●プリセプターのノートを作る時に考慮したいこと
こんばんは。看護師の悩み解決専門カウンセラーの坂口です。
病院や施設によって、プリセプター用の情報交換ノート、もしくは、新人さんとの交換ノートを作っていたり、いなかったりする場合があると思います。
このノートについては、その病院などにおいて、特に明確なガイドラインがある訳ではないので、それぞれの病院・施設において、実にバラエティに富んだものになっているのではないかと思います。
今日は、そのノートを作る時・・・というよりは、書く時に考慮したい事について、いくつかポイントを触れたいと思います。
1)ノートは原則、指導者、新人共に公開制にすること。
新人さんとの交換ノートであれば、当然、新人さんが見るのが前提ですので、特に問題はないと思います。
しかし、指導者用の交換ノートのみを作成するのであれば、新人さんにも見れるようにすることが原則です。
プリセプター(指導者)会議などの議事録がある場合にも、基本、オープンにすることが望ましいです。
何故なら、逆に、新人さんが見れないノートが存在しているというだけで、「一体、何を書かれているのだろう・・・」と不安になる新人さんがとても多いのです。
また、パソコンのファイルなどに保管したり、ノートを別の所に保管していても、何らかの場面で新人さんが、それをたまたま(見るつもりは全然ないのに)見てしまったというケースも決して少なくはありません。
ですから、 新人さんに見せられないようなノートを作る位なら、最初から作らない方が良い のです。
2)記入するスタッフは、私的感情、見た目だけの判断は書かないことを徹底する
例えば、「やる気がなさそう」「全然出来ていない」「聞いても返答が返って来ない」「ぼーっとしていて話を聞いていない」などというのは、指導者の主観ですし、必ずしも、新人だけが原因であるとは言い切れません。
何のためにノートを作成するのかというと、翌日以降の指導がうまくいくためにはどうする必要があるのかという情報交換が目的だからです。
当時は、私が教育全体を担うリーダーとして監修・指導を行っていたので、事前に、プリセプターのスタッフには「指導者の主観を書かない」「悪口は書かない」など、当たり前と言っては当たり前なのですが、念を押して指導をしていました。
3)翌日、あるいは来週以降の指導者に「何を依頼したいのか」を簡潔に書く
私が前に居た職場では、業務のチェックリスト(疾患別・処置別)と業務進行表(数日~1週間単位)のテキストを同時進行で活用しており、それを新人と指導者が共有する形を取っていました。
指導者への伝達事項、1週間の大目標、小目標(つまり、個別ではなく、「達成することが望ましい標準の目標」)の項目を表示し、それが一目でわかるようにしていたのです。
何もないところから、あれこれと長い伝達事項を書くと、書く方も効率的ではないですし、読む方も時間がかかります。
特に、業務開始前に、指導者ノートを見ても、長々と的を得ないことを書かれていても「で?私は今日、新人に何を教えればいいわけ?」とわからなくなるという意見がスタッフの間から多々、出た事もあり、伝達項目は「簡潔・明瞭」にするように周知していました。
もちろん、これも、「こんな短い情報だけじゃわからないよ」というスタッフも居ますので、目的の明確化、、効率化の必要性については、きちんと事前に説明する必要があります。
先程も書いたように、指導者用のノートは、病院によって多種多様ですから、どのように書けばいいのか悩むこともあるかと思います。
また、教育や業務システムも、それぞれ違うので、役に立つかどうかはわからないですが、何かの参考になれると嬉しいです。
とにかく、大切なことは「相手の立場に立つ」ということ。
「仮に自分が新人であったとして、それを読んだらどう思うのか」
「指導を引き継ぐ指導者として、それを読むことで、指導のポイントが押さえられるような書き方をしているのか」
様々な個性のスタッフがいるので、賛否両論も出てくることかと思います。 (実際に出てきましたし)
しかし、色々と工夫するだけの価値は、あるのではないかと思っています。
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