介護業界に入って1ヶ月が過ぎた。


今までコンピュータに向かって
仕事をしていた私にとっては、
何もかも新しいことばかり。


大げさかもしれないが、他人の
命を預かる送迎の運転をしたり
いつ転倒するかわからない体の
不自由な方の安全を守るという
経験のない仕事だったからか、
力の抜きどころがわからず私は
無駄に神経を使っていたと思う。


だから、家に帰るとヘトヘトに
なってしまい、夕飯を食べても
お風呂には入れず倒れるように
寝てしまうという毎日でした。


そんな状態で1ヶ月過ぎた頃
疲れがたまり、だんだん体調
悪くなってきてしまいました。


ダウン寸前でしたが、入社して
初めての平日休みをいただいた
ので休息日にすることにした。


しかし、その日に地震がきた。


土日も営業している私の職場の
デイサービスは、どんなに混乱
が生じていてもお客様に不安を
与えないように、できる範囲で
通常営業をする方針を決めた。


そんな訳で私はダウンなんて
言っていられない状況になり
休む間もなく、翌日から再び
出勤することになったのです。


体はボロボロでしたが、気持ち
だけで乗り切り、なんとか体は
次の休みまではもちました。


力の源はお客様からの言葉。


「今日はダメかと思ったけど
 お風呂に入れてよかった。
 どうなるかと心配したわ。」

「とっても心配してたけど
 ここに来てあなたの笑顔
 見たらなんだか安心した」

「地震の時、私は動けなくて
 怖かったからこうして来て
 くれると本当に助かるわ」


こんな素敵な言葉を頂いたら
頑張らずにはいられません。


今までの仕事では感じたことの
ない充実感でいっぱいです。


この仕事「ありがとう」と何回
も言われますが、聞くたびに

『転職してよかった』と思う。


しかし


お店の営業が落ち着き、通勤の
電車にも混乱がなくなってきた
水曜の夜になって翌日が休みと
いうこともあったのか、一気に
気が緩んでしまい帰り道で頭痛
吐き気、めまいがしてきた。



帰れなくなるかと思いましたが
休み休み電車を乗り継いで行き
なんとか家に帰ることができた。


翌日の木曜は私の誕生日で休み
をいただいたので身も心も復活
させ、金曜から職場に戻った。


この件で改めて考えました。


この災害の復旧活動に対して
今の自分のできることは何か?


もちろん節電や募金もですが
自分自身がしっかりと健康で
いて目の前のお客様の生活を
守っていくことも自分の役割。


被災地の報道を見るたびに心
が痛み、自分が何もできない
もどかしさを感じます。


それに比べれば東京はマシな
状態ですが、やはりこの東京
にも毎日の余震で不安をもつ
お年寄りがたくさんいます。


その方々が不安なく日常生活
を送れるようにし、少しでも
パニックのないようにする。



まずはそこからだと思いました。



また、最近テレビでは被災地の
お年寄りをこちらで受け入れる
話があったりヘルパーを被災地
に派遣する話もでています。


このお話が私自身にもきた時の
ために、1日でも早く一人前に
ならないといけないと思う。



それが今の自分のすべきことかな。