皆様、ご無沙汰しておりました。

ようやく(?)復帰です!

え?生きてたのか、って?はい。しぶとく底辺をさまよいながらやっとのことで這い上がってきましたよ。苦笑


更新していない間の訪問やペタ、拍手、ありがとうございました!

特に先週は、予定ではそこで戻ってくるはずだったからか、訪問してくださった方が多くいらっしゃって、申し訳なく思ってます。

うそつきでごめんなさい…ううっ...


実際、先週あたりで目途が着く筈だった仕事が結局片付かず、期限ぎりぎりで書類提出。

んで、無罪放免かと思いきや…。

実はこの後週明けまでにやっつけなければならない仕事が2件汗


おかしいだろ、この仕事!…とは思うのですが。

スケジュール調整を見誤った自分が何より悪い。

そんな中で、でも気晴らしも必要よねっ!とこっちに久しぶりに戻ってきました。

いや~、こんなにネットに入らなかったのも久しぶりでした。

(それだけ切羽詰ってました(笑)。で、またその状況に追い込まれつつあるのですが…)

これをUPしたらやっつけ仕事に戻ります。

ホントは色々UPにこぎつけたいモノがあるのですが、それに構っていられる状況ではないので、それらはまた次の週末(かな?)にでも。


ではでは、久しぶりの更新でこれまた内容を忘れてしまわれた方もいらっしゃるかと思いますが、ちょいちょいと戻ってみたりしていただけると幸いです。結構これは1話分を短い区切りにしてUPしてましたので、追いやすいかと。


それでは、いつものように以下からスタートですラブラブ

















熱・愛??スクープ!6



 病院で社と別れ、家に戻った蓮は自分の寝室にそのまま入り、キョーコをそっとベッドに横たえた。

 点滴と解熱剤が効いているのだろう。部室にいた時とは違い、随分と楽そうに見える。


「…それだけが、せめてもの救いだな」


 ふっ、と自嘲気味の笑みをこぼして蓮が呟き、その場を離れようとして気が付いた。

 様子としては楽そうになったが、キョーコは随分と汗をかいている。


  ―― そういえば…解熱する時に汗をたくさんかくから着替えをした方がいい、とか言ってたな


 部屋を出る前に着替えをしておかないと、と思いクローゼットからパジャマを取り出す。

 そしてそれをベッド付近まで持ってきて、はた、と動きを止めた。


  ―― ちょっと、まて。この状況で着替えは…


 理性と欲望の葛藤。それも、かなり理性の分が悪い…。


 その時、キョーコが夢うつつなのであろうが 「み…ず…」 と小声で言ったことで、どうしたものかと苛まれていた蓮が我に返る。


「水?水が飲みたいのかい?」


 蓮の言葉に目を開けないままキョーコがコクリと頷く。


 蓮はひとまず手にしたパジャマをベッドサイドに置くと急いでキッチンに行き、 ペットボトルの冷えた水を手にして戻ってきた。

 持ってきた水をコップに移し、体を起こして飲ませようと試みる。

 しかし、うとうとした状態のキョーコにはその方法では飲ませられそうになかった。


「しかたない、か。…後で怒られる…かな?」


 言い訳じみたことを言いながら、蓮は自分の口に含んだ水を、キョーコの口中へと口移しで含ませる。

 最初は湿らせる程度で、後はコップから飲めるだろうと思ったのだが。


「ん…もっと……」


 熱で少しかすれた声は、きっと本人の意図ではないだろうが、やたら艶めいて蓮には聞こえた。


「いいよ、欲しいだけあげるから」


 自分の声まで上ずって、心臓は早鐘を打つ。

 二度三度、と水を運ぶ名目で口づけを重ねれば、相手は病人、と言い聞かせてみても、目の前の無防備な思い人の要求に自分の理性が限界を訴える。


「ん…あ…れ?敦賀、さん?」

「――――― !!」


 あと一回でもその行為を繰り返したら引き返せなくなりそうだったところに、ようやく意識がはっきりしてきたキョーコが目の前にいる蓮を認識した。その声に一気に冷静なところへ引き戻された蓮は、何事もなかったかのように微笑んで見せた。


「気が付いた?」

「どうして…私…。あぁ、そっか。まだ夢、みてるんだわ」

「夢?」

「ふふふっ、目が覚めた時に敦賀さんがいてくれるなんて…そんな都合のいいこと、夢でしかないもの。夢の続きなのね」

「どんな夢、みてたの?」

「敦賀さんが、私の想いに応えてくれる、夢」

「最上さんの…想い?」

「敦賀さんが…好き」

「え?」

「…夢だから、いいよね?隠さなくても、嘘つかなくても…この夢を見ている間だけだもの。目が覚めて、現実に返ったらこんなこと、思っちゃいけないんだもの」

「…どうして、思っちゃいけないの?」

「だって、現実の敦賀さんには好きな人がいるんだもの。目が覚めたらきっと忘れてる夢だから、今だけは本当のことを言ってもいいよね」


 ひとり言のように言うキョーコの言葉に、蓮は自分の耳を疑った。

 自分こそ、都合のいい夢をみているのではないか、と。


「まって。俺からも言わせて。俺が好きなのは他のだれでもない、君だよ。最上キョーコさん」

「本当に夢って、自分の都合のいいようになるのね。ずっと夢の中の住人でいられたらいいのに…」


 蓮の言葉をいつものようにスルーしないまでも、現実と受け止めていないキョーコに蓮の理性が軋む。


「じゃぁ、証しを残せば信じてくれる?」


 だめだと思いながらも蓮の行動は止まらなかった。

 抱き起した姿勢のままで、空いている右手がキョーコの汗に濡れた衣服をはだけていく。


「証し…?」

「そう。俺が、どんなに君を思っているかを…ここに」

「え?…や、ぁ…んっ!」

「消えそうになるたびに、つけてあげる。これが夢でない証しに。目覚めても俺の思いが嘘でないことを証明するために」


 口づけた肌は、汗でしっとりと濡れながらも離れがたい滑らかさで蓮を魅了する。

 甘く香る白い肌の浅い谷間に紅い華をはっきりと残し、続きを貪りたい衝動に駆られる。

 しかし、本来以上の熱を持った肌にそれ以上の無理をすることはできず、蓮はキョーコの体を強く抱きしめた。 

 互いの鼓動が激しく伝わりあう。

 キョーコは自分を抱きしめる蓮の服の袖をきゅっと握り、消えそうな小さな声で呟いた。


「行かないで…傍にいて…」

「うん、いるよ。君が嫌だと言っても、離れてあげられそうにない」


 蓮のやさしい返事に、キョーコは泣きそうになりながら頷いた。


「本当に…これが現実なら…いいのに……」

 

 やがてキョーコの鼓動が徐々に落ち着きを取り戻し、規則的な呼吸音が聞こえ始めた。


「大丈夫だよ、さっきの言葉を嘘になんかさせないから」




 やさしく、キョーコの額にキスを落とすと、手早く服を着替えさせて蓮もキョーコと一緒に眠りにおちていった。





つづく


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多分、次で終われるはず…。はは



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