<永久保存版>もう知らぬ底物師も多いだろう | ぎっちょ31  

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蒼き時代より共に生きる

アラ用の竿受けも「ツルシ」は好まないオレ

ワンオフで作ってもらいました

 (画像1)

板バネ部分はオレが仕上げて「持込」

 

もうこの「バネ」を知らないという底物師も随分増えたことだろう

バネの部分も含め、いまじゃツルシのアラ用竿受け(クエ用竿受け)がいろんな種類で売ってるが

そのバネすら「最近どころ」で仕上げたくない・・・というかね

じゃあ、もっと古い話をすれば

板バネだってチョイと遡れば(と言ったって20年以上は遡らなきゃならんけど)

クソ重たい金属製(それも鉄、重いわ&海で使えばすぐにサビサビになるわ)が当たり前

それを「ステン」で作ったというだけで「お~、イイなこれ」となる時代

直巻きスプリングの二分割式だったり

 (画像3)

 

もっと遡れば

オレが最初に買った竿受けはダイワのダイナミックピトン

ジャンピングピトンとも言ってたな

 (画像4)

 (画像5)

 

こんなことやってられっか?(でもそんな時代)

 (画像6)

でも、実家に帰れば、どっかにまだあるハズです

 

スゴイ時代です、そのジャンピングピトンとタイムカッターが「新兵器」と謳ってます

 (画像7)

 

その後、某石鯛クラブが動いて製作されたと言われる

東川氏のはオールステンだし、折りたためるし、左右の振り幅も調整できるという竿受けが登場

 (画像8)

「お~、ようやくカッコイイのが出てきたな」と思い早速購入

 (画像9)※竿はオレのだけど写ってる人間はオレじゃないぞ

 

ついでに2ピースのオールステンのギャフの柄まで買った

これが・・・ね

沖磯ならまだマシですが、五島列島在住の地磯メインの釣師

クルマからポイントまで運ばなけりゃならない

クソ重いのです

当然ながら行く時には「竿」・「ギャフ」・「竿受け」・「付け餌」・「マキエ用餌」最低でもこれだけは持って磯に下らなきゃならない

2回は行きたくないのでヒーヒー言いながら1回でポイントまで運ぶ

これでアラが釣れてしまうと・・・帰りは「2回」クルマまで歩く

2本とか釣れたら3回クルマまで運ぶ(コアラだったら1回1本じゃないけどね)

 

若く「箸が転んでも釣りが楽しい」ようなモチベーションがある時には・・・やるよ

そんなこともね

雨が降ろうが、雪が降ろうが、波をかぶろうが・・・そんな頃にはやるんです

 

しかしね、人間、なんでも「永遠」は無いでしょ!?

そんなバカみたいなことは、そのうちモチベーションのほうが、労力に負け始めるのです

 

クソ重い竿受けもイラナイ、石鯛用を流用でイイや・・・とか

ギャフも無くてもなんとかハンドランディングできるような磯を選ぶ(タオル巻いてもあの口に手は突っ込めないけどね)

 

しかし、石鯛用では曲げられる可能性がある

まっすぐに下方向の力だとなかなか変形はしないだろうが

少しでも横方向にねじられるように竿が突き刺さると竿受けが変形する可能性がある

 

できりゃ「そんな心配もなく」&「軽い」のって無いものか!?

そんな頃、日産自動車がイイものを作った

それ以前は実際に車の板バネを使ってアラ用竿受けを鉄工所などに作ってもらう底物師は多かった(多いってほどじゃないか。今はネコもシャクシもルアーマンだってアラ釣りのマネごとをルアーロッドでやるほど「裾野」は広がった)

でも、先ほど書いたように、磯で使う道具だ、鉄製のバネなんてサビサビになる

当時オレは思っていた「クルマの板バネ流用なんて磯で使うもんじゃない(サマにもならないしね)」(オレも若いから「体裁」も重要だった)

そんな頃、日産自動車がグラス製の板バネを作った

「お~~~!コレは使える!軽いわ!クルマを支えるようなバネだ強度も十分!」

コレをアラ用竿受けに流用しないアラ釣師はドコ見てんだ!くらいなモン

 

オレがKAMIKAZEから「影竿」で再出発した当時くらいまでなら

ヤフオクでも比較的売ってたので、お客さんの代理落札なども含め購入していましたが

最近はまったく無くなりましたね

まあ、そもそもがそもそも・・・クルマ自体が世の中から消えきった・・・というのが一番の要因かと

 

今では「希少品」となってしまいました

ヤフオク&メルカリなど見ても1件も出ていません

 

こんなことを書いたら

稀に出て来た時にはビックリする値段まで上がるかもしれない

これまでも

古くは「サーフィスクルーザー200」やら

「釣武者のドラグハンドル」などは、それまでスルーされてたのに高騰が始まった

けっこうウチが起爆剤なものはある

「知らない」、だからあがらない、知ったら・・・「欲しがる」のパターンは世の中少なくはない

 

そうやって世の中が「希少」になると、余計に「その仕様」で自分のは作りたくなるのが・・・オレ

ネコもシャクシもやってること&持ってるようなモンは、たいして興味は無い・・・のがオレ

マイノリティや希少・・・になってこそ「価値」と思ってます

 

オレは例のごとく「ストック」は癖づいてます

そんな癖が無いと「昭和車」や「希少ワゴン車」などフツーに乗ってられません

 

なんでも「手放さず持ってる」もんですな

 

板バネは持っていたので

それを持ち込んで製作してもらいました

 (画像10)

ケツ側はもちろん「外せる仕様」とゆ~か「せる」ではなく「外す仕様」

地球に支えてもらってファイトするつもりはサラサラございませんので

ロッドキーパー仕様

前受け側もすぐに外す前提なのでU字の受けも最低限

 

板バネは、瀬泊まりもあり得るアラ釣りで竿受けに竿がある時に「竿が突き刺さった場合」の時の「強度」のため「のみ」

その後も支えてもらうつもりはございません

 

もう、このグラス板バネのクルマが居た、そしてそれをアラ用竿受けに流用・・・という知識すら知らない底物師が多いんじゃね?