糖尿病で緊急入院したミシェル。
もう夜も遅かったので、後ろ髪ひかれる思いで、家路につきました。
その車の中で、お姉ちゃんがぽつりと言いました。
「私を救うために、ミシェルは、うちに来たんだと思う...」
こらえきれず、もえもえが泣き出しました。
みんなの心の中に、今までのミシェルとの思い出があふれていました。
このままミシェルは、天に召されてしまうかもしれない。
みんなの心にそんな思いがあったと思います。
そのくらい、ミシェルの状態は悪かったのです。
いつ電話が来るかわからない。
電話が来たら、そのときはミシェルとのお別れのとき。
そう思うと、なかなか眠れませんでした。
うとうとしたとき、ミシェルの声が聞こえたような気がして目が覚めました。
時計を見ると、0:06 でした。
『ミシェル!がんばれ!!』心の中でエールを送りました。
電話が来ていないことを確認して、眠りました。
朝方、また目が覚めました。
時計を見ると3時過ぎ。
電話の着信を確認して、また寝ました。
翌日の朝になり、みんなを学校と仕事に送り出したあと、お姉ちゃんと二人でミシェに会いに行きました。
「ゆうべ、皆さんがお帰りになった後、非常に危険な状態になったんですよ。
獣医6人で、緊急対応をして、何とか命を取り留めたんです。
その後も獣医が二人ペアで付きっ切りで、夜中に数回採血して、いろんな値をチェックしながら何とか一晩乗り越えました。」
先生から、そう説明がありました。
採血の記録を見ると...
0:06 と 3:10 ...
私が目が覚めた時間です。
なんと、同じ時間に、お姉ちゃんも目が覚めていたんだって。
ミシェルが助け求めてたのかもね。
がんばったね。
涙があふれてきました。