2023年7月19日にリリースされた、「ゴールドラッシュバトラー」について語ります。
このゲーム自体は、モンスターストライクのスピンオフ的な作品らしく、ファンの皆さん「なんぞこれ」と思ってプレイは
しているものの、出るわ出るわ不評の嵐。
■ ゴールドラッシュバトラー(以降ゴルバト)とはどんなゲームなのか。
「モノポリー」、「いただきストリート」、「カルドセプト」 あたりが一番しっくり来ますね。
自分はいただきとカルドのプレイ経験がありますが、カルドに近いかと思います。
デッキ30枚に制限に対してモンスターカードと、魔法カードを組み込んで、他人から金やら土地を奪って、コインを一定値貯めれば勝ちというルール。
勝利条件は明確なものの、細かいルールが初めてこのゲームを触る人には直観的に意味不明なので、その辺が不満に繋がっていると予想します。
カードはこんな感じです。自分はモンスト知らないんですが知ってる人からすると、このキャラいるんですね!?と、なるのかは分かりません。
■ なぜ 初心者/一見さんが不満を持つのか
まず、モンストというゲームをやったこと無い自分がそれを語るのもずれてるとは思いますが、そもそもモンストやってる層がゲームに求める快感や体験が、このゲームと激しくずれてるんだと思います。
このゲームはいただきストリートや、カルドセプトというゲームの難点である1試合が長いという点を改善するために、ダイスを対戦者全員が同時に振る、移動も同時に行われるという仕様のため、細かいルールも、他メンバーが何をしているのか分からないが、マスを進めていたら、気づいたら自分のマスは全部取られているし、他人の糞高いマスに強制で止まらされたり、
他3人から総攻撃を食らう、など自身にとって楽しい経験が0のまま 20-40分を無理やり付き合わされるというのが、もう印象として最悪ですね。
初心者同士のマッチ故に、1戦の時間がかかるのに加えて自分のペースでプレイできない、他人の強制プレイを見せつけられる
相手は楽しいかもしれないが、自分の楽しさは0、なんか相手だけ得にしてるように見える。など多くの不快感を気軽に体験できてしまうのが、初心者/1見さんが面白くないという点だと思います。
ルールに関してもチュートリアルでは学べない細かい優先度があり、例えば自分が相手を攻撃指定したのに、相手がなぜか先に攻撃してきて、こちらの攻撃がスカるという場面が多々あるのですが、相手は意図的にその状態を起こせるのに対して、初心者はそこが理解できないってのが難しいところです。
このゲームは運ゲーとか書いている人がいますが、ある程度のカードさえ揃ってくると、細かい戦術の読み合いや相手の得意パターンを潰す、自分の得意パターンを好きにやって暴れまわるというのが明確になってきて、上位者に初心者は勝てないタイプのゲームだと自分は思っています。
■ このゲームはクソゲーなのか?
一部層からすると、糞オブ糞と言いたくなる気持ちもわかりますが、ルールをある程度理解して遊んでいる現状の環境としてはクソゲーではないなと思います。
いただきストリートの場合インサイダーとか便乗という概念があり、このゲームはその辺の株や5倍買いが無いので、
いたスト好きな人はちょっと違うと思うかもしれません。
カルド派については、ルールが全く通用しない部分もあるのですが、それはそれ、こっちはこのルールというものなので、不公正なもんでもないですし、デッキを組んで不特定多数と「いつでも」遊べる環境ができたというのはかなりいいんじゃないかと思います。
なので、自分もひやかしで始めたものの、1日 2,3戦遊べればほどほど満足感を感じれるのでゲームとしては面白いと思います。
よって、一部層には刺さるタイプのゲームだとは思いますが、ボードゲーム/カードゲームがあまり好きではない人やチームプレイを求める人には刺さらないかなと思います。
■ いたスト、カルド経験者が戸惑うこと
2つのゲームは、「総資産」が一定値を超えたら勝利というルールでしたが、このゲームは現ナマ主義なので、土地に価値が無いのです。
なので、普通は所持金20000 のユーザの4連鎖土地を、魔法カードで全部ぶっ飛ばした場合、カルド、いたストならほぼ資産は
スッカラカンになると思うでしょうが、このゲームはその辺ノーダメージなのです。
なので、最終ターンで自陣が全壊されても恐らくそこまで致命的な逆転にはならんのです。
これは好み色々あるでしょうが、相手のブッチギリ状態を最下位まで落とすことに快感を感じるタイプには物足りないと思うでしょうし、逆に自分がどん底に落とされるのを嫌うタイプには逆に、その辺のダメージが少ないと感じるので一長一短かなと。
なんにせよ2つのゲーム(カルド、いたスト)に似ているだけで、2つのゲームの知識や経験は通用しない部分が大半です。
■ 未来はあると思うか?
ゲームである以上、利益を出さないといけないと思いますが、これは正直厳しいだろうなと思います。
多数のユーザを抱えて、新パックやアバター実装を皆がするという薄利多売モデルが成立すれば別でしょうけど、上にも書いた通り「一部の層に刺さる」という条件と、そもそも国産のデジタルカードゲームで成功しているのって現状シャドバと遊戯王くらいじゃないですかね? そことタメをはれるとは思わないのですが、細々と続いていくと個人的にはうれしいなと思います。
■ どうすればよかったのか
これやるくらいならカルドやいたストやるわ、というご意見もちらほら見ますが、その人たちって対人やりますかね?
自分も昔はカルドもいたストも CPU に高額マス踏ませて快感を感じていたので、やっぱそういうのを求める人もいると思うんですよね。
自分が思う初心者/一見さん向けの必要実装機能はこちら
- ストーリーモード
-> 相手 CPU でこちらが相手をボコボコにできる、成功体験を感じれるようにする
- ストーリー、または特定ミッション成功によるカードの入手
-> CPUでいいので相手を倒す-> 新カードを得る -> デッキを見直す、いじる -> 相手を倒す ... のサイクルは必要
- 低レアの使い道を増やす
-> レアはレアで強くていいんですが、新しく手に入れたカードを使いたい、使ってこんなデッキにしたいと思える場面が
ほぼ無い気がするので、その辺はうまいことパラメータや能力を調整する。
■ 今後どうなるのだろうか
もうすでにモンスターカードを極力まで減らして、場を走り回るタイプのデッキとかが出てきますが、一強で他面子が冷める
バランス崩壊が待っているのか、じゃんけんのように有利不利うまく働くようになるのかは自分は全く読めませんが
今一番人が多いであろうこの瞬間を楽しめればOKかなと思いました。
もしもカルドセプトを過去やってた人、好きだった人は一度触ってみるのをお勧めします。