「早稲田アカデミーの感想」シリーズの続きです。

 

6.NNについて

 

 各塾ともに、6年生になると学校別対策授業が始まります。早稲アカでは、サピックスよりは早めの前期から始まります。「なにがなんでも」で有名な「NN〇〇」です。

 

 NNは、サピックスのSSと異なり、どのNNも各学校の至近の校舎に集合して授業を受ける形式です。

 

 ・私が思うNNの長所

 ①志望校の傾向に特化した授業を受けることができます。また、学校別の土曜特訓授業もあることから、両方を受講すると、かなり徹底的な志望校対策となります。

 

  ②早稲アカ各校舎から、選抜試験に合格した生徒が集まってくるため、ライバルたちと切磋琢磨できる環境があります。

 

・NNの短所(長所の裏返し)

 ①志望校の傾向に特化しすぎている学校の場合、同時に他の併願校対策に必ずしもなるわけではありません。

 そのため、NNの下位クラスの生徒がNNに力を入れすぎると(特に直前期)、併願校を同時に落としてしまう可能性がかなりあります。

 

 加えて、土曜特訓はNNの授業よりもさらに志望校の傾向に特化している場合もあり、NNの講師が土曜特訓の受講を勧めないことも。

 

 ②上述の通り、志望校の至近の早稲アカ校舎で実施されