おはようございます。
今日も爽やかに、まぁみり対談(2年前)スタートです。

明日海 「今日、この機会にお聞きしたいのは、どんな時が一番しんどかったかというのと、そんな時、何が一番支えになったか、何がきっかけで変われたか、そういうエピソードを…」

おそらく悩ましい時期だったと思われます、明日海さんにとって…。(2012年)
明日海さんにとって、大変じゃない年はなかったでしょう。
特にここ数年、上に行けば行くほど。
朝夏さんに何かヒントをもらいたい、と思ったのかもしれませんね。

朝夏 「しんどいなって思ったのは、本当に幸せなことに、色んなことを与えてもらってるのに、それに追いつけないと思う時。 自分では必死で付いていこうとするんだけどね…」

路線男役として、下級生時代から宝塚エリート街道を歩んできたがゆえの苦悩でしょうか。
期待され、それに見合う結果を出せるか。
常に、自分の身の丈より大きなものを求められている…と感じてきたのでしょうか。

朝夏 「でも、そういう時は、一緒に出ている人たちがその作品に向ける思いやパワーが支えだったし、周りの方たちが下さる温かい気持ちを感じた時に、やらなきゃという原動力になったね」

周囲に触発され、みずからを鼓舞していたんですね。

明日海 「まぁ様は、そのしんどさを周りの人に全く感じさせなところが、すごい…」

同感です、明日海さん…!(両手で握手)

朝夏 「でも、それが逆に自分にとってはしんどかったんだろうなって、最近思うようになった」

ずっと走り続けてたら、息切れもするでしょう。
また、周囲から受ける触発は、カンフル剤であって、根本的な栄養とは異なるものね。
逆にいえば、それでずっと走ってこられた朝夏さんのスタミナ、すごいです。

朝夏 「私、弱音とかをあんまり吐いたりしなかったから」

弱音を吐かず、ぐっと歯をくいしばる朝夏さん……(想像)
やだ……耐える朝夏さんですって?…なんて可愛いの…!(激萌)
吐いて、吐いてー! 私の前で、弱音を吐いてー!(両手広げ)

朝夏 「その時にもっと弱音を吐いてたら、そこまでしんどく思わなくても済んだのかなって、組替してから思えた」

そうです、吐くものは吐いた方が、身体にも良いです。
…ただ、そこで「言いたいけど、言えない…」のも、キュンとくるんですけどね。
人知れず耐える朝夏まなと様……想像しただけで心拍数3倍アップです。

明日海 「私も、弱音を言っちゃいけないと言われてるわけでも何でもないのに、言えなかったり、一番大変で頭を抱えてる時こそ、それを隠したがるというか、そこをちょっとノホホンぶってしまって…」

……え?
ノホホンぶってた、んですか?
ノホホンぶる、なんて高等テクニック使えたんですね?

ごめん、ごめん。
可愛くて、ちょっとからかっちゃった。

明日海さん、マジメだから。
それに、やはり下級生時代から、注目され、期待されてたから。
抜擢されたくても、されない生徒の方が圧倒的に多い中で、申し訳なくて弱音なんて吐けませんよね…。
どんなに辛くても、重くても、この重みに耐え、乗り越えてこそ、期待をこめた抜擢や、悔し涙をのんだ人々に、応える事に繋がると知っているのね。
他の人の気持ちも考えた上での、「のほほんぶる」だったのでしょう。

朝夏 「分かるー。『何にも感じてませんよ、私は』ってね」

様々な思いが錯綜することを承知の上で、敢えて感情に蓋をする。
そうでもしないと、乗り切れない事もあったでしょう。
あまりにも若い頃から、熾烈な競争社会へ放り込まれたんですものね。
そしておそらく、朝夏さんも、明日海さんも、様々なものが「みえている」人だと思うので。

明日海 「宝塚の人って皆優しいから、人が落ち込んでたりすると、それを察知して、何とかしてくれようとしたり、反対にそっとしておいてくれたりとか、そういう気の配り方がすごいから、変に皆に伝染してもいやだなという気持ちがあって、つい隠したりしてしまうんですよね」

明日海 「組替されると、考え方とか変わる事も多いですか?」

朝夏 「うん。 私は特に一番歴史の古い花組から、一番新しい宙組に来たことで、すごい解放感があったの」

…あ、はい。
この時点では、まだチャラ男開花前ですが、すっごく解放されちゃいましたよね?
「どうしたの? 何があったの、朝夏さん?! 宙組へいってから、チャラ男度1000%アップしましたよね?」
…という質問のおたよりが届くほどに。

この質問は、ブリドリ朝夏まなと編の公開収録で披露されました。
朝夏さんは答えを濁し、代わりに蓮水ゆうやさんが
「モンテクリスト伯のフェルナン役で目覚めちゃったかな?」
と答えらしきものを導き出してくれました。

