●四柱推命で因縁を見る方法 -子縁薄しの命(考察)-
芦屋占い処・占風鐸 代表の田中風州です。
さて、鑑定をさせて頂いていますと、ご年齢が三十代後半から四十歳くらいのご婦人で、たまに子供が授からないが・・・、というご相談があります。
最近は、どうしても自分の子供が欲しくて体外受精や、代理妻というのでしょうか、他の女性の子宮を借りて、自分の子供を産みたいという女性がおられます。
そうした根源的な人間の欲望に冷たい目を向ける訳にはいきませんが、それより、なぜ、子供が授からないのか? 身体的には何も欠陥はないのに、どうしてなのか?
という不思議な因縁の理をまずは覚らなければならないのではと思います。
古来より、子供は神様からの授かりものと言われます。
自分が生んでも、自分の所有物ではありません。
欲しくても子供が授からないのは、目には見えないが前世からの因縁や、また夫婦の心使い(心遣いが正しい字ですが、あえて心使いとさせて頂きます)が大きな種となっています。
今回は、そのことについてお話を致しましょう。
さて、四柱推命を少し学ばれた方なら、子女縁(子供縁)が薄い命式というのはお分かりと思います。
1.印星大過
2.食傷大過
がその典型ですね。
該当されている方がこのブログを読まれていたら申し訳ありません。
でも、自分の因縁の勉強と思って我慢してお読み下さい。
前者の印星大過の人というのは、どういう因縁なのかを考えましたが、「前世、子供を嫌ったり粗末にした人ではないかと思います。」
前世、子供を粗末にしたような人は、今世はそれが種となり子供が欲しくても授からないというのが因縁因果の法則です。
後者の食傷大過の人というのは、これはどういう因縁かを考えましたが、こちらは、「前世、子沢山で、子供が七人も八人も居て、子供の世話だけで一生を終えた人ではないかと思います。」
そういう人は、亡くなるときに、「今度、生まれ変わったら、子供はもう要らない。自分一人で好きなことをしたい・・・」と思って亡くなれば、今世はその想いが実現するということです。
印星大過の人や食傷大過のご婦人には、大変失礼なことを申し上げましたがどうぞご容赦下さい。
そういう方であっても、今世、他人様の子供の面倒を見たりしていると、徳を積んだことになり、来世はきっと良き子供が授かるはずです。
希望を失わずに頑張って下さい。
さて、わたくしがこれまで子供が授からないということでご相談に乗ったお二方のご婦人で、どうしても命式ではその理由が最初は分からなかった方がおられます。
次のお二人の命式です。
[Aさん]
時 日 月 年
丙 乙 壬 辛
戌 卯 申 酉
※申酉戌の西方合
[Bさん]
時 日 月 年
己 辛 戊 癸
丑 巳 午 巳
※戊癸の干合火化
上記二つの命式は実在の方なので、若干、干支を変えていますが大意は変わらないようにしました。
いかがですか?
このAさん、Bさんの命式を見て、結婚して10年も子供が授からない命式に思えるでしょうか?
とくにAさんの場合は、時上に丙の傷官が出ていますので、子供縁は厚そうに見えます。
でも、実際には、お二方とも子供が欲しかったものの、結婚して10年も経っても授からなかったのです。
わたくしはこれは命式では分からないなと、最初はサジを投げていました。
前記の印星大過でも食傷大過でもないからです。
ただ、もう一度、よくAさん、Bさんの命式を見ると、共通点があるのが分かるでしょうか?
Aさんは、申酉戌の西方合で官殺太旺の命となっています。
Bさんは、午月生まれで、年上に癸、月上に戊があり、戊癸が干合火化して、強い火の五行が出てきます。地支に巳午巳とありAさんと同じく官殺太旺の命となります。
では、官殺太旺の命は子供縁が薄いのか?
ということですが、確かに女性から見て子女の星である食傷は、官殺太旺だと逆剋になることもあり得ます。
しかしながら、これで子供縁が薄いというのはいい過ぎだと思います。
ほかに理由があるはずです。
わたくしは考えました。
「官殺太旺ということは、キャリアウーマンで、子供より仕事を取られていたのか?」
しかし、Aさんは専業主婦。Bさんはアルバイト程度のお仕事でした。
「しからば・・・?」
思案した結果、想い出したのは、一神会で学んだ神理学です。
「子供縁が薄い人というのは、前世からの種もあるが、冷え切った温もりのない家庭は子供が授かりにくい・・・」という教えです。
「この世は春の陽光とともに、草花は芽を出します。」
「虫も大地が温もってきたら地中から出てきます。」
同じように家庭という子供を育む大地がお日様も当たらない冷え切ったようなところであれば、目が出ない。子供が授からないということです。
だから、妊娠のことを“お芽出た”ともいいますね。
官殺がしっかりしている人は几帳面で礼儀正しい人が多いです。
何事も手抜かりなく用意周到な人が多いです。
良い性質ですが、それが過ぎるとそこにはゆとりや温もりがどうしても欠けてきやすいです。
霜が降りて凍えた大地には何も生えません。
母なる大地といわれるように、女性は万物を生み育てるような温かみや柔らかさが必要です。
Aさんはもの凄く律儀な人でした。
というのは、鑑定したあと達筆な字で鑑定のお礼の手紙を後日頂きました。
メールではたまにお礼のご挨拶を頂きますが、書面で礼状を頂いたのは初めてでした。
Bさんも真面目そうな感じの人でした。
ということで、官殺が強い人というのは、前世からの種ではないものの、子供が授かりにくい気質を持っているということでしょうか?
長所も過ぎれば短所になります。
どうぞ、世のご婦人方で官殺が強い方はよく覚えておいて頂ければと思います。
本日も最後までお読み下さり、有り難うございました。