蚊やゴキブリ…昆虫学習をアース製薬がアシスト 兵庫県と連携協定

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兵庫県は殺虫剤や口腔(こうくう)ケア用品で知られるアース製薬(東京都)と包括連携協定を結んだ。同社は赤穂市に主力工場と蚊やゴキブリなど100種類以上の害虫を飼育する研究所を持つ。知見を中学や高校の理系教育に提供するほか、保育園での口腔ケアの啓発事業も進める。 【めくるめく昆虫食の世界 コオロギとナッツのスナック菓子】 

 同社は近年、全国で先端的な理数教育に取り組む「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」に指定された高校に協力。「蚊が嫌う匂い」を研究する生徒に蚊の飼育法を教えている。県立大付属中(上郡町)の授業に研究員を派遣する計画が進んでおり、県は取り組みをさらに広げたい考えだ。地球温暖化で繁殖が懸念されるヒアリなど特定外来生物の勉強会を開くことも検討している。  同社は1991年の東京移転まで赤穂市に本社があった。川端克宜社長は「(研究協力も)問い合わせ頂ければ積極的に対応したい」。斎藤元彦知事は「子どもは虫が好きだ。危険性を学び、知ることで怖くもなくなる」と述べた。【井上元宏】

 

老化マウスの認知機能を改善 京大グループ、神経幹細胞を若返らせる

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 老化とともに増殖力が低下して認知機能の衰えにつながる神経幹細胞を遺伝子操作で若返らせることにマウスの実験で成功した、と京都大学の研究グループが発表した。老化マウスの認知機能が改善したことも確認したという。ヒトにも応用できるかどうかは現時点では不明だが、研究グループは将来、アルツハイマー病などの治療法の開発につながる可能性もあると期待している。

 研究グループは京都大学ウイルス・再生医科学研究所の貝瀬峻研究員、影山龍一郎客員教授のほか、同大大学院生命科学研究科の今吉格教授、小林妙子准教授、山田真弓助教や博士課程の学生らで構成された。

 同グループによると、神経幹細胞は脳にあり、神経細胞(ニューロン)の元になる。胎児の時は活発に増殖してニューロンを増やすが、成長とともに増殖能力やニューロン産生能力は低下する。大人の神経幹細胞でもある程度増えてニューロンを産生し、ニューロンは記憶や学習に重要な役割を果たす。しかし、老化とともに神経幹細胞は増殖能力やニューロン産生能力をほぼ失い、その結果認知機能が低下するという。

 これまでの研究では、老化状態になった神経幹細胞を若返らせて増殖能力やニューロン産生能力を復活させることが可能かは不明だった。貝瀬研究員らは、胎児のマウスや老化マウスで多く発現する遺伝子をそれぞれ人工的に発現させたり、発現しないよう抑えたりするなどして、胎児と老化した脳でそれぞれ働く遺伝子を詳しく比べた。

 その結果、胎児マウスでよく発現している遺伝子の転写因子80種類のうち、神経幹細胞を最も活性化する遺伝子の転写因子を突き止めた。また、老化マウスの神経幹細胞で多く発現している遺伝子の特定の転写因子などを抑えると、神経幹細胞が活性化することも判明した。

 研究グループはこれらの成果を基に、胎児マウスの特定の遺伝子をたくさん働かせ、一方老化マウスの特定の遺伝子を抑える手法を組み合わせ、神経幹細胞を最も活性化させる方法を開発した。この方法を「iPaD(inducing Plagl2 and anti-Dyrk1a)」と名付け、老化マウスの脳をiPaDで遺伝子操作した。

すると、老化して増殖能力をほぼ失っていた神経幹細胞を効率よく活性化し、若返らせることに成功した。さらに若返った神経幹細胞が3カ月以上増え続けることを確認した。このように遺伝子操作したマウスは老化していても学習、記憶能力も改善したことも確かめたという。

 貝瀬研究員と影山客員教授らは、今回のマウスで確認したiPaDの方法が霊長類にも適用できるかを確かめる研究を続ける予定。神経幹細胞を活性化させて新たな神経細胞を作り出す技術を応用し、アルツハイマー病などの脳疾患治療の開発につなげたいとしている。研究成果は米科学誌「Genes&Development」電子版に16日掲載された。

 

 

町田樹「フィギュアの演技も著作物」 氷上から学術界転身でスポーツ界の課題解決〈AERA〉

1/3(月) 9:00配信
AERA 2022年1月3日-1月10日合併号
 社会は急速に変化しており、過去の価値観では通用しない。国の政策も、課題解決の仕方も、働き方も。従来の成功モデルは疑わなければならない。「変える人」はいま何を思い、行動しているのか──。AERA 2022年1月3日-1月10日合併号は、元フィギュアスケーターで、國學院大助教の町田樹さんに話を聞いた。
 2014年の暮れ。その年に開催されたフィギュアスケートの世界選手権で銀メダルを獲得し、ソチ五輪でも5位に入賞した町田樹(31)が突然、現役引退を発表した。当時24歳。翌春の世界選手権の代表に選出された直後のことだった。

