巨星堕つ。後藤純男先生の訃報 | 後藤 仁(GOTO JIN)の日本画・絵本便り

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後藤仁ブログ2~絵師(日本画家・絵本画家、天井画・金唐革紙)後藤仁の日本画・絵本・展覧会便り。東京藝大日本画卒,後藤純男門下。「アジア/日本の美人画」をテーマに描く。東京藝大,東京造形大講師。金唐革紙製作技術保持。日本美術家連盟,絵本学会,日中文化交流協会会員。

 巨星堕つ・・・後藤純男先生の訃報が入りました。  

 

 私の日本画の師である後藤純男先生は、近年、旭日小綬章をご受章されたり日本芸術院賞・恩賜賞をご受賞されたり、東京藝術大学名誉教授ご就任、流山市名誉市民第一号選定など、数々の栄誉を立て続けに受けられる反面、私は常々、もう最期が近いのではないかという予感がしておりました・・・。  

 私は東京藝術大学の卒業生の中では最も先生にお世話になった者の一人であり、現在、私は人物画を得意としてはいますが、制作への姿勢や絵画の本質的な部分では、最も後藤純男先生の後藤イズムというものを継承している者ではないかと自負しています。
   

 先生が体調を崩されて北海道のアトリエに引きこもられてから、ここ10年近くは全く交流を持てずに、そのままになってしまったのは誠に残念ですが、先生がお元気だった頃にアトリエに呼ばれたり、取材旅行に同伴したリ、作品をご講評していただいたりした経験を糧に、今後もますます制作に励んでいきたいと思っております。  

 近年、日本画や絵本界を牽引して来られた大御所の方々が次々にお亡くなりになり、私達、中堅所がさらに文化を継承・発展させていかなければならないのだという使命感が強くなっています。  

 

 先生は生前、「自分は120歳まで生きて、絵を描きたいのです。」とよくおっしゃられていましたが、86年の生涯で、精一杯、制作に情熱を燃やし尽くされた事と思います。先生との楽しい一時を思い出すと目頭が熱くなりますが、絵描きとして実に幸せな人生だったのではないかと確信しています。  

 

 先生・・・心からご冥福をお祈り申し上げます。   

 

  日本画家・絵本画家 後藤 仁

 

 

後藤純男先生と私

「後藤純男先生 退官記念展」(1996年10月7日、東京藝術大学資料館) 後藤純男先生と私

 

 

北海道新聞: 後藤純男さん死去 日本画家 上富良野に美術館 86歳

http://dd.hokkaido-np.co.jp/entertainment/culture/culture/1-0328383.html

 

朝日新聞: 日本画家の後藤純男さん死去 日本美術院同人 http://www.asahi.com/articles/ASJBL5VPJJBLUCLV012.html?ref=rss

 

毎日新聞: 訃報 後藤純男さん86歳=日本画家、東京芸大名誉教授

http://mainichi.jp/articles/20161019/k00/00m/060/043000c

 

日本経済新聞: 後藤純男氏が死去 日本画家 http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG19H0J_Z11C16A0CC0000/

 

産経新聞: 日本画家の後藤純男氏死去 86歳  http://www.sankei.com/life/news/161018/lif1610180028-n1.html

 

時事通信社: 後藤純男氏死去=日本画家、東京芸術大名誉教授 http://www.jiji.com/jc/article?k=2016101800749&g=soc