私が月組『Golden Dead Schiele』に射抜かれ、感想をパヤパヤ書いてる間に、月組次期トップの話題が沸騰。

 

出遅れ感はあるものの、私も書くだけ書いておきます。

月組は私にとって「宝塚ってスゴイ!」と目を啓かせてくれた組。

永遠のホームです。

 

「宝塚はひとつ。全ての組がホーム」

との某リオアスミ発言に触発され、全組ホームな気持ちで観てますが。

 

 

★鳳月杏、ポスター不在

 

ざわざわ一件目がこれ。

先行画像に次ぎ、ポスターやチラシにも鳳月杏の姿なし。

月城かなと、海乃美月の二人のみ。

 

「普通は切手サイズでも次期が載るよね?」

「まさか、次期はちなつさんじゃないの?」

 

…と不安でざわつく。

宝塚ファンの皆さん、ホンマよう気が付きはる。

 

過去事例はそうでした。

でも、今は普通じゃないから。

宝塚歌劇団、激震中だから。

 

おそらく正塚晴彦先生の脚本を大幅改稿中かと。

鳳月さんの役も変更した可能性が考えられます。

 

役が定まれば、ビジュアルを決めて。

床山さんや衣装部さんと相談して…

 

…けっこう時間かかりそう。

 

「とりあえず、トップコンビが写ってたら良し」でGO!

 

…なんじゃないかな?

 

どんな大企業でも、実際に手を動かすのは人間。

限界はあります。

手際よく短時間であれもこれも、は難しい。

 

優先順位を考えながら、対処してるのでは?

 

労基の「働き過ぎNG」の対象は、事務方や裏方(床山、衣装など)も含まれるでしょうから。

 

個人的に、次期は鳳月杏(92期・研18)だと思います。

 

こんなに劇団ガタガタ状態なのに、別の人を連れて来る必要性があるのか?

私には思いつきませぬ。

 

あるとすれば、鳳月さんが次作で退団する場合やね。

流石に、それはないと思いたい。

 

 

 

急浮上ヒロイン

 

現在上演中の月組バウ『Golden Dead Sheile』

 

叶う事なら全通したい…!

たった11日間(休演日除く)17公演で終わるなんて。

勿体ない…!

 

ロングラン公演してほしい。

このメンバーで。

 

作・演出:熊倉飛鳥

主演:彩海せら(102期・研8)

ヒロイン:白河りり(103期・研7)

 

初日の幕が上がるまで、ヒロインの比重が不明でした。

「エディト(花妃舞音)とWヒロインでは?」との声もあったり。

 

蓋を開ければ、単独ヒロイン。

しかも、深い絆で繋がった運命の恋人同士。

恋愛要素もしっかりと描かれていました。

 

主演コンビ(彩海せら&白河りり)の歌・演技・ダンスが高品質。

脇を固める組子も、各自の最良を紡ぎ出してて。

 

いつでもどこでも、誰が歌っても踊っても演じても、心地良い。

ストレスフリーな舞台です。

 

だいきほの再来のようでした。

(超ストレスフリーの代名詞・だいきほ)

 

黒燕尾のあみちゃんは、たまに望海さん憑依してたかも。

顔つきや、組子をふっと見る時の角度や微笑とか。

 

…って、話が逸れました、ごめんなさい。

 

彩海せらの実力は、バウ主演前から知れ渡っていたと思います。

本公演や新人公演、そして『月の燈影』二番手役。

粋でいなせな次郎吉さん、痺れました…!

 

かたや、白河りりは『I AM FROM AUSTRIA』新公ヒロインから約4年が経過。

着実に力をつけ、出番を増やすも、別箱や新公のヒロインから遠のいていました。

 

月城かなとコンサート組と、彩海せらバウ組の振り分けが出た時。

顔ぶれを見た大多数が「ヒロインは花妃舞音か」と想像した事でしょう。

 

エゴン・シーレ組には3名、新公ヒロイン経験者がいます。

 

白河りり(103期・研7)

羽音みか(103期・研7)

花妃舞音(106期・研4)

 

白河と羽音は1回、花妃は新公2回抜擢。

 

エゴン・シーレの相手役は、17歳のモデル・ヴァリ。

宝塚の作品紹介には、ヴァリとゲルティ(妹)しか出てきません。

 

正式な妻(エディト)も相手役といえば、相手役かもしれない。

比重は低そうだけど、妻だから。

 

この妻が、白河りりかな?

エディトの姉・アデーレが羽音みか?

