昔書いた記事を転載します。




今年の春G(J)1の中で唯一数ヶ月前から1着馬を特定出来たレースであり、一番分析ができたレースでもあります。

ではどのように分析したかを以下に記します。

ポイントは「今年からセン馬が出走可能」になったこと。

ステイヤーズSでセン馬が勝ったから、この辺が狙い目かなとなんとなく思っていました。
で具体的に考えたときに、「昨年出走した馬は勝てないだろう」と思い、それらの馬の昨春天以降の戦歴を見てみると面白いことがわかりました。

具体的にレース結果を書くと次のようになります。

分析1
今年のステップレースを昨年の天皇賞春・秋およびクラシック出走の有無で分けてみました。

阪神大賞典
1着アドマイヤジュピタ:天皇賞出走なし
2着アイポッパー:春天
3着ポップロック:秋天

日経賞
1着マツリダゴッホ:春天・秋天
2着トウショウナイト:春天
3着アドマイヤモナーク:春天

産経大阪杯
1着ダイワスカーレット(牝馬):桜花賞・オークス
2着エイシンディピュティ:秋天
3着アサクサキングス:皐月・ダービー・菊花賞

阪神大賞典1着馬以外ことごとく、セン馬のルートを排除している。逆に言えば阪神大賞典1着馬アドマイヤジュピタが特別であることがわかる。

分析2

次に、秋の天皇賞以降の長距離G2・JPN2レースを考える。
昨春の天皇賞出走馬名を書く。

アルゼンチン
1着:A
2着:トウカイトリック
3着:略

ステイヤーズS
1着:B
2着:ネヴァブション
3着:略

日経新春杯
1着:C
2着:ダークメッセージ
3着:略

阪神大賞典
1着:A
2着:アイポッパー
3着:秋天出走馬(ポップロック)

日経賞
1着:春秋天出走馬(マツリダゴッホ)
2着:トウショウナイト
3着:C

見事に「春天出走敗退馬」5頭を2着に1回ずつ使ってきた。
→長距離G2敗退歴あり→天皇賞春を参加するだけの馬の選定。
(春天には5頭出走するかと思ったのに、最終的に2頭7枠しか出てこなかった!)

Aがアドマイヤジュピタ、Bがセン馬マキハタサイボーグ。
Cは春天出走のアドマイヤモナークだが、2着を見事に避けて1・3着をしている。ちなみにこの馬はダイヤモンドS1着、万葉S3着と長距離戦でとことん2着を避けてきた。

昨春天に出走していないアドマイヤジュピタとセン馬マキハタサイボーグは同じように見える。

また昨春天出走のアドマイヤモナークは賞金減額戦の日経新春杯勝ちであるから、また別の役目があるはず。


敗退馬の戦歴とは逆の戦歴の馬が春天連体馬の条件では?
すなわち
長距離G2敗退歴なし(天皇賞を連帯許可条件馬の選定)
→アドマイヤジュピタ、アサクサキングス、メイショウサムソン、ドリームパスポート、アドマイヤメイン

ここまでが枠順発表前。
以降が発表後の分析。

枠単位で天皇賞出走(今年だけセン馬が通れないルート)の有無で分けると
天皇賞出走枠:3,4,5,6,7
天皇賞未出走枠:1,2,8

要するに枠で見て天皇賞未出走馬が内外にそれぞれ2頭いるということ。

同じ思想の馬の対角配置なので8枠は鉄板。しかし1,2枠は厳しい。
そのため2着枠は3-7枠のどれかになるのか?それともぞろ目?

結論では、アサクサキングスの2着を軸にアドマイヤジュピタのぞろ目を本線としてしまいました。

すなわち「今年だけセン馬が通れないルート」を重視しすぎてしまいました。

しかし、上の流れを見れば「天皇賞敗退なし」+「長距離G2敗退歴なし」が重要であったことはわかったはず。

であれば、メイショウサムソン(長距離G2敗退歴なし+昨年天皇賞負けなし)の2着は当然かと。
同枠に、ドリームパスポート(長距離G2敗退歴なし+昨年天皇賞不出走)ですから。

そしてもう一頭の(長距離G2敗退歴なし+昨年天皇賞不出走)アドマイヤメインもメイショウサムソンの隣に配置されている。

これは私の理論(ってほどでもないですが)では隣に配置される必然はない。
しかし、そうなっている以上意味があるはず。

仮説1)取消し馬が出てもサムソンの同枠に同じ思想の馬を配置できるようにするため。
仮説2)枠関係なく、隣に配置されることに意味がある。

今のところ仮説2)だと思っています。

他のレースでもよく枠関係なく重要な戦歴の馬が隣に配置されることってよくありますから。

また、有馬やフェブラリーの結果からワイドぞろ目になることは想像できたので、アサクサキングスは最低でも3着は硬いとも思っていました。(2着に予想したけど)

過去の春天14頭立てのときもワイドぞろ目でしたし。

結果として、昨年出走敗退馬が今年の古馬G1でキーになっているということは安田、宝塚の枠順からも明らかで、これに関しては次回説明したいと思います。