モンペの土俵から降りた。正しさでは人は動かない | 子育ては「聞く」が9割でうまくいく~心理学ブログ

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3つの「聞く」技術があれば、子育てのムダ叱りも イライラも ストレスも 減ります!
小学校教員 9年間の経験を生かした、子育ても 生きるのも 楽になるヒントが詰まっています。

こんにちは。和久田ミカです。

 

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26日しめきりです

 

 

 

さて、今回は小学校教師時代の「保護者トラブル」の話。

 

当時、苦情を訴えてくるご家庭がありました。

 

 

このエピソードには、いろんな 苦い思い出がつまっています。

正直にお話しますね(/ω\)


ええ、私は まったく 良い教師ではなかったので…。

 

すみません。

 

 

 

小1のY君は、ちょろちょろと動き、コロコロと笑い、授業中 ついつい歩き回ってしまう子です。

 

幼稚園からは、

 

「ご両親に、ちょっと むずかしいところがあるかもしれない」

 

という申し送りがありました。

 

 

やはり 幼稚園の心配の通り、入学当初から 苦情が始まりました。

 

電話、連絡帳と、ひんぱんに クレームをつけてきます。

 

 

Y君は 怒られたくなくて、ついウソをついてしまう子でした。

 

そんなもんで、苦情に対応しても 話が平行線。

 

「言った」「言わない」

「やった」「やらない」

 

どうにも らちが明かない、スッキリとしない話し合いが続きました。

 

 

その日もまた、苦情の電話。

「先生、知らないと思うけれど、こんなことが あったんですよ!!むかっ

いつものように 父親の イライラした声です。

「それについてなら 存じています。このように 対処しました。」

私が きちんと 対応したことを話し、Y君のうそが 露見しました。

子どもが うそをついていることを 認めざるを得ない状態です。


私は、

「○○さん。

 子どもは、都合の悪いことは 言わないものですよ。 

 

 これも 成長の証ですね。」

と 申し上げました。

電話の向こうで、子どもを 叱り飛ばしている声が 聞こえます。


私は、心の中で 

 

「勝った!!」

 

と 思い、胸が すーっとしました。

「子どもは 自分に都合が悪いことは 言わない」

 

ことが わかったのだから、これで苦情は減るだろうと 安堵していました。


でも、それは 大きな間違いでした。

苦情は もっと もっと増えていきました。


 

 

ずっと、

 

”どちらが 正しいか?”

 

”どちらが 上か?”

 

という 競争をしていたからです。

 

 

「誰が悪いのか」

「あなたが おかしい。私が正しい。」


そこが お互いの論点に なってしまっていました。


自分が まちがっていたことを 認める、ということは、相手に対し 負けたことを 意味します。

今思うと、Yくんのお父さんは、

 

 「次こそ、先生に 勝たなくては!!」

 

という思いが募っていったのでしょう。

ますます 重箱の隅をつつくようなことを、報告してくるようになりました。


この

 

「正しいか、まちがいか」

「上か、下か」

 

という ものさしは、人間関係を くるわせます。

人は 「正しさ」や「論理」では 動きません。

動くのは「感情」が 動いたときです。



Aくんのご家庭と 和解できたのは、途中で その対立の構図に気づいたからです。



そのあと、父親が 学校に乗り込んできたことがあったんです。

 

私は このままだとこれがずっと続く…と、観念して、

 

「どちらが 正しいか」「どちらが上か」

 

という 土俵からおりることにしました。

 

黙って話を最後まで聞くことにしたのです。



お父さんの心の声からは、

「先生という人種は、気に食わない」

「息子のことが 大事。でも、不安」

といった 気持ちが伝わってきます。


校長に 同席をお願いし、反論せずに、ひたすら父親の話に耳を傾けました。

 

「そうなんですね」

「なるほど」

「そう感じられたのですね」

Y君の父親は、1時間半ほど 思いのたけを話して、

 

なんと!!!

 

笑顔で お帰りになりました。

その日から、苦情が ぱたっと減りました。


その後は、何か問題があったときも、冷静に 話し合うことが できるようになりました。

私が 何か申し上げても 父親が けんか腰になることは なくなりました。

多分、私を ”味方””仲間”だと 感じてくださったのだと 思います。


それまでは、完全に ”敵”でしたから。

 

 

変えたのは 話の聞き方のみ。

 

それまで私は、

 

聞く=解決する・指導する

 

だと思っていたんです。

 

でも、それは違いました。

 

聞く=聞く

 

だったんですよね。


同時に、子どもへの対応にも 気をつけるようにしました。

Y君に 以前より 多く、声をかけるようにしました。

とても 笑顔がステキな 天真爛漫な子だったので、

「Y君が笑うと、先生も ウキウキしちゃうなあ」

「Y君は、かわいいなあ」

「Y君、大好きだよ~」

と 抱きしめました。


できないこと(おしゃべり、集中力のなさ、自分を守る嘘)に 目を向けるより、

できていること(お手伝い、笑顔、楽しいお話)に 目を向けるようにしました。

(ただし、嘘をついたりしたときは、きっぱりと 叱りました。)


まもなく、Y君は

「先生大好き」

と 言ってくれるようになり、いつのまにか 家庭から 連絡が来ることも なくなっていました。 


あのときは、本当に「大変だ」という思いで いっぱい、いっぱいでした。

でも、ふり返ると Y君もその父親も たくさんのことを 教えてくれていますね。

こういった出会いが今のわたしを作ってくれています。

 

Y君のお父さん、ありがとう。

 

書いてて涙出る。

 

私が「聞き方」についてお伝えする原点となったエピソードのひとつです。

 

 

 
 

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