フェルナンは愛人を両脇に侍らすようなドラ息子。
朝夏さんも「あれは良かったね」と、しみじみ。
そして、蓮水さんにしばかれてました。

朝夏 「 勿論、団結する時はきっちり団結するんだけど、そうじゃない時は個々の個性を生かそうとする宙組のスタイルが、今の自分にないものだなと。 そこに乗っかろうと思って、自分をオープンにして曝け出したら、すごく楽になったのね」

明日海 「へえー」

みりりん、妖精さん(=素)に戻ってきてます。
おこたえが、ひらがなです。

朝夏 「花組がどうこうじゃなくて、今の自分に足りなかったものが、宙組に来てピタッと来たっていう」

ピタッとはまりすぎて、タガが外れすぎて、いまや宙組のみならず、全宝塚的に「チャラ男」の称号を得てますもんね。
「チャラいといえば、まぁ様」みたいな。
しかも、恐ろしいほど浸透してるんですけど…。
でも、てらいなく褒め言葉や口説き文句を口にできるって、日本では貴重です。
まぁ様のチャラさって、相手への関心、つまり愛と優しさが基になってるから、すごく心地良いんですよね。

朝夏 「二日目からすっかり馴染んじゃった」

明日海 「はやーい」

みりりん、身長も縮んでませんか?
しんかんせん、はやーい。

朝夏 「みりおはずっと月組だけど、どう?」

明日海 「上級生の方も下級生も、言わなくてもきっと分かってくれてるだろうなって思ってて、伝えきれてない事も、もしかしたらあるかもなって、最近感じてます」

この頃は、明日海さん的に試練の時期でしたね…。
表面に出ているものと、水面下にあるものを、見極める力を要する時期だったと思います。

明日海 「でも、私の不器用な性格も多分知って下さってるだろうからと、甘えさせてもらうところは結構甘えさせてもらったりしてると思うんですけどね」

明日海さん個人のパーソナリティは、常に愛すべきものだと思います。
それは、月組の皆さんもよくよく分かって下さっていたかと。

明日海 「ただ、だんだん上級生になってきて、今まで上級生から普通にして頂いてきたことを反対にする立場になり、こんなに難しいことだったのかと気づくことが最近すごく多くて」

学年が上がった事のみならず、立場的に責任を感じることも増えたでしょうね。

朝夏 「私も宙組に来たら一気に上級生になって、もう上から8番目かな」

この発言から、花組の層の厚さを感じますね。
組によって、そんなに違うなんて、驚き。
(トップさんの年齢や学年にもよるのかな?)
朝夏さん、花組では何番目だったのでしょうか?

朝夏 「だから、最初は下級生の子の名前を覚えるところから始まり、今は『この子、どういう子なんだろう?』という人間観察をすることで自分も勉強させてもらってるから、研11にして初心に返らせてもらったみたいな感じ」

朝夏さんはこの対談の後、ブリリアント・ドリームス・ネクストで、宙組生たちと一緒に番組を創っていきます。
朝夏さんが下級生たちに慕われている様子が、ひしひしと伝わってきました。
組長のすっしーさんには、一目置かれてましたし。

そして朝夏さんが、己の番組を通して、「より多くの宙組生を紹介したい、知ってもらいたい」と思っている事も。
朝夏さんの思惑が読み取れなかった当初、「もっと朝夏さんを映せや~」と暴動を起こしかねない心理状態になった事を、ここに懺悔します。
今は、「すべからく朝夏さんの愛ゆえ」と理解し、心穏やかにブリドリDVDを視聴しています。
おそらく、明日海エリザベートの次によく観ているかと。
ほんっと、ビデオテープじゃなくて良かった…。
ビデオなら、朝夏ブリドリも伸び切ってます、間違いなく。

朝夏 「みりおは、組替生を迎える方だね」

明日海 「そうなんですよ。 同期でも組替してくる子が何人かいて。 でも、確かに皆不思議と二日目くらいから馴染んでるかも」

朝夏 「馴染むでしょう~。 そうなのよ。 その時に宝塚は一つだって思う」

ここで、宝塚ファミリーランドにあった、とあるアトラクションが脳内ぐるぐる。
「♪世界はひ~とつ~♪」と各国のお人形が歌いながら、くるくる回っていくの。
今はなきファミリーランドの幻が浮かんだぜ……ありがとう、朝夏さん。 懐かしい思い出です。

明日海 「その時に感じるのは、やっぱりどの人も考え方がすごい柔軟なんですよね。 だからすぐに適応していけるんでしょうね」

この後、明日海さんも組替となるわけですが。
朝夏さんの古巣・花組への異動。
組替に際して、朝夏さんの話は参考になったことでしょう。

これでようやく、4ぺージ中、2ページと少しまで進みました。
まだ半分あるんかい?

次回は、男役に対する姿勢について。
男役に関して、二人ともすごく真摯に取り組んでますね。
それは、舞台をみれば一目瞭然ですが。
朝夏さん、明日海さん、それぞれ重く語る姿が、すでにカッコイイです。
読んでるこちらも、自然と居住まいを正してしまうのでした。

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