「今後は新たな道でゼロからスタートし、研究者を目指して真摯に歩んでいきたいと思います」

 氷上でそう決意を語った通り、引退後は早稲田大学大学院で研究に打ち込み、20年3月に博士号(スポーツ科学)を取得すると、同年10月に國學院大學の助教に着任。競技者から研究者兼教育者へと転身し、スポーツが抱える問題と向き合っている。

「スポーツ界は華やかな面が主に取り上げられますが、舞台裏ではいろいろな問題があります。学術の力を使ってそれらの問題を解決したい。ただ机上で研究するだけでなく、その成果をスポーツ現場に還元することが自分の使命だと思っています」

■実は勉強できなかった
 
 フィギュアスケートとの出合いは3歳のとき。当時住んでいた千葉県松戸市の自宅近くにスケートリンクがあったことがきっかけだった。9歳で転居した広島には通年で使用できるリンクがなく、新幹線や車で岡山や福岡に通って練習を重ねた。高校2年のときに全日本ジュニア選手権で優勝し、関西大学に進学後には主要な国際大会で表彰台に上がるようになった。トップスケーターでありながら、競技性以上に芸術的側面に価値を置き、その表現に多くのファンが魅了された。

 ドイツの哲学者ヘーゲルの『美学講義』を読む姿から、「氷上の哲学者」と呼ばれたが、高校までは決して勉強ができるタイプではなかったという。

「受動的に時間割が決められてというような学びのスタイルが大嫌いで馴染まなかったんです。大学もスポーツ推薦で入りましたし。ただ、大学は探究したいことを自由に学べて研究もできる。研究は新しい知見を発見できたり、イノベーションが起こせたり、いろんな可能性を持っていると気づいたんです」
 学問の力を信じ始めた町田が取り組んだテーマは、「著作権とフィギュアスケート」だった。

■演技も著作物だと実証

「法学領域の通念上、『スポーツは著作物にあらず』という考えがあり、フィギュアスケートの作品は創作者(振付師)の著作権が認められず、スケーター自身の所有物だと認識されてきました。例えば、荒川静香さんが06年にトリノ五輪で金メダルを取った作品は、荒川さんが踊るのをやめてしまえば永遠に日の目を見ることがありません。もし音楽のように著作権制度を導入し、誰もが適正な料金を支払って使えるようにすれば、優れた作品が時代を超えて踊り継がれるのではないか、と考えたんです」
 
 早稲田大学大学院に進学した後も研究を続け、フィギュアスケートの演技が著作物であることを法学的に実証し、まず修士論文にまとめた。この研究をさらに発展させ、日本知財学会誌上で発表すると、同学会の20年度優秀論文賞を受賞。「フィギュアスケートも著作物に値する」と承認を得られた形となった。

 町田は研究成果をスポーツ現場に還元するため、21年4月、著作権制度を基盤にして、過去に披露された作品を別の選手が踊る「継承プロジェクト」を試みた。町田が自身で振り付けし、7年前に演技した「ジュ・トゥ・ヴ」のプログラムを、現役の田中刑事選手(27)が再演。その過程で再確認したことがある。
Atelier t.e.r.m 継承プロジェクト2021 町田樹× 田中刑事《Je te ...

「継承プロジェクトによって一つの作品が時代を超えて長く存在できると同時に、作品を継承する行為を通じてアーティストも育てられると思いました」

 例えば19世紀前半に名曲を数多く残したショパンの作品は世紀を超えて現在も愛されると同時に、何千、何万人のピアニストが今日まで作品を通して演奏技術を高めてきた。

「作品は永遠の命を得るし、アーティストも作品によって育てられる。舞踊や音楽などの芸術はそういう形で育まれてきましたが、フィギュアスケートにはそれが決定的に欠けていた。ようやく一歩先に進み始めたところです」

 町田はフィギュアスケートのほか新体操、アーティスティックスイミングといった音楽を伴う表現で芸術性を競うスポーツを「アーティスティックスポーツ」と新たに定義した。これまではアートとスポーツの重複領域にあるがゆえに、スポーツ科学と芸術学のどちらの学問領域からも死角になってきたという。今後は研究の俎上に上り、より一層アーティスティックスポーツが学術界とつながることで、さらに豊かになっていくと期待できるという。
 
■課題を発見し自分事に

 研究者の道を歩き始めた町田は、これまで見過ごされてきた問題に光を当て、スポーツ界を変えようとしている。
「何かを変える上では課題を発見できるかが大事だと思います。そしてそれを自分事として捉えられるか。たとえ他者の問題であっても、共感して自分事にできるか。それが何かを変えるためのエネルギーになると考えています」

 ただ、「決して無から生み出すわけではない」と付け加える。

「研究の世界では、『巨人の肩に乗る』という言葉があります。私たちは、先人たちが積み重ねてきてくれた知見や発見の上に立っているからこそ、より遠くを見たり、新しいものを発見したりできる。先人たちの恩恵に感謝しつつ、そこに自分の知見を積み重ねることで新しい価値を創造しているのです」

