台湾では、9月に新学期が始まります。
今年も引き続き、学科の新入生の担任になっています。
つまり、去年のクラスの面倒は、別の先生に見てもらうことに。

そんな中で、去年度単位を落とした男子生徒とキャンパスでばったり。
一年生のクラスで私が合格させなかったのは、彼だけでした。
成績の計算の仕方も色々と試してみましたが、
彼だけは、どうしても開いてしまい、公平性や学習状況を考えて、
落とすことにしました。

やるだけのことはやってあげたつもりなので、
自分の結論に疑問はありませんが、
ただでさえ授業が大変な中、
週4時間も必修単位が加わると思うと、
(それも、小テストの多い授業で)
少しは同情したくなります。

一応、状況がわかってほしいと思って、
ほかの人たちとの成績が開いていたことと、
彼の前学期のレベルのままじゃ、
これから三年間どんどん辛くなっていくので、
やっぱり大変でもここでがんばってもらいたい、という話をしました。
すると彼は、自分の成績には納得だと素直に言い、
再履修も避けられないことだとわかっていると認めました。

自分の世代じゃ「そんなの当たり前だろう」と思うんですが、
いまどきの子、たとえ口先だけでも、
そうあっさりと自分にだけ責任があるといえるのは、
十分にいい子だと思います。

何でも困ったようなことがあったら、
私でよければいつでも相談に来て、と言い残して去ろうとしたら、
その学生は、少し言いにくそうに、もう一人の男子学生に
「ほらあれ、先生を誘って行かない?」と言いました。

「?」

どうやら、クラスのある女子のバイト先では、
カクテルを出しているらしく、飲みに行かないか、とのことでした。

なんだか微笑ましくて、すがすがしい気持ちになれました。わーい(嬉しい顔)
これから先もひがみもゆがみもないように育っていってほしいものです。