看護師さんたちとのお話から振り返ったこと…。


ハルは点滴交換や注射という医療行為以外のことを看護師さんにお願いすることはほとんどありませんでした。

私が病院に着く前に、汗をかいていた時。
「体を拭きましょうか?」と看護師さんに声をかけられると、「もう少ししたらサクラが来るから…」と断り、私が着くのを待ってました。
そんな時、「サクラさんがいいですよね~。」って看護師さんがからかうと、「ん…そだね…」と照れていたと。
かわいかったと…照れ


11月頃からは、自力で寝返りすることも難しくなっていたので、2時間おきに体位を換えていました。
ゆっくり動かさないと苦しいし、角度によっては身体が痛んで呼吸が乱れます。その絶妙な調整を一番わかっていたのはサクラさんだったと…そう言われました。


栄養状態もかなり悪くて、身体は骨と皮しかなかったのですが、最期まで床擦れは1つもできませんでした。
それは介護する側は誇っていいことだと前にも先生や看護師さんに言っていただいたのだけど、あの状態で床擦れができなかったことは信じられないと…またそう言っていただきました。

余計な痛い思いをさせなくてよかったな…と。
床擦れを作らせなかったこと。それだけは私とお母さんの誇りです。


肝機能が落ちると身体が痒くなるようで、手の届くところはかきむしってしまう。出血するとなかなか止まらないし、傷の治りも遅い…。
実際、腕は傷だらけでした汗

だから爪はいつも丸く磨いで…
カサカサの皮膚に保湿クリームを塗って少しでも痒みが落ち着くようにマッサージして…

そうして、いつも身体に触れていました。
だから、床擦れができそうなところもわかりました。

ハルは私に手足のマッサージをされるのがとても気持ちいいと喜んだし、私も体温を感じていられることが幸せでした。

不安になると私の手を探していたハル。
「ここにいるよ」って手を握ると、ふっと表情が緩んで、安心した顔になる…。
その一瞬が、幸せでした。

ハルのためでもあるけれど、自分のためでもあって…。
自分がしたいからしてる。
だから、介護っていう気持ちはあんまりなかったんです。ただ、触れていたかった。
それは愛していたから…。


あの頃は、自分は何もできない。
苦しんでるハルに何もしてあげられないともがいていたけれど、私にしかできないことをしてきたんだなと。
愛 より他はないな…と。


看護師さんたちと話して、自分をちょっと褒めてあげましたショボーン





このブログを読んでくださってる方で、自分は何もできないと…苦しんでる方がいらっしゃるなら…。

愛に勝ることはないのだと伝えたいです。

医師や看護師にはできないことなのだから。