こんばんは~。

例によって週末更新でございます。

…世間様ではバレンタインという 『告白』 イベントがあったにも関わらず、このタイトルの記事をUPすることができないという…。

う~ん。
この仕事と生活のバランスWLB、って言うんですか?がどーにも悪い私。

時間を上手に使う方法を知りたいですガクリ


それはさておき。

今回は、視点が実はキョーコではないです。

そして、話のオチが見えてくる展開(文才ないので…泣き1)ですが、読んでやるよ、という方は以下からどうぞ~苦笑










 告白 2

~side. 奏江~



「はぁぁ~…」

「なに不景気なため息を盛大にしてるのよ」

「はぁ~ぁ~」


 久しぶりのラブミー部室での奏江と過ごせる貴重な時間だというのに、キョーコは机に突っ伏してこれでもかという大きなため息をついている。

 奏江がいることを知っているのに気付いていないかのようなキョーコに問いかけても、返ってくるのはため息ばかり…。

 その姿に、イラっとした奏江は、思わずばんっ!と机を叩いて立ち上がった。


「もーっ!何なの一体!はっきり言いなさい!」


 机に突っ伏すキョーコが、立ち上がった奏江にようやくのそりと顔だけを起こして見上げる。


「モー子さぁぁん」


 顎をちょんと机に付けて潤んだ瞳ですがるように奏江を見上げるキョーコ。その捨てられた子犬のような眼差しに、不覚にも奏江はくらみそうになってしまった。


「な、なによ!(その顔は違反でしょーっ!)」


 かろうじて冷静さを保っている振りをして返事をすれば、その潤んだひとみからぶわっと涙があふれてきた。


「どうしよう…わたし、あの人に嫌われちゃったかもしれない…」

「…は?」

「どうしてかわかんないっ…けどっ、ヒック…なん、で…か、うぅっ…避けられてるのぉぉ~っっ」


 再び机に突っ伏して、わぁわぁと泣き始めたキョーコに、奏江は困惑を隠せなかった。


  …どういう、こと?この子が言ってる 『あの人』 って、あのヘタレな先輩俳優のことよね?

  そもそも、この子が嫌われるなんてありえないじゃない。

  何やってんのよ、あのヘタレ男!


 そうは思ったが、何が理由か分からないため、とりあえず思ったままを伝えてみる。

「避けられてるかどうかなんてわからないじゃない。あの人が忙しすぎて会えないだけかもしれないし」


 会えない理由として一番考えられることを言ってみたのだが、どうやらキョーコは気に入らないらしい。

 今度はジト目になっていじけた顔で奏江を見上げてきた。


「だって、どれだけ忙しくてもすれ違うことくらいはあったのよ!なのに…全く会えないだけじゃなくて、社さんにご飯だけでも作りに行っていいか連絡しても忙しいから無理だ、ってやんわり断られて…」

「・・・・・・・・・」


 ―― 今、なにか私、すごいこと聞かなかったかしら?

   ご飯作りに行く、って…この二人、いつの間にそんな仲になったわけ?


 奏江が思わぬ情報に困惑して沈黙したことをどうとったのか、キョーコの語尾がだんだんと小さくなり、それにあわせて視線も下に落ちていく。


 ―― っと。それどころじゃないわね。これは今追及するところじゃないわ。


 再び泣きそうになっていることを察して奏江はあわてて言った。


「だから本当に忙しいだけなんじゃ…。それとも他に何か思い当たることはあるの?」

「ほか、に…?」

「そう、それがないなら、絶対にアンタの勘違いよ」


 一瞬の沈黙。

 奏江がよし、とそう思った瞬間。

 キョーコは青くなってカタカタと震えだした。


「……どうしよう、だったらきっとアレだわ!」

「え?(あ、あるの?)」

「どうしよう、モー子さん。きっと、前に作り置きして冷凍しておいたご飯がおいしくなかったんだわ~っ!」

「…………はぁ?」

「だって、他にないもの。思い当たることなんて、それくらいしかないもの~っ!」


 思わず言葉を失った奏江だが、そんなことに全く気付かないでキョーコは一人で嘆いている。


  …なにかしらねぇ、この二人。ある意味思考回路が似てるんじゃないの?


 蓮がキョーコに対して何かとアタックをかけたり、周囲の馬の骨を排除しようと必死になっていることは奏江の目にも明らかで。

 これだけあからさまに意思表示しているのに毎回肩すかしを食う蓮も気の毒だと、さすがに奏江も思っていた。

 しかし、その蓮だとて、キョーコがこれだけ蓮の一挙一動に一喜一憂していることに気づいていないだろう。

 そういう意味では二人とも似た者同士だ、と奏江は思ったのだ。


「それはないでしょ。だいたい考えることが似てるのよ、あんたたち。それでその理由で避けるなんてありえないわよ」

「どこがぁぁっ!私はあんな気恥ずかしいことさらりと言ってのける思考回路はないわよーっ!」

「…まぁ、確かに本当に日本人かしらと疑うほどの言葉が飛び出すわね、あの人」

「でしょ?だから、それに負けないように練習したのに~~っ!」


 奏江の胸中にいやな予感が走り抜ける。


「アンタ、何を練習したのよ…」

「…え?」

「な・ん・の、練習をしたんだ、って聞いてるの」


 半分確信しながら鬼の形相で言う奏江に対し、頬を赤らめて指先を合わせながらもじもじするキョーコ。

 なかなか言い出さなかったキョーコだったが、奏江の「あんたとの付き合いもこれまで」発言に、やがて、観念したように小さな声で言った。


「す…好きです、って…言う練習……」


 キョーコのその告白に、納得と脱力でその場にへたり込み頭を抱える奏江であった。





つづく


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

…ね?(←なにがだ)

予想、ついてました?

そうなんです。
蓮サマ、落ち込んでる場合ではなくってよ!

練習目撃でそこまで落ち込んでてどうする!!

…と、書いてる自分に突っ込みを入れてみた。末期だな。汗




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