私は学校に自分の物を置かない様にしていた。
使えなくなるからだ。
修学旅行から帰ってくると私のロッカーや机に落書きがしてあった。
どう考えても嫌がらせをされているのに担任は私に消せと言った。
こいつとは本当に話にならない。
私はそのまま職員室に向かった。
『私のものを全部弁償して』
と学年主任に言った。
メガネをかけたガリガリの神経質そうな男だ。
教科書、筆箱、シューズ全部落書きをされて使えなくなった事。
今教室に行って私の机やロッカーを見てほしい事。
図工のフクロウ先生がコーヒーを飲みながら私を見ている。
『私の絵も破られていたよね?』
『誰かが悪意でやったはずだ』
とフクロウ先生は言った。
学年主任とは正直話した事がなかったし私の事をよく思っていなかった。
『事実確認をする』
と言った。
『私は嘘はつかない。
嘘がつけるなら先生達に嫌われていない。
本当は私がされている事に気づいているはずだ。』
と言った。
学年主任は次の日私に教科書とシューズを渡してきた。
(筆箱は?(笑))
机やロッカーは綺麗になっていて担任も私に何も言わなくなった。