糖尿病。

聞いたことはある。


聞いたことはあった。

1型のこが、こどもの友達でいた。

ある時、突然になったようで。


学校のランチタイムのとき、

注射打ってたよ。

サインペンよりも

おっきいやつだよ。

ほんと、おっきいやつで。


こどもながら思うことはあるのか

せつない顔で言ってた。


ソノコノママは多くは語らなかった。

だから、

大変だねとしか言わなかった。

大変なのはわかるけど

何がどう大変かは、知らない。

知らないし、

聞いてもわからないだろうし、

詳しく知ろうともしなかった。

ソノコノママとは

たわいわない話だけ。

というより、わたしの悩み?

わたしの体調不良の悩み?

グチ?

を、聞いてもらうのと

学校行事の業務だけ。

ほぼ。

あー!いやになる!

自分がいやだ!

自分が体調不良だったかもしれないけど

今思えば、ソノコノママのほうが

きっと大変だったのに。

なんて寛大なんだ。

わたしは、甘えてたね。

頑張ってる耐えてる私も

甘えてる人がここにもいたんだ。

よりそえる、

みまもれる、


そんな人にわたしはなれるのか?

だれかには必要なはず。

それが、例え一生会わない人でも。

それくらいの愛をとはいわない。

ちっさい優しい穏やかを

そえたい。



そんな私にかけられた言葉。


足切る。

目みえなくなる。

一生薬。

なおらない。

寿命とかあるの?

なんでなったの?

いつからなの?


糖尿病か、大変ね。


ひ、ひどいわ。

ひどすぎるわ。


けど、糖尿病をよく知らない私は

あ、

あ、そうなんだ。


わたし死ぬのかな?