西野七瀬side





ガラガラ



授業が始まり少したった頃教室のドアが開いた




「おい、小林と石森!またサボりか!」




先生の怒号もなんのその、2人はクラスメイト視線さえも無視して席に座った。


ちらりと小林さんを見るとバッチリと目が合って、私は急いで視線を逸らした


昨日の事、小林さんは忘れてるよね…


今まで怖くてまじまじと彼女のことを見た事はなかったが
眼鏡をかけ直してくれた時すごく綺麗で、優しそうな目をしていたのを覚えている




「じゃあ西野、ここ答えて!」



「あっはい!Bです」



「正解、じゃあ次のペー…」




私は高校生にもなって友達ができたことが無いし、勉強だけをして生きてきた

だからもちろん彼氏…なんていた事がない


小林さんとは生きる世界が違うのに
昨日のことを勘違いされて変な噂とか流されたらどうしよう…




休み時間になったら誤解をとかないと…

そういう人ではないと思うけど、、解いて損は無いはずだから。










キーンコーン カーンコーン



授業が終わる前に教室を出ていってしまった小林さん。


もしかして帰ってしまったのだろうか…



小林さんの机を見ていると、私の前に石森さんがやってきた




「にーしのさん!」



「…っはい!」



「由依の事探してるの〜?」



石森さんは私の肩に腕を回してなにやら嬉しそうだ



「えっと、昨日の誤解をときたくて…」



「やっぱ何かあったんだ!ねえ由依のこと好きなの?どうなの?」



「へ?いやその…」




困って俯いていると足音と小林さんの低い声が聞こえた




「虹花何してるの」



「いや、決していじめてた訳では…」



「いいから、腕どかしなよ」



「はーい、ちょっとお手洗い行ってきます…!」



そう言って石森さんは逃げるように教室を出ていった



「大丈夫だった?虹花の事は後で叱っとくから」



「いえそんな!」



石森さんの机を見て指の骨をポキポキ鳴らす小林さんは
やっぱり怖い人なのだろうか…




「ごめんね…」




なんて優しい目で私の頭を撫でてくれるのだろう。


私はその時、クラスメイトが噂するような恐ろしい人ではないと確実に感じた。




「その昨日は本当にごめんね、、」



「ぶつかった事気にしなくて大丈夫ですからね」



「それもそうなんだけど、その…」



あっ、恋人がいるか聞いたことか



「その事なんですけど昨日は答えられなくてすみません、初めてお話したので驚いていて
彼氏はいませんし、私はつまらない人間ですから。興味を持つ人はいませんよ…」



「なんで?」



「え?」



「つまらない人間なんて居ないよ。
人にはその人の生き方がそれぞれあって、みんな濃い人生を生きてる」




小林さんから少し難しい話が出てきたことに驚いた




「私は西野さんの事に興味があるし、もっと知りたいなー…なんて思っているけど」




「小林さんって可愛らしい人なんですね」




「えっなんでよ」



「顔がすごく赤くなってます」



ハッとした小林さんは照れくさそうに はにかんだ。



「小林さんがどんな人か教えてくれますか?石森さん」



「げっ、バレてた?由依はね明るくて優しくてそれでね、一途なんだよ西野さん!」




「そうなんですね」




「おい石森変な事言うなよ!」



「あーこわい、ほら西野さんが見てるのにいいのか?」




私の後ろに隠れて挑発する石森さんを呆れたように見ていた小林さんと目が合うと
何故かキュンと胸が締め付けられた。







これが何かは、後で勉強しないとかな…?













リクエストありがとうございました!




虹花、しーちゃん卒業おめでとう


そして櫻坂46のたくさんの活躍を願っています。




HONO

(次回更新日は未定です…滝汗)