I君から、自家産不活化ワクチンに関する症例が寄せられたのでご紹介致します。


一見、金魚飼育者なら誰もが遭遇するタイプの症状に見えてしまいます。

・エラを開き気味にして

・不活発になり

・呼吸が早くなる

問屋流通ものにありがちで、

気のせい〜魚が疲れてるだけ、様子を見てetc…

を真に受けて見ている間に急転直下えらい目に合っちゃう例のアレに見えがちです。



今年複数回、この流通経路でエラい目に遭遇したI君は初日に勘付き、過去にストックしてあったこの流通経路の亡骸を材料にした不活化ワクチンを投入し、回復試験を行いました。





勿論二次感染防止と早期回復の為に、各種コンディショナーは併用しております。
そこは前提としてご理解下さい。

この結果、
再感染試験(病魚接触):合格
スプレッダーチェック(健康魚と同居):合格
の、とても頑健な魚に仕上がり、今年のウイルス禍も制御できた手応えを感じました。

病期が進むとまるで白点のような症状が出てきますが、
白点のブツブツは寄生虫が付着したもので、強いて言えば下記画像↓のようなものです。


このブツブツは物理的に駆除し尽くさなければなりません。
その後、噛み傷の治療が始まります。

逆にウイルスのブツブツとは下記画像↓のようなものです。


このブツブツは体の内側から出てきたものなので、この発疹を物理的にどうこうすることはできません。体に入ったウイルスを叩く事が治療になります。


極端な2つの例を上げましたが、金魚でこういう事態が発生すると、表皮粘膜のヌルが防御反応として集積するのでどちらも白いブツブツに見えてしまいます。

これがとんでもなく厄介で、様々な誤解曲解を招く要因となります。


触らないのが正解とまで言われる市場流通ものでさえ、早期発見・早期治療にかかれば頑健な飼いやすい個体に仕上がることを証明してくれたI君は本当にでかした!と思いました。

身を切った経験は必ず実りますウインク


本来予防措置で市場単位で一斉*(自粛)*をするのがお客様の為で、こういうものをスルーして全国にバラ撒き流通させ続けてるほうがおかしいのです。


すべての方を守り切る事はできませんが、こういう一例もあるとご理解をいただければ幸いです。


何にしてもI君は良くやってくれました😊




お読み戴いてありがとうございましたニコニコニコニコ