去年の今頃、ハルは「メンテナンス入院」してました。
その言葉は入院を嫌がるハルを説得するために私が作った言葉なのだけど。

8月末の台風で調子を崩してから、食事をほとんど取れなくなってしまっていました。
それに伴って貧血も酷くなって、しんどくて起き上がることもできないくらいで。

BNPは1500を越えました。ヘモグロビンが5.8しかなく、アルブミンも2.4。
重度の貧血、肝機能障害の悪化、低栄養状態…。腎臓も悪くなってて…。

7月初めの状態より数値的には悪くて。
心も折れかけてしまってました。

それでも2週間入院して、連日の輸血と点滴で何とか少し回復。

この頃のハルを支えていたもの、目標は、何といっても10月のみっちゃんの結婚式に出席すること、そして、ピアノの演奏をすることでした。

少し身体が楽になってきた時、ベッドテーブルをピアノに見立てて「エアピアノ」だと指を動かしていました。
その姿を初めて見たときは、胸がいっぱいになりました…。

あきらめてないんだなって…。
だから先生にも、「ピアノなんて無理です」とは絶対に言わないでください、とお願いしました。
もういつどうなってもおかしくない状態の身体が、そうして少しでも回復できたことは、目標があるからで。
強い思いがあるからで…。

先生は私達の思いに応えてくださいました。先生は、ピアノは無理でも、結婚式に出席できる状態まで持っていきたい、という気持ちだったと、後から聞きました。

この頃の私のブログには、「ピアノだって弾ける」って何度も書いてあるけれど、それは半分は願望であり、半分は私のブログを読んでいるハルのためでした。

あきらめたら終わり。
支えているのは気持ち。

何でこんなに強く思えたのか、自分でもわからないけれど、この頃の私はとても強かったです。絶対に大丈夫。そう、ハルのことを信じていました。