最近、経産省の会合に参加させていただいています。テーマは「企業価値と人的資本」について。

 

「伊藤レポート」で有名な一橋大学の伊藤先生を座長にした会合ですが、企業人事の責任者だけではなく機関投資家の方やメディアの方も参加し、多面的に企業と人材の未来について議論しています。

 

 

持続的な企業価値の向上と人的資本に関する研究会 報告書 ~人材版伊藤レポート~

https://www.meti.go.jp/shingikai/economy/kigyo_kachi_kojo/20200930_report.html

 

先日、サイバーエージェントの企業事例をプレゼンさせていただきました。人事の考え方や事例を紹介させていただいたのですが、そこでたくさんの方に共感いただけた論点があります。その論点とは、

 

「年齢のダイバーシティ」です。

 

先日発表したサイバーエージェントのパーパスには「年功序列を排除し、21世紀型の日本的経営を体現する」という言葉があります。知的労働の割合が高くなっている以上、年齢ではなく才能や実力で仕事を任せることが極めて理にかなっていると考えています。

 

年齢に関係なく才能ある人に大きな仕事を任せる。これこそが企業も個人も大きく伸びるポイントだと考えています。

 

 

年齢のダイバーシティというのは抜擢することとも言えますが、組織の柔軟性を上げる意味でとても効果的です。

 

様々な世代の人を登用するメリットは、見ているものが違うこと。

 

・日常的に使っているサービスが違う

・日頃触れているエンタメが違う

・育ってきた背景と価値観が違う

 

などなど、挙げればキリがないほど会社全体の視野を広げてくれます。

 

そして何より新しいチャレンジを思い切って任せる最大のメリットは、本人の才能が「大化け」することです。若くて経験が少なくても、本人が大化けすれば成果にもつながりやすくなります。抜擢という「人材のイノベーション」を起こすことで、業績も飛躍的に伸びる可能性があるということです。

 

年齢であろうと性別であろうと、多様性を活かすために最も大事なことは「期待をかけること」

 

目の前の1人にどんな才能があるかを見出し、伸びる仕事を任せる。肩書で抜擢するのではなく、まずは小さくても良いから責任者を任せる。期待をかけられると、人は期待に応えようとします。期待しあう組織は、貢献意欲も高まるので粘りが生まれ競合優位となっていきます。

 

期待をかけることが、最高の人材育成。