私は絵を描くのが好きだった。
みんなが図工の時間に遊んでいるのを横目に一生懸命描いていた。
図工の先生は静かでフクロウに似ていた。
何も言わないから生徒もほとんどがちゃんと授業を受けていなかった。
本当に何も言わない先生だったがよく私の絵を図工室に飾ってくれた。
ある絵で賞もとった。
その絵は学校の玄関に飾られた。
ちょっと恥ずかしかったけど我ながらよく描けているなと思っていた(笑)
ある日図工室に行くと私の絵がびりびりに破られていた。
クラス全員気付いていた。
フクロウ先生は無表情で何も言わずその絵を隠しそれ以降図工室に絵を飾る事はなくなった。
今日の図工は2時間連続だ。
休み時間になると私とゆうやの所に幼馴染みのだいきもきた。
多分二人とも絵の事を気にしている、、
いや
クラスの人全員が私を気にしていた。
みんなの目が痛い。
哀れんでいる様な
ちょっとどこか嬉しそうな人もいる様な、、
きゃー!
うるさい甲高い声の方に目を向けるとあの体育館裏にいた中の3人がゆうやとだいきにきゃーきゃー手を振っていた。
二人はかっこいい。
そしてもてる。
私は無表情でその様子を見ていた。
あの3人の中の誰かかな?
クラス全員に私がいじめられてる事?誰かに嫌われてる事?がばれた。
私はきゃーきゃーうるさいその女達にイライラしていた。
あっちの3人もゆうやとだいきににゃんにゃんしながら私に冷たい視線を送る事を忘れていない。
話したこともないのに嫌われている。
私が嫌う理由があってもあっちはないはずなのに、、
何か悲しくなってきた。