障泥烏賊(アオリイカ) | 侘寂伝文(わさびやブログ)

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障泥烏賊  (アオリイカ Sepioteuthis lessoniana) 
ヤリイカ科アオリイカ属に属する日本沿岸に広く分布する大型イカで 食用や釣りの対象として人気です 鰭の色や形が馬の胴体に巻く泥よけの馬具“障泥(あおり)”に似ている事から障泥烏賊の由来になっており 地方によってはその姿容から“ミズイカ/バショウイカ” 沖縄ではシルイチャーと呼ばれています 

 

成長度合が早くヤリイカ科の特徴として雄は雌より大きくなる傾向があり 生後約1年で雄は2㌔/メスは1.5㌔に成長し 大きな固体は胴長45㌢/重さ3㌔以上にもなり その多くは6月頃産卵後に殆ど息絶えますが 中には死なずに3㌔以上の大物に成長する固体もあります 

 
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アオリイカ釣りの代表的手法は以下の3つです 

・生きた小アジ等を泳がせ捕食に来たイカに 後からヤエンというカケ針を送り込む“ヤエン釣り ” 

・生きた小アジ等にイカを引っ掛けるカケ針を仕掛ける“ウキ釣り ” 

・餌木(エギ)という疑似餌による“エギング ” 

 

アオリイカは比較的浅い岩礁の周りや海溝/防波堤/磯などの近くに小群れで回遊します 基本夜行性なので日の出前や日没後が最も活動する良時合ですが 曇り日や深場では日中でも餌を追って来ます 夜釣りでは新月より満月の方がが相性良く 月明かりがあれば一晩中釣れる事もあります 

 

潮は小潮か中潮回りで潮の動き始めが最良です 潮の流れが早い時や満ち止まり時はあまりアタリが期待できません 潮が下げる時よりも干潮から満潮へ潮が満ちて来る時の方がアタリが良くなります ベタ凪であれば水面まで上がってくる事が多いですが 逆にうねりが大きい時は底に潜る傾向があります また水温が急に下がった時や海水が濁っている時はアタリが悪いです 

 
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身が厚く歯触りも良く程好い甘味が感じられますが 鮮度持ちが悪くまた独特の味わいがあり好みが分かれます 大きな固体になるほど独特の味が顕著に現れるので 弊店では秋頃に浅瀬で成長した1㌔未満の幼体を好んで用います 鮮度重視で加熱調理よりは生食向きでしょうか