 

…そう想像した人は、多かったろうと思います。

 

2023年12月14日(木)発表された配役は

 

ヴァリ…白河りり

エディト…花妃舞音

アデーレ…菜々野あり(102期・研8)

 

羽音みかは、タヒチから来た歌姫モアでした。

 

「えっ、花妃じゃないの?!」

 

…と驚いた人は多かったはず。

 

「ヴァリは破線上ヒロインじゃない」

「いわゆるヒロイン格であって、正式なヒロインなのでは?」

「1幕はヴァリ、2幕はエディトがヒロインかも?」

「昔のモデルは娼婦、ヴァリは色物キャラかも」

「正式な妻がヒロインでは」

 

などなど、SNSを見てると様々な意見が。

なるほど、なるほど。

 

初日の幕が上がり、ヴァリは正式ヒロインと判明。

全編にわたって、エゴンの相手役はヴァリでした。

 

しかも、舞台の評判は高い。

 

脚本力、演出力。

チームメンバー全員が大健闘。

中でも、主演とヒロインの力量の高さ。

 

「…次期トップ娘役は、彩みちるか天紫珠李だと思ってたけど」

「もしかして、もしかする…?」

 

白河りりが次期候補の一角として話題にのぼるように。

 

 

白河りりの可能性

 

「いやいや、ムリムリ。だってバウヒロじゃん?」

「東上ヒロイン経験もないのに」

 

…そうですね、新公とバウヒロだけでトップに昇りつめる人はめったにいません。

 

めったにいない。

…けれど、いる事はいる。

 

最近の例では、真彩希帆(98期・元雪組トップ娘役)がそうです。

 

ヒロイン経験は新公1回、バウ2回

新公はオペレッタ『こうもり』

本役は妃海風(95期・退団済)

高い歌唱力の持ち主だから可能な配役でした。

 

白河も『I AM FROM AUSTRIA』新公でヒロインに抜擢。

日本初演の海外ミュージカルで、日本とオーストリア国交150周年を記念しての上演。

本役は、高い歌唱力と華やぎを備えた美園さくら(99期・退団済)

 

薮下哲司氏(評論家)は、白河を「本役と日替りできる」と絶賛。

当時、白河は研3でした。

 

「美園さくらは『I AM FROM AUSTRIA』上演のため、トップ娘役に選ばれた」

 

宝塚ファンの間では、そう推測されていますね。

激ツヨ娘役・海乃美月(97期)を追い抜き、トップに立ったので。

 

『I AM FROM AUSTRIA』は高難度の曲目がずらり。

元々はヒロインが主役の作品なので、楽曲数も多い。

 

相当の歌唱力をもった娘役でなければ、上演できなかったでしょう。

仮に、ヒロインの歌唱力を妥協した場合、失敗演目として記憶されたかと。

 

さて。

 

2023年9月に話をワープします。

 

2023/09/15(金)トレード人事が発表されました。

 

月組 ⇒ 宙組 きよら羽龍(104期・研6)

 

宙組 ⇒ 月組 天彩峰里(100期・研10)

 

「天彩峰里を月組でトップ娘役にするのでは?」

「トップ娘としては高学年だが、相手役が鳳月杏なら…」

「研18と研10、大人コンビでバランスは悪くない」

 

とはいえ、月組には出来る娘役がひしめいています。

そんな娘役の宝庫へ投下、しかもトップに?

 

もし本当にそんなプランが進行していたなら、説得力ある理由をもたせねば。

 

美園さくらあればこその『I AM FROM AUSTRIA』

 

天彩峰里あればこその、何か。

 

その何かは『超高難度の楽曲が含まれる演目』かな、と。

 

月組の娘役は実力者がひしめいています。

ですが、東上公演以上のカードを持つ娘役は、二名のみ。

 

彩みちる(99期・研11)

天紫珠李(101期・研9)

 

その二名とも、歌唱力は弱い。

 

バウヒロインまで広げれば、きよら羽龍(104期・研6)がいます。

きよらは歌唱力もあります。

でも、残念ながら、天彩と交替で宙組へ。

 

月組の場合、トップ娘役になれそうなヒロイン経験者は、歌が苦手。

 

天彩峰里は豊富なヒロイン経験に加え、高い歌唱力と演技力がある。

 

「天彩峰里でなければ」という情況を、劇団はプランニングしたのかもしれません。

 

ところが、トレード人事が発表して二週間後、宙組で103期生娘役の一人が投身自殺。

 

故人が苦しんだ「ヘアアイロン火傷もみ消し事件」の中心人物と目された天彩峰里。

 

仮に組替しても、さすがにトップは厳しいだろう。

それ以前に、きよらさんを今の宙組へ動かすのは気の毒。

 

…と思っていたら、トレード人事そのものが消滅。

 

そして「天彩峰里のための超ハイレベル楽曲を含む演目」が残った…のか?

