ちょっと基礎体温について。
最近は、不妊治療を受ける年齢があがっているのを感じるのだけど、その時にみておいてほしいポイントがある。

全体的な基礎体温の説明をカンタンにしたことはあるけど。
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38歳以降で赤ちゃんを望む時は、気をつけてほしいところがある。

なんで38歳以降でひとつのラインを引いたかというと、西洋医学的な視点と漢方医学的な視点からみて、この年齢を境に急激に妊娠力が下がるから。

すると、３８歳以前と以後では対応が異なってくる部分も少なくない。


基礎体温的に言うと、注意して見てほしいのは低温期。

みんな高温期があがらないとか、がたがたするとか、短いとかがすごく気になると思うけど、ぼくは圧倒的に低温期に重点を置く。


もちろん高温期は大事だよ。
でも、高温期というのは、低温期に左右される。

まして、不妊治療、特に体外受精や顕微授精となってくると、とにかく大事なポイントは卵子の質。

採卵できるかどうか、
５日目胚盤胞になるかどうか。




卵子の質は、低温期を見るとよくわかる。
３８歳以降の妊娠力は、低温期にあらわれる。



もしかすると治療の過程では、

「年齢です」

のひとことで片付けられてしまうことが多いかもしれないけど、ぼくは決してそれだけとは思わない。
老化のスピードはひとそれぞれ、急激に老化するひともいれば、いつまでも若いひともいる。

卵胞が育つのは、生理から排卵期までの１４日間じゃないよ。
実際には卵巣の中で眠っている原始卵胞が起こされて、卵巣で１年以上の時間をかけて成熟卵胞へと育っていく。直近でも４ヶ月くらい。

卵子そのものの年齢は変わらないけど、その卵胞が成熟していく時間って無関係なのかな？


関係ないわけないよね。


だから、血流も含めた体の中の環境って大事。
卵胞が発育していく大切な時間だから。


卵子老化って言って、あきらめたって、悲しんだってなんにも変わんないから、せっかくだったら自分で自分の体をちゃんと整えようよ。
病院の治療に頼るだけじゃなくってさ。






で、その低温期。

漢方的には、低温期は「陰」の時期という。
陰というのは、育てる力のこと。
この陰が不足したり、劣化してくると基礎体温の低温期が高くなってくる。

低温期が36.5度を越えるようになってきたら要注意。
妊娠力がさがりはじめてるサインだから。

次に、
低温期が短くなってきたら要注意。
排卵に向けて卵胞がうまく育ちにくくなってるサインだから。


特にホルモン治療を長期間続けてると、だんだんと高くなってくる傾向がある。
排卵期のおりものがいつの間にかなくなってたりしない？
おりものって陰が十分にあるかどうかを示してるんだよ。
排卵期のおりものが減ってきたら要注意。


３８歳以降の基礎体温は、低温期をしっかり見て。
妊娠力の中でも、育てる力＝陰は低温期に象徴される。

陰がしっかりしてると、よい卵胞が育ちやすいんだよね。







漢方では滋陰といって、不足する陰を補う方法を使うんだけど、３８歳以降のひとにとっては欠かせない方法。
これは、老化予防として昔から発達してきた漢方の分野でもある。
昔から人間は、アンチエイジングに興味津々だったんだね。


生活の改善としては、絶対に睡眠が大事。

陰は夜やしなわれる。

という言葉があって、

１１時までに寝て！
遅くても０時までに！！！

と口を酸っぱくして言ってるのには、昼間の陽が夜の陰に入れ替わる夜１１時〜深夜１時の２時間を逃してほしくないから。
この時間を過ぎて深夜に陰は養われる。

夜更かしが続いてたり、徹夜や夜勤が続くと、陰が消耗しやすい＝妊娠力が低下しやすいから本当に気をつけてね。