そらは教科書を借りに来ない代わりに私のクラスの時間割りを調べて教科書を貸しにくるようになった。
授業にでなくても保健室まで貸しにきていた。
保健室登校の子達は保健室の隣の自習室で過ごす。
自習室に来るには保健室から入るか自習室の窓の内鍵を開けるかの2通りしかない。
まこちゃんがいない時は保健室の鍵は閉められている。
自習室の内鍵も開けないようにと言われていた。
ある日まこちゃんがいない時にこんっこんっとノックをされた。
『誰?』
そらだった。
また教科書を貸しにきたようだ。
自習室には他にも保健室登校の子がいて言いつけられると面倒だったので窓を開けなかった。
そらは何かを勘違いして
『俺何か嫌われる事した?』
と聞いてきた。
そらはすりガラスのせいで他に人がいる事をわかっていない。
『やめて!
今は話したくない!』
『わかった、、』
そう言って帰って行った。
見渡したが誰かに言いつけそうな子はいなかった。
ほっとしたがそらに悪いことをしたかも、、と考えていた。