すごく勇敢な人だなって思いました。

社会に訴える方法には、いろんな方法があって。

ブログで訴えたり、

新聞で訴えたり、

セルフヘルプグループの人たちがイベントをやって訴えたり。


まさか、訴訟による訴え方の方法があるのかとびっくりしたけど、すごく大切なことだと思いました。

ほんとに尊敬します。


以前、このブログで吃音症が発達障害や精神障害のくくりに入ることによる問題について書きました。(結構その記事のアクセス数は高くて今でも人気記事です。)
吃音が発達障害と精神障害と同じくくりである事に対して。


吃音症はただでさえ、人に苦痛を理解されにくく、且つ、気持ちの問題だと思われやすい。それで、発達障害や精神障害のくくりに入ると、それらの誤解を受けやすくなる。



そこで、それは間違いなんじゃないんですか?って根本的に社会に見直させようとしている訴訟なのかなって思いました。





この訴訟は、ある意味、既に勝っている。

なぜなら、社会に吃音症を知ってもらう機会になっている。

Yahoo!ニュースのトップニュースにもなったし、毎日新聞で取り上げてくださったし、
なんと毎日新聞社取締役の小川一さんがTwitterで訴えてくださっていた!
「吃音で悩む人に読んでもらいたい記事です。私の父も吃音で苦労しました。級長をしていた時、授業のたびに『起立、礼』と音頭をとるのですが、その言葉が出てこない。毎朝、毎時限、緊張の連続で耐えられなかったといいます。」
とつぶやいていました!


なので、ある意味すでに勝っている!



だけど、訴訟をするってすごい勇気。

周囲に訴訟をしていることを知られるわけだし、お金だってかかります。
心労はもっとあると思う。

だから、応援したいです!




納得いかない、納得いってはいけないことも世の中にはあるんじゃないのかなって考えさせられる。







私は、健康な体と心を持っている。

だけど、それは、ある意味たまたまだったと思う。

もちろん、親の遺伝や生まれ育った環境、それらが大きな要因ではあるけれど、
子は産みの親を選ぶこともないし、生まれ育つ環境を変えることだって困難。




だから、今、自分が生きながらえることだって、本当は奇跡の塊なんだと思う。





よく出産が奇跡だという。

もちろん奇跡だと思う。





そして、生きることだって、生きる上で持っているものだって奇跡だってことなんだと思う。




だから、障害や難病を持つ人を助けるのが、健康な人間の役目なんだと思う。


それが生きることだって思うのだけど。


「自分」のこと、「自分の家族」のことだけって。

ほんとによくある。ほんとに。ほんとにほんとにほんとに!!!




いつか「自分」が「自分の家族」が選ばれることだってあるのだから。





皆さんにたくさんの幸せが訪れますように








以下、いつかみれなくなってしまうので。
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<吃音の悩み>男性「差別の人生」障害者手帳求め法廷に立つ

なめらかな発語が難しい吃音(きつおん)に悩み抜いてきた半生を、法廷で訴えようとしている男性がいる。仙台市の無職、Sさん(47)は幼い頃からいじめや、からかいに遭ってきた。成人後も電話で不審者や外国人と間違われ、公園で子供に声をかけて変質者扱いされたこともある。吃音が原因で失職し、自殺も考えた。「吃音者が差別される現状を広く知らせたい」と話す。
 
 発症は6歳の頃。「ことばの教室」がある小学校に転校したが治らず、いじめの標的となった。中学で「風紀委員長」となり、毎週朝礼時に舞台上で話さなければならず、生徒や教師に笑われた。「恥ずかしくて、悔しくてたまらなかった」と振り返る。
 
 高校や大学でいじめはなくなったが、散髪や食堂での注文など日常生活で苦労が絶えない。電話でのやりとりにも難渋した。
 
  就職活動が始まり、「電話ができないと仕事にならない」と民間の吃音矯正訓練所に通ったが、完治しなかった。面接で「君は不思議な話し方をするね」と断られ続けたが、かろうじて就職にこぎ着けた。
 
  ところが、仕事が始まると電話で吃音が目立った。上司によって「電話に出なくてもいい」「新入社員なのになぜ出ないのか」と言うことが異なり、やり切れない思いをした。やがて望まぬ部署に異動となり、入社12年目の2004年にリストラに遭った。

   子供3人を抱え、妻と貯金を取り崩す生活を送る。新たな就職先を探すが、「電話の応対もできないものを雇えない」と断られ続けている。「子を養っていけない」。悲観して生命保険で家族が食べていけるよう自殺も考えた。妻にたしなめられ、思いとどまった。  

 一定割合の障害者雇用を企業に義務付ける制度がある。「身体障害者」の枠なら働けるかもしれない。そう考えて昨年8月、仙台市に身体障害者手帳の交付を申請したが、却下された。同12月、市を相手取り却下処分の取り消しを求めて仙台地裁に提訴した。「司法の場で、ありのままの自分を見せたい」。Sさんは年明けにも法廷に立ち、吃音者の現状を訴えるつもりだ。

   全国の吃音者で組織する「全国言友会連絡協議会」(全言連)の南理事長は「吃音者が障害認定を巡り行政を相手取った訴訟は聞いたことがない。障害としての吃音を社会に問うきっかけになるのではないか」と話す。 

  ◇吃音   一般的に「どもり」とも言われる発語障害。症状を抱える人の割合はおよそ100人に1人とされ、典型的症状は「た、た、た、たまご」などと単語の一部を繰り返す▽「たーーまご」などと単語の一部を長く伸ばす▽「……ったまご」と単語の出始めで詰まる--など。原因として遺伝や脳の機能異常などが考えられるが、はっきりしない。三島由紀夫の「金閣寺」や、吃音に苦しんだイギリス王ジョージ6世の史実に基づく映画「英国王のスピーチ」など文学や映画のテーマにもなってきた。
            ◇  

 世界保健機関(WHO)は、吃音を「小児期および青年期に通常発症する行動および情緒の障害」に分類する。これに準じて日本の発達障害者支援法も吃音を精神障害の一種の発達障害に含め、自治体から障害認定を受け手帳を得る場合、精神障害での申請・交付が一般的だ。Sさんもこれに従えば精神障害者手帳を得られる可能性は高い。

   身体障害者手帳を求めて訴訟に臨むSさんは、自身の吃音について「耳が聞こえなかったり、目が見えなかったりという身体障害と何ら変わらない」と訴えている。さらには自分に向いた職を探したいと考えている。

   障害者雇用促進法は企業に一定割合の障害者を雇うことを義務付けているが、どんな仕事をさせるかは企業の裁量だ。身体障害者の方が用意されている仕事の幅が広いという現実がある。

   実際、吃音を精神障害とすることに違和感を覚える当事者はSさん以外にもいる。吃音で今年8月に精神障害者手帳を取得し、就職活動をする横浜市の男性(24)は「行政の考え方を踏まえ手帳を申請したが、吃音という障害について面接で理解してもらうのは難しい」と話す。身体障害者手帳があれば就職の可能性が広がると考えている。

   発達障害者の就労を支援する福祉事業所「カフェベルガ」(茨城県つくば市)の吉田美恵代表(66)は「吃音が身体障害だという主張は理解できる。吃音を含めさまざまな症状についてもっと適切な分類が必要だ。Sさんの問題提起が『(障害者)手帳行政』を見直すきっかけになればいい」と訴訟の行方に注目する。


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