っても楽しい一日だった。



今でも、

招待させて頂いた人達に、失礼はなかったか。

嫌な思いはさせていないか。

負担は掛けなかったか。


…考えれば、心配になることばかりだけど。






前日、持込みの最終確認に会場に行ったら
他のコーディネーターと打ち合わせるカップルは、



席次表のデータを、CDRで貸してもらっていたけれど。






当日、ドレス姿になったワタシとエレベーターで鉢合わせた
我らの担当は

「素敵ですぅ。

後で、必ず会場に行きますからね☆」


と言ったまま来やしなかったけど。



怒涛の一週間で

体重は3kg近く落ちて、

二人掛かりで着せてもらっていたドレスは
詰め物をしないと落ちてしまう、ほどの減量に成功したので。


許す。(太っ腹)





…でも、やっぱり

払った金額に相応したサービスには

遠すぎる。



許す、撤回。


でもやっぱり…。

招待させて頂いた方々に

当日、ありえない迷惑を掛けなかっただけでも

マシと思った方がいいのかな…。




今でもやっぱり、複雑ではあるワタシ達の結婚式でした。


【一応完結】