 

宝塚座付き作家のオリジナル作品なら、一旦お蔵入りもアリでしょう。

 

時期が多少ずれても、歌いこなせるトップ娘役がいる組で上演すればいい。

著作権は宝塚歌劇団にあるのですから。

 

…ですが、もし版権の契約が発生する作品なら?

様々な制約が発生するとしたら?

 

春乃さくら(102期・研8)宙組トップ娘役就任は驚きました。

 

…振り返れば、春乃さんの急激な抜擢は、2022年1月に遡ります。

 

2022/01/07、『NEVER SAY GOODBYE』新公主演コンビ発表。

研6終盤にして、新公ヒロインに抜擢。

 

2022年6~7月、『カルトワイン』で東上ヒロイン(研7)

 

2023/02/07、宙組次期トップコンビ発表(芹香斗亜、春乃さくら)

 

ここまで実に1年1ヶ月(発表ベース)

 

天彩峰里を本命視するも、何らかの事情で宙組でトップ娘就任は厳しいと判断したのでしょうか。

 

劇団は天彩の代替要員を検討しつつ、天彩の行先を模索していたのかもしれません。

 

天彩峰里は舞台技術力が高く、応援する人も多かったようですから。

 

突貫工事ながら、春乃さくらは期待に応え、形が整ってきました。

 

春乃の抜擢に次ぐ抜擢に、私どもヅカオタも注目。

 

それでもなお、本命は天彩峰里、対抗は105期(山吹ひばり、あるいは他組から輸入)と目されていました。

 

結果的に、春乃さくらが宙組トップ娘役に就任。

芹香斗亜(93期)の相手役に収まりました。

加えて、池銀ガールに。

 

2023/09/15、天彩峰里(宙100期)と きよら羽龍(月104期)のトレード人事が発表。

 

2023/09/30、宙組103期生が投身自殺。

 

2023/10/01から現在(2024/01/30)に至るまで、宙組の時間は止まっています。

 

本日は月命日ですね…。

故人が安らかに眠れるために、ご遺族の気持ちと言葉が劇団に届きますように。

 

2023/12/05、劇団が、天彩ときよらのトレード人事中止を発表。

 

2023/12/14、月組『Golden Dead Shiele』全ての配役発表。

 

破線下ながら、白河りり(103期)がバウヒロインに抜擢。

 

これで月組娘役のヒロイン経験は…

 

彩みちる(99期・研11)

東上、バウ0、新公

 

天紫珠李(101期・研9)

東上バウ新公

 

白河りり(103期・研7)

東上0、バウ新公

 

羽音みか(103期・研7)

東上0、バウ0、新公

 

きよら羽龍(104期・研6)

東上0、バウ新公

 

花妃舞音(106期・研4)

東上0、バウ0、新公

 

こうして並べると、ヒロイン経験はごく少なく、可能性は低いといえば、低い。

 

6人のうち、歌上手は2名(白河、きよら)

 

天彩峰里のように、広い音域を自在に歌いあげる歌姫はめったにいません。

 

この中で、そのレベルに達しているのは、白河りりでしょう。

 

天彩が月トップ娘役候補に上がり、具体的に演目準備が進んでいた場合。

その穴を埋める為には、同レベルの歌姫が必要です。

 

この期に及んで、他組からの落下傘人事はないでしょう。

 

労基から「無茶な事をさせんなや」と釘を刺されてますし。

 

生徒の組替は「組ごとに異なるルールを統一」してから、でしょうね。

 

宙組をどうするか、にもよりますし。

 

それら(組内ルール統一と宙組)が解決するまで、『トップ人事は組内昇格』になる可能性が高いと思います。

 

演目の縛り(超難曲を歌いこなす等)がある場合、それが可能な人財が求められる可能性も考えられます。

 

鳳月杏は、全分野でポテンシャルが高い生徒。

身長も高く、スタイルも良く、どの娘役が隣に並んでも絵になるでしょう。

 

舞台技術力のレベルが高い鳳月さん。

相手役も高いに越した事はない。

 

…と、色々一気に書いてたんですが、妹に「熱量高すぎ」と指摘されたので、ここで一旦休止。


更に色々書いてたんかーい?

…と、自ら突っ込んでおきます。


ここまで書いてなんですが、可能性は極めて低いだろうなと。

だから、今しか書けないかなと。


改めて、宙組にとどまらない事なんだと感じています。

 

▽ 混戦模様

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