57歳のアラン・ルプレストが、自らの命を絶った、というニュースを知った。

肺がんの治療中だったらしい。




酔いどれの偉大なる詩人。

あなたに出会った頃の私は、まだろくにフランス語もできなくて、あなたの言葉を100パーセント理解できていたわけでないけれど、あなたの悲しみは、痛いほど、伝わっていました。

でも、

自ら、あの世へ行くことを選んだなんて、、、
信じられませんでした。

もう、この世に言い残すことはないのですか?
まだ紡ぐ言葉はあったのではないでしょうか?

あなたの言葉に共感を覚えた人はたくさんいます。
みんなの愛は、あなたには届かなかったのかな?

もう、痛みから解放されましたか。




98年、彼のコンサートに行った。
コンサートが始まる前、近くのカフェで、時間をつぶしていたら、彼とその一行がそのカフェへ。
「ちょっと、あれ、アラン・ルプレストじゃない!」って言うと、大ファンのステファンが
「何年も前から、ファンです。今日は、コンサートで聞かせていただきます」って。

それだけでも嬉しいのに、さあ、早めに会場に行こうかと、カフェでお勘定を払おうとすると、カフェのおばちゃんが、
「あー、あの人が、あなたたちの分も払ってくれたよ。」って。

お礼を言いにもう一度、アラン・ルプレストのところに行くと
「嬉しかったからね。」って。
トゥールーズから来たことを告げると、あるカフェで再会の約束をしてくれた。

そこでサインしてもらったものがこれ。

$南仏の風の下で


「裸の友情を、ステファンと郁子へ 再会の喜びを込めて」

$南仏の風の下で

「君たちの友情に感謝。君たちの愛に万歳!」

久しぶりに、引っ張り出してみたけれど、まさか、こういう状況で見ることになるとは、、、、




アラン、ありがとう。

安らかに眠りについてくれることを祈っています。