 現在は自身の研究だけでなく、さまざまな研究とスポーツとの接点も探っている。スポーツ専門チャンネルJ SPORTSで町田が企画、構成、出演している番組「スポーツアカデミア」では、スポーツ科学の研究者らと対談を重ねている。

「例えばアーティスティックスポーツ界では、女性アスリートの摂食障害の問題があります。それは、栄養学の知識を使って栄養を取れば解決するという単純な問題ではありません。コーチの指導や体重が軽くないと勝ち残っていけない競技の構造も一緒に考えていかなければならない。領域を超えて学際的に多くの研究者と一緒に問題を探究することが非常に重要だと思っています」
(編集部・深澤友紀)
 
町田は自らも悩んだ「アスリートのセカンドキャリア問題」にも取り組み、2022年3月末までオンライン講演を公開中※https://www.kokugakuin.ac.jp/event/256795
 
>面白いですね。
コレオグラファーの権利の為でなく、
優れた作品が消えていかないようにする為の著作権ですね。
それに同じ振付をどう解釈して表現するか、演技者を自負するスケーターなら腕が鳴るでしょう。優れた芸術作品は、多くの人の手に揉まれ、時代時代の価値観を注ぎ込まれて生き続けるもの。フィギュアスケートがスポーツ以外の面を持つなら、町田さんの取り組みは非常に価値があると思います。

>過去のスケーターのプログラムを別の人が演じるというのを見てみたい、とは確かに思う。
だけど競技の場合は数年ごとにルールが変わるので、難しいだろう。
ショーであればそれが可能になるので、もっとショーが身近になれば(開催地やチケット代も含めて)良いなと思う。
そういう意味では、浅田真央さんのサンクスツアーが良い事例になっているのでは。
 
>>バレエダンサーが古典の振り付けから多くの事を学ぶように、フィギュアスケートも過去の優れた振り付けを滑ることがあってもいいと思っていた。というか、身内がバレリーナで小さい頃からバレエの公演を見てきたので、スケートにそういう事がないのが不思議だった。今のやり方では、振り付けのアイデアが枯渇しそうだし、同じ振り付けでも滑る人によって違うモノになり、新たな世界が開けそうだと思う。浅田真央のサンクスツアーが一つのいい例だろう。
まぁ、現行では採点の「振り付け」の項目をどうするかという問題があるが…。

 

 

世界最高レベルのエネルギー密度、「リチウム空気電池」実用化へ

配信 ニュースイッチ

物材機構とソフトバンクが開発

 物質・材料研究機構の松田翔一主任研究員らはソフトバンクと共同で、1キログラム当たり550ワット時のリチウム空気電池を開発した。世界最高レベルのエネルギー密度で、現行のリチウムイオン電池の数倍に当たる。充放電サイクル回数は6回。今後サイクル寿命を改善し早期実用化を目指す。 【図解】知っておいて損はない、リチウムイオン電池の仕組み  

 

リチウム空気電池は多孔性炭素材料を正極、金属リチウムを負極とし、リチウムと過酸化リチウムの分解析出反応で電気が流れる。空隙(げき)率の高い炭素材料や充放電の酸化還元反応を促す電解液を作製して性能を高めた。  充放電回数とエネルギー密度がトレードオフの関係にあったが、1キログラム当たり約550ワット時でサイクル数が6回、1キログラム当たり約175ワット時で約30回の性能を得た。充放電回数とエネルギー密度のトレードオフ曲線を1桁高いサイクル数に向上させた。充放電寿命を向上させ、成層圏を飛ぶ無人航空機型通信基地局などへの応用を目指す。

日刊工業新聞

 

>全固体電池すらまだたいして実用化されてないのに、もう全空気電池か。
お世辞抜きに凄いな。
発電ばかり騒がれてるけど、蓄電出来れば世界の電力供給はリアルタイム発電に頼らなくて済む。
世界が変わる第一歩だな。

 

>凄いね。もちろんまだサイクル回数が6回しか使えないから改善の余地はあるけど。

もっと実用化に近づけることができれば、電気自動車で一気にシェアを奪い返すことだってできる。スマホの充電も一週間に一回とかも可能になるかもしれない。

日本の技術は何たらと、批判ばかり浴びてきたが、日本は大学よりこういう独法の研究機関が凄い研究してる。

絶対に中国に盗まれないよう。情報管理を徹底してください。

 

一人なら難儀な草刈り みんなでやって楽しもう 「草刈りツーリズム」の輪、鹿児島で拡大中

南日本新聞

草刈りと交流会を組み合わせた「草刈りツーリズム」プロジェクトが、鹿児島県内で進行中だ。人手が必要で難儀な作業を楽しもうと、そろいのユニホームを作り、ユーチューブの専用チャンネルで草払い機の使い方などを発信する。昨年始まり、これまでに桜島や姶良、霧島をはじめ7カ所で実施。「草刈っど!」の呼び掛けに共感の輪が広がりつつある。 

 鹿児島市喜入の「喜入子育てコミュニティKADAN」が事務局を務め、(1)地域団体などからの依頼を受ける(2)各地の70人が登録する「草刈り隊」のLINEグループでボランティアを募る(3)終了後、現地関係者がお茶請けや食事でもてなす-という流れだ。  11月下旬には霧島市国分の「里山のようちえん にじいろタペストリー」が会場になった。施設スタッフを含む25人が3時間かけて裏山を中心にさっぱりさせた。代表の吉留文佳さん(48)は「こんなに変わるとはびっくり。ありがたい」と感謝、昼はがねや茶といった「霧島のおいしいもの」を振る舞った。保護者向けに安全講習会を開いてもらい、今後は自分たちで定期的にやりたい考えだ。  草払い機を持参したボランティアの徳吉孝洋さん(43)=霧島市隼人=は2回目の参加。「いい運動だし、無になれる上に、感謝もされる。交流会でいろんな人と知り合えるのもいい」と話した。

 事務局まとめ役の亀井愛子さん(45)は「草刈りは一人だとくじけるが、仲間とやればきれいになる達成感や地域課題の問題意識を共有できる」。呼び掛ける側から見ても、関心の高さは予想を超えるという。  ユニホームのTシャツは「草刈っど」をローマ字表記した「Kusa Kad」が胸に入る。草刈り技術が上がればマイスター缶バッジを交付する。「楽しむ姿勢が受けるのかな」と亀井さん。ユーチューブの「草刈りツーリズム」チャンネルでは、活動報告や草刈りの基本動作を紹介する。各地の支部開設も視野に入れている。

 

乾燥ヘチマを包装材に 学生の発明品が仏コンクールで金賞/台湾

配信

中央社フォーカス台湾

(苗栗中央社)中部・苗栗県にある聯合大学の学生4人のグループが開発した乾燥ヘチマを使った包装・梱包(こんぽう)材が、仏パリで開催された発明コンクール「コンクール・レピーヌ」で金賞を獲得した。ヘチマは天然素材のため環境に優しく、プラスチックごみや二酸化炭素(CO2)排出量の削減が期待できることが審査員に評価された。 今回で120回目を迎えた同コンクールは10月23日から10日間にわたり開かれた。苗栗県からは企業や学校などが参加し、乾燥ヘチマの包装・梱包材を含む2点が金賞、3点が銀賞、3点が銅賞に輝いた。27日には県政府で鄧桂菊(とうけいきく)副県長による表彰が行われた。 学生グループの徐捷中さんによると、かつて砂浜の清掃活動に参加した際に多くのプラスチック廃棄物を目にし、どうすればプラスチックを抜本的に減らせるかグループで考えたという。 そこで注目したのが、台湾ではたわしなどとして多用される乾燥ヘチマ。気泡緩衝材や発泡スチロールなどの代用品とすることができ、持ち帰り用カップホルダーやシューキーパーとしても応用が可能。外部からの衝撃に強く、断熱効果があり、通気性も抜群で、卵や瓶などの持ち運びに利用できる。 徐さんは捨てても環境への影響が少なく、プラスチックやCO2の削減につながることから、審査員を驚かせたと

「なんとしても阻止したい」生乳5000トン廃棄の危機…酪農家が乳製品を高齢者施設などに無料配布

配信北海道ニュースUHB

 年末年始に生乳の"大量廃棄"が懸念されるなか、酪農家が高齢者施設などに「乳製品を配布」する取り組みを行っています。  新型コロナの影響で生乳が余り、年末年始に5000トンが廃棄される事態が懸念されています。  こうしたなか、北海道十勝地方の豊頃町の酪農家らが乳業メーカーから乳製品を買い取り、高齢者施設や子ども食堂に無料で配る取り組みを12月下旬から始めました。  

特別養護老人ホームとよころ荘 石塚 周二 理事長:「献立で毎日1回は牛乳は出ているので、大いに活用させていただきたい」  

酪農家 井下 英透さん:「ミルクを捨てるというのは忍びないことです。なんとしても阻止したいです」  この日、豊頃町内の高齢者施設には、バター50個と牛乳30本が贈られました。

UHB 北海道文化放送

振り返った。 (管瑞平/編集:齊藤啓介)

 

>1リットルパックは多すぎる。個別パックか500MLがいいな。配膳もしやすいし。
飲むならラッシー一択。ラッシー売り出せば?個別パックでお弁当とセット。
サンドイッチとセットかな?
男子厨房に入るべからず世代は、そんなことも考えないのかな?
自分の食べたいメニューを作ればいいのに。自分好みの味にして、ブランド化。
廃校利用で保存食化する工場にしてるところ、多いでしょうが?
家庭科室があれば、調理インフラが来てるから。
なんで、そのまんま飲ませようとするんだ?

 

絶滅の危機に瀕したスコットランドのカキ、ウイスキー蒸留所が救いの手

配信 CNN

英スコットランド・ドーノック湾(CNN) 大学教授を務めるビルことウィリアム・サンダーソン氏が、ドーノック湾の浅瀬を歩く。太陽がスコットランド・ハイランド地方のごつごつとした地形に差し込み、海を黄金色に照らし出す。海中の何かに目を留めたサンダーソン氏は、身をかがめてそれを拾い上げる。「欧州産のカキだ。かつてはこの場所で非常にたくさん採れた。数千年前から、1800年代まではずっとそうだった」(サンダーソン氏)

  【映像】絶滅寸前のカキ、蒸留所との連携で復活の兆し 

手にしたカキは、太平洋産のマガキよりも平べったくて丸い。成長の早いマガキは、欧州のレストランで現在なじみの食材だ。一方の欧州産カキは極めて希少でもある。英国内の海では産業革命期に大量に採取され、絶滅寸前にまで追い込まれた。 「鉄道網の設置で都市の市場へのアクセスが開かれ、それまで地元の産業だったカキ漁は突如として何百万人規模の市場を見出すに至った。ロンドンやパリといった大都市がそれだ」。スコットランド・エジンバラのヘリオット・ワット大学を研究拠点とするサンダーソン氏はそう説明する。当時カキは「貧民の食べ物」とみなされており、屋台で売られていた。「エジンバラでは、希望すれば家賃をカキで払うこともできた」(サンダーソン氏) 人気の高さが欧州産カキにとってあだとなった。19世紀以降、英国では地元に生息するカキの個体数が95%減少した。 しかしここへ来て、英国原産のカキには一筋の希望の光が差し込んでいる。現地の海では、海洋環境を自然の状態に戻すプロジェクトが進行中。スコットランド北東部沿岸に位置する狭いドーノック湾に変化をもたらしつつある。2014年に始まったドーノック環境改善プロジェクト(DEEP)は、これまでのところヨーロッパヒラガキ2万匹の同湾での養殖に成功した。現在の目標は、この数字を自立的な個体数の維持が可能な400万匹へと、25年までに引き上げることだ。

蒸留所が復活に一役

プロジェクトは、一見起こりそうもない協力関係の産物だ。ドーノック湾の岸には、グレンモーレンジィ蒸留所の古い建物が佇む。同蒸留所はこの地を故郷と定め、170年以上にわたって

スコッチウイスキーを作り続けてきた。「蒸留所は倉庫を拡張し、事業も勢いに乗っていたが、どうすれば環境負荷を減らせるか、周辺の状況を改善できるかを知りたがっていた」と、サンダーソン氏は振り返る。 グレンモーレンジィは持続可能性を高める取り組みの一環として、17年に嫌気性消化槽を設置。発酵時に残る麦芽の搾りかすといった副産物を浄化している。 「従来、副産物は湾に排出していた」。蒸留所の責任者、エドワード・トム氏はそう語る。「現在は副産物の97%を浄化してから排出している。残りの3%を浄化してくれるカキの養殖場は、我々が現行のDEEPプロジェクトの一環として導入しているものだ」 カキは1日およそ240リットルの海水を濾過(ろか)できる。その過程で、蒸留所由来のあらゆる有機副産物は浄化される。またカキの存在は、他の生物の生息環境を形成する役割も果たす。 「カキの個体群は海底に構造物(カキ礁)を作り出す。これによってできたくぼみや割れ目の中で、他の生物が暮らすようになる。特定の種類の魚やカニについては、こうした生息域に関連して数を増やしているのが確認され始めている」(サンダーソン氏) さらに、研究によりカキ養殖場は二酸化炭素の吸収源として機能し得ることも分かっている。水柱から二酸化炭素を隔離させ、下方の海底に埋める働きをするという。 DEEPプロジェクトは現在欧州で稼働している19の取り組みの一つであり、かつて完全に破壊されたカキの生息域を再建した最初の事例だ。生物多様性の増進と水質濾過、炭素隔離といった恩恵を組み合わせることで、この種の取り組みは大きな影響をもたらすことが可能だとサンダーソン氏はみている。 「カキ養殖場の復元は、太古の森林をよみがえらせるのと同じくらい意義深い」(サンダーソン氏) ただプロジェクトが目覚ましい進展を見せているとはいえ、凍える海中に潜ってカキをチェックする前には依然として多少の不安を覚えるとサンダーソン氏は認める。 「毎回潜るたびに、必ずちょっとした不安に襲われる瞬間がある。子どもが生まれる前の父親のような気持ちだ。(中略)それでも毎年笑顔で戻ってくる。カキたちがどんどん大きくなっているから」(サンダーソン氏)

 

「世界中の善意がアフリカの産業を殺している」古着リサイクルに秘められた不都合な真実

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不要になってリサイクルに出された洋服はどこへいくのか。日本からは毎年24万トンの古着が輸出され、その多くは最終的にアフリカにたどりつく。フリーランスで国際協力に携わる原貫太氏は「私が活動するウガンダでは、国外から輸入された古着が山積みで安売りされている。大量に届く古着がアフリカの経済的自立を阻む原因になっている」という――。

  【写真】ウガンダの市場で1枚6円で売られる古着  

※本稿は、原貫太『あなたとSDGsをつなぐ「世界を正しく見る」習慣』(KADOKAWA)の一部を再編集したものです。

 ■「リサイクル」で回収された古着はどこにいくのか  

タンスの中にずっと眠っていた服。サイズが合わなくなった子ども服。穴が開き、糸がほつれてしまった服。そんな古着を自治体の回収事業に出した経験のある方は多いでしょう。最近は大手アパレルメーカーの中にも、消費者が着なくなった古着を店頭で回収する企業が出てきました。  けれど、リサイクルという名目で回収された私たちの古着は、その後どこに行っているのでしょうか?   実は先進国で集められた大量の古着は、その多くが国外に輸出されているのです。国連の統計によれば、2016年にはアメリカから75万トン、ドイツから50万トン、イギリスから35万トン、そして日本からは24万トンの古着が海外に送られています。  男性用半袖Tシャツ1枚当たりの重さが約200グラム。つまり単純計算でも1年間にTシャツ約12億枚分、一人当たりなら約10着分の古着が日本から海外に輸出されているということです。

■転売や寄付で毎年大量の古着がアフリカへたどり着く  「海外」とはいっても、他の先進国ではすでに古着が余っています。ファストファッションが浸透し、大量生産・大量消費が当たり前だからです。そのため、先進国で回収された古着は途上国、そしてその多くは最終的にアフリカへ辿り着くのです。  このような古着の輸出は先進国では一大産業になっていますが、転売という形だけではありません。「寄付」という名目で、アフリカに送られている場合もあります。  アメリカやヨーロッパ、さらには日本でも、自治体や企業、チャリティ団体が古着を回収し、アフリカの貧しい人たちに寄付をする。そんな活動を耳にしたことがある方もいるのではないでしょうか。 

 

■古着の「最終処分場」となるアフリカの実態  先進国の人たちは不要になった古着を処分できて、アフリカの人たちは安価、もしくはタダで古着を手に入れることができる。互いに助かっているのだから、ウィンウィンじゃないか。そのように感じるかもしれません。 

 もちろん古着の輸出が現地にメリットをもたらすこともあります。例えば難民キャンプなど物資が圧倒的に足りていない地域であれば、先進国から輸入された古着を手に入れることができれば、一時的には助かる人も多いはずです。  しかし、「アフリカでは服が足りていないのだから、先進国から古着を送ってあげれば現地の人たちが助かる」というのは、必ずしも正解とは呼べないようです。  ケニアやウガンダ、タンザニアなどが構成している東アフリカ共同体では、古着や靴の輸入額は1億5100万ドル以上(2015年、日本円に換算すると約170憶円)、ケニアだけでも毎年約10万トンの古着が輸入されています。  技術面で進んでいる先進国側でさえも、大量に余っている古着を処理しきれていないわけですから、ゴミ処分場などの施設が不十分なアフリカの国々で、大量の古着を処理することは到底できません。  実際に私が活動するウガンダでも、街中の至る所で先進国から輸入されたと思われる古着が山積みになって売られていますし、処理しきれない大量の古着が現地の環境問題に繫がっているという話も耳にします。他にも、西アフリカのガーナでは毎週1500万着の古着が輸入されていますが、

近年はファストファッションなど低品質な古着が占める割合が増えており、売れなかったものは最終的に埋立地へ流れ着いています。ガーナに輸入されている衣服の約4割が埋め立て処分されていると考えられているのです。

 

■失敗に終わったアフリカの輸入禁止の試み  

このような状況を受けて、アフリカの国々の中には、自国の繊維産業を保護するためにも、先進国からの古着輸入を禁止しようとする国も出てきました。東アフリカ共同体は2016年、地域内の衣料品産業や繊維産業を保護・成長させるために、国外から輸入される古着の関税を段階的に引き上げ、2019年までに古着の輸入を禁止することで合意していました。  これに対して「自由貿易協定に反する」と猛反発したのが、古着輸出大国のアメリカです。  アメリカにとっては、自国で行き場を失った古着の「最終処分場」を失うわけにはいきません。アメリカの古着業界団体は「アメリカ人が捨てた衣服は海外で販売されなければ、アメリカ国内の埋め立て地に行きつき、環境破壊を引き起こすことになる」と警鐘を鳴らしました。  また、一つの産業と化している古着の輸出ができなくなれば、アメリカ国内で多くの失業者が出る可能性があります。同団体は、衣類の仕分けや梱包など、4万人のアメリカ人の雇用が危険にさらされると訴えました。 

 

■先進国にとって輸出先の存在はありがたい  その結果、アメリカは東アフリカ共同体に対して、関税を免除することでアメリカへの輸出を支援し、アフリカの経済成長に繋げる「アフリカ成長機会法」を停止することを示唆。つまりは超大国アメリカに貿易制裁のプレッシャーをかけられる形で、アフリカの国々による古着の輸入禁止の試みは失敗に終わりました。  

アフリカの人たちの「先進国依存から脱却したい」という思いは頓挫し、今なおアフリカは古着の「最終処分場」にさせられたままなのです。  先進国にとって、アフリカが古着の輸出先になってくれるのは、とてもありがたいことです。本来は自国で処理するべきコストを削減できるうえに、古着の輸出自体が一つの産業となり、貿易収支や雇用を増やすことができるのですから。  ましてや「アフリカの貧しい人たちを助けよう」といったチャリティの名目で古着を回収すれば、その企業や団体のイメージアップにも繫がるかもしれません。  しかし、アフリカをはじめとした途上国は、先進国から送られてくる大量の古着によって地元の産業が破壊される問題に悩まされてきました。

 

■山積みされた1枚6円の古着で迷惑を被る人がいる  

 

転売にせよ、寄付にせよ、先進国から古着が大量に送られてくれば、現地の人たちはそれらを格安、またはタダで手に入れることができます。  例えば私が活動するウガンダ共和国では、とある市場で国外から輸入された古着が山積みになって売られています。これらの古着は、日本円にして1枚6円で販売されているのです。いくら現地の人たちが経済的に貧しい生活をしているからといって、1枚6円というのは、あまりにも安すぎます。  そもそも古着というのは、先進国側で「捨てられるはずだった服」なわけですから、輸出や移送にかかるコストを抜けば、ほとんどタダ同然です。  先進国から大量に流入してくる安価な古着によって、迷惑を被っているのが現地の仕立て職人や繊維産業に従事する人たちです。  アフリカの多くの国々では、ミシンを使って自分で服を生産したり、繊維工場を経営したりすることで生計を立て、自立した生活を送ろうとしている人たちがいます。  しかし、そういった人たちがいくら頑張って商品を作ったとしても、国外からタダ同然で入ってくる古着には到底太刀打ちできません。

 

 ■途上国への援助がすべて「善」ではない  

 

衣服ではありませんが、途上国に対する食糧援助においても、同じような問題はたびたび起きてきました。  例えばある国で自然災害や紛争が発生すると、国外から大量の食糧援助が入ってきます。もちろん自然災害や紛争が発生した直後の国では、栄養不良や飢餓も深刻な問題となるため、緊急的な食糧援助も必要です。  しかし、需要と供給のバランスを考えればわかるように、無料の食糧援助があまりにも大量、かつ長期的に流入してきてしまえば、その地域における食料価格は下落してしまいます。  例えば中南米の島国ハイチでは、2010年1月に発生した大地震によって壊滅的被害を受けた後、アメリカをはじめとした先進国から大量の米が援助として流入してきました。  ですが、地震が発生してから数年が経っても、なお海外から米が届けられていたのです。その結果として、現地で農業に携わっていた人たちは自分たちの生産する米が売れなくなってしまい、多くの失業者が出ました。海外からの援助が、ハイチの米を自給自足する力を奪ってしまったのです。それと同じようなことが、古着の現場でも起きていると言えます。

 

■ガーナでは25年間で繊維業の雇用が80%減少  

 

地元で生産される服よりも、輸入された古着は安く手に入る上に、日常生活で着用する分には問題ないクオリティの服も多いです。また、輸入された古着の修繕をしたり、販売したりすることで生計を立てている人もいるため、先進国からの古着が現地に雇用を生んでいる側面は否定できません。  その一方で、先進国からタダ同然の古着が大量に輸入されれば、現地の消費者はそちらに流れてしまい、地元の繊維産業が成長することは妨げられてしまいます。実際にアフリカでは、先進国から大量に流入してくる古着のせいで地元の衣類製造工場が閉鎖に追いやられ、繊維産業に携わっていた多くの地元民が職を失ってきました。  例えばガーナでは1975年から2000年にかけて繊維・衣料品関連の雇用が80%減少しており、ザンビアでは1980年代には2万5000人だった労働者が、2002年には1万人を下回っています。 

 

■古着のせいで地元で生産される服は売れにくい 

 

 私が国際協力の活動をしてきたウガンダでは、衣料品購入の81%は古着が占めていると言われています。実際に現地で目にしていた衣類のほとんどは国外からの古着でしたし、この数字は体感的にもそれほど大きく逸れているとは思いません。洋裁ビジネスをするウガンダの女性からは「古着のせいで地元で生産される服は売れにくい」といった悩みを耳にすることもありました。  もしも現地の人たちが国外から輸入された古着ではなく、地元で生産された服を購入していれば、何が違っていたでしょうか。おそらく地域の経済が回り、現地の雇用が増え、先進国からの「お下がり」に依存しない自立した経済体制を作ることができていたはずです。

 

 ---------- 原 貫太(はら・かんた) フリーランス国際協力師 1994年生まれ。早稲田大学在学中よりウガンダの元子ども兵や南スーダン難民の支援に従事し、その後NPO法人を設立。講演や出版などを通して精力的に啓発活動を行う。大学卒業後に適応障害で闘病するも、復帰後はフリーランスとして活動を再開。ウガンダのローカルNGOと協働して女子児童に対する生理用品支援などを行い、現在に至る。2017年『世界を無視しない大人になるために』を出版。2018年3月、小野梓記念賞を受賞。

 

アフリカに寄付の衣料品、大量廃棄されてるって知ってた? 学生と企業がタッグを組んで企画展

大きな袋に詰め込まれたおびただしい数の古着。廃棄場で山積みにされ、野ざらしになった衣料品―。写真や映像で映し出される「不都合な真実」が、訪れた人に鋭く問いかける。アフリカに寄付された衣料品が現地で大量の廃棄物となっている問題を知ってもらおうと、持続可能な開発目標(SDGs)に取り組む学生や企業が企画する展示会が東京都港区で開かれている。(共同通信=永井なずな) 【写真】「ありがたいが、気持ち悪い」郵便受けにある日突然現金 大阪で次々発見

 ▽生まれ変わって  会場に足を踏み入れると、赤やピンク、青や緑など色鮮やかに染められたシャツやズボンが並んでいた。模様や色の混ざり合った横幅約5メートルのタペストリーが天井から垂れ下がり、空間を明るくしている。  いずれの作品も、アパレルの廃棄素材や古着を裁断したりつなぎ合わせたりしてリメークしたものだ。手がけているのはガーナ人の芸術家セル・コフィガさん(32)。廃棄衣料が放置された現地のスラム街を自ら歩いて材料を選び、個性的なデザインを施して作品に生まれ変わらせる。まるで魔法だ。  会場では、現地の写真やドキュメンタリー映像も紹介。ガーナの首都アクラの市場に大量に流入した衣料品が安く売買されたり、郊外の埋設場で燃やして廃棄されたりする様子が映し出されている。  

▽善意があだに  展示会は、ファッションを学ぶ学生や環境に配慮した製品のセレクト雑貨店「エシカルコンビニ」(東京)、アフリカ事業開発企業「スカイヤー」(東京)が共同で主催。スカイヤーの原ゆかり代表が、アフリカの起業家や職人たちと事業に取り組む中でコフィガさんの作品に出会い、日本での展示会につなげた。

 原さんによると、日本や欧米などからアフリカに届く古着は年間20億着と言われるが、カビや破損、気候や生活習慣に合わないといった理由から捨てられる服も多いという。原さんは「善意の寄付が、ゴミの押し付けになってしまうことがある。寄付する際、その服は自分がもらったとしてもうれしいものか、その寄付がどんなルートで誰の手に渡るのか、一度立ち止まって考えるきっかけになれば」と語る。  古着の過剰流入がもたらす問題は、環境面にとどまらないという。アフリカの伝統的な生産技法の衰退や、新たなファッションブランドの成長の阻害も引き起こしていると原さんは指摘する。  安価な衣類を次々と消費する「ファストファッション」の広がりは、商品化の過程で余った布地や未使用の衣料品、行き場のない古着を大量に生み出し、環境に負荷を与えている。  フィンランドのアールト大などの研究チームが2020年に発表した論文によると、衣料品の生産量は世界全体で2000年からほぼ倍増し、年間9200万トンの衣料廃棄が発生している。研究チームは「ファストファッションのビジネスモデルを根本的に変え、スローファッションへ早急に移行する必要がある」と警鐘を鳴らす。

▽できることを楽しく  「ファッションが大好きで、以前は安い服をよく考えずに次々買っていた。着なくなった服の行き先はほとんど意識になかった」。展示会を運営する昭和女子大4年酒井奈津子さん(22)は振り返る。展示会の準備を通じ廃棄衣料の問題を自分ごととして考えるように。「福袋は今では買わなくなった。着なくなった服を友達と交換することもある」  主催者の学生リーダーで東京外語大4年チャイルズ英理沙さん(23)は「本当に欲しい服しか買わないようにするなど、一人一人にできることがある。環境問題は大きくて深刻なテーマだけど、楽しくポジティブに取り組むことが大事だと思う」と話す。仲間と運用するインスタグラムでは、日常でできる環境に優しい取り組みを発信している。  「『こんな状態の服でも役に立つんだ!』と勘違いして破れたり色あせたりした服を回収ボックスに入れていた」「全部が無駄だったとは思わないけど、まず知ることから始めようと思った」。チャイルズさんたちの元には、こうした来場者の感想が寄せられている。

 展示会は、伊藤忠が本社の敷地内に開設した「ITOCHU SDGs STUDIO」に出店するセレクト雑貨店「エシカルコンビニ」店内で、来年1月30日まで開催されている。時間は午前11時から午後6時。月曜定休で、12月27日~来年1月4日も休み。2月12日、13日には港区のカフェ「L for You」でも開催を予定している。

 

>知人女性が古くなった服(ボロ)は捨てずに寄付のためにまとめてとっておいてると言っていたので、こういった情報を伝えると、そんなことない。服に困ってる人はいる。自分が持ってるものは質が良い、などと時が止まってる人がいた。誰もボロボロの服なんか着たくないし、お金を寄付するとかは?と言ったら、世の中には着るものもなくて困ってる人たちがたくさんいる、のだそう。着るものに困ってるんだったらご飯代やワクチン代募金の方が良いと思うんだが。