トビリシ(Tbilisi)出身のサルクワゼは「スポーツについて言えば、わたしたちはいつも友人のままでいるし、どんなことが起ころうとも友情が壊れることはない」と語った。2人は過去の大会などで顔を合わせていたという。

「スポーツ選手や一般の人びとの間に憎しみはないはず。解決は政治家に任せてある」(サルクワゼ )

 エカテリンブルク(Yekaterinburg)出身のパデリナも、大会などでサルクワゼと会う時はいつも親しくしていたと語った。実際、旧ソ連時代は2人はチームメイトだった。



国の起こしたことで個人や家族の交友が絶たれる、近代ではそんな悲劇を繰り返してきた。
敵国の個人と通じるものをスパイだとか、
すべての人が国の掲げるものを信じ、一丸となって敵に憎悪を燃やすべきだとか、
上が危険と決め付けた思想を持った人間をすべて断罪したりとか、
さまざまな形で金型にはまるか試され、「敵とみなされた思想や人間と決別すること」以外の道を許されずたやすく分断された。

自分たちの生きている時代はそういうものを乗り越えた、たとえ国や思想や理念が異なるもの同士であろうと、平和のために個人が繋がれる世代なのだと、二人の関係に希望を持ち応援する気持ちを表したい。

たとえこれからの和平への道が困難であろうと、二人の友情が長く続くことを願って。


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