ふんわり風船ハート みぶき えみ@月の記憶の声を聴く人

   

月の記憶の声を聴きながら綴る

みぶきえみの世界観🌙

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前のお話

下矢印

 

 

文通を続けていた友達以外とは

ほとんど連絡を取ってなかった。

 

けど、その日は、珍しく

他の友達から電話がかかってきた。

 

 

「M君が亡くなった」と。

 

 

M君は、家が近所だったので

小学校時代は仲が良くて

一緒に登下校したり

図書室に行ったりしていた。

 

中学に入ってからは

ほとんど一緒に過ごすことはなかった。

 

 

優しくて、面白い

みんなの人気者だった。

 

 

そんな彼が

人が変わったようになったのは

中学1年生の3学期ごろだった。

 

何があったのかはわからないけど

近寄りがたい感じになっていた。

 

それからすぐに、私は転校したので

彼のことは全く知らなかった。

 

電話をくれた友達によると

彼は、荒れるようになり

学校も休みがちで

 

バイクを乗り回すような

そんな生活を送っていたのだそう。

 

 

そして、バイク事故で亡くなった。

 

私が知ってるM君のイメージとは

全く違っていた。

 

お葬式に行った時

色んな人が、様々なうわさをしていた。

 

彼のお母さんは

とても憔悴しているように見え

歩くことさえ、ままならない感じだったのを

はっきりと覚えている。

 

 

その時、私がどのように感じたのか

はっきりとは思い出せない。

 

 

悲しいというより

なぜ?という感じの方が

強かったかもしれない。

 

この時も、悲しみを

抑圧するという方法で

向き合ったんだろう。

 

大人になるまで

その時のことは

ほとんど思い出すことはなかった。

 

 

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