METAL BLADE発売ということで普通にアメリカのバンドだと思っていたら、実はオーストラリアのバンドだった。BURRNのレビュー探してみたらちゃんと書いてある。

 

 

TARAMIS

 

 

86年、メルボルンで結成された4人組。元々PROWLERと名乗っていたがTARAMISに改名、87年にオーストラリアで発売された1stアルバムが88年にジャケを変えてMETAL BLADE / ROADRUNNERから北米/ヨーロッパ盤が出た。

 

QUEEN OF THIEVES

 

 

パワー/スラッシュメタル寄りの正統派、音だけ聴いてたらオーストラリアとかわからない、アメリカのこの手のバンドによく似てる。ズバリMAIDEN型、MAIDENをもっとテクニカルにしたような、初期FATES WARNINGとかHELSTARHADES、あるいはGARGOYLEとかDEADLY BLESSINGとか思い出す、だからアメリカのバンドだと思い込んでいた。

 

いきなりエリーゼのために、大仰でクラシカルなイントロが期待させる。そのオープニング “Lord Of The Backfields” はそれらMAIDEN型US正統派同様の良曲。A面ラスト "Path To Aquilonia" などの曲展開も見事、演奏力も高くテクニカルでありながら難解すぎない、正統派メタルのカッコよさがしっかり出ていてイケると思わせる。

 

 

音質は良くない、音作りが軽めで迫力にも欠ける、Voも音痴気味、一般的にお勧めできる要素は何もないがB級好き、マイナー好きは十分楽しめるはず。1曲でいいから隠れた名曲みたいなのがあるともっと良かった。

 

91年の2nd。

 

STRETCH OF THE IMAGINATION

 

 

ジャケ見たら分かる、正統派よりも一層インテリジェンスな方へ向かったことが。

一音目から当時流行りのテクニカルスラッシュ丸出し、凄いことやってますよと言わんばかりの複雑な展開とテクニック、あれ聴いた時の印象に似てる、WATCHTOWER。

でもあそこまでバカテクとか狂気じみてないからさほどスリルも感じない、何よりこの手は問答無用のカッコよさとか絶妙なフックがあるとかテクニック以上の聴きどころがないと退屈、これはまさにそれに当てはまる。つまり凄いけど退屈。自己満足感が強い。聴き込めば良さも出てくるんだろうけど、そこまで行かない。

 

 

US正統派っぽい1stのがずっといい。

 

93年に解散したが2009年に両アルバムの再発CD化を経て2017年に再結成、現在も活動中のよう。

 

 

“Lord Of The Backfields”

 

"Path To Aquilonia"

 

"Dreaming"

 

"Diceman"