2017年11月読書メモ | あざみの効用

あざみの効用

或いは共生新党残党が棲まう地

 

 

 

今年はNHKのブレイブシリーズがTV番組としては出色の出来で録画してあるものを事あるたびに見返してます。しかし、第三弾は東芝ではなく日本が失ったものの大きさ、しかも現在進行形に思いを致すと最後の後ろ姿と重ね合わせてクラクラ。翌日、東芝社内で殺人事件が起きても不思議ではない内容。ソニーは出井の傷を癒やすのに10年かかったが虎の子のメモリーすら手放す東芝はどうなんでしょうね…。

 

今月のおすすめは微妙

言葉が独り歩きしてきた山田教授が満を持してだから言ったじゃないか論を展開。パラサイトシングル、希望格差、婚活(これは当緒では触れられていない)全て世に出す時に、パラサイトシングルではいずれ介護が浮上するためキリギリスに過ぎず、格差は希望そのものに行き着き、婚活はむしろ社会保障の一種として夢見るちゃんではなく必要とか…ただ、世の中で曲解して流通するに至りそこに未必の故意はあったように私は思うけどね。社会学の予言(の自己成就)を考えるに山田教授は考察に値する存在であることは間違いない。

今回、私が知らなかったのは親密犯罪の実数。いまや、ストーカー事案2万件、DV11万件と莫大な数に達していること。警察の人的資源がそんなところに割かれていると見るべきか、そんな数を引き受けられるほどに治安が良化して資源が避けていると見るかはヒトに依るでしょうね。あとは死刑の存廃を巡り、具体的に顧客(被害者)満足度で測るテキサスとミネソタ州の対比で考える下り(終止符論の否定)は面白かった。

前回の升田VS大山に続きライバル同士の対決は熱い。あと刊を出せそうなのは、中原VS米長、羽生VS谷川ぐらい?米長が名人にそして会長になれたのは大山が亡き後だったからとはしばしば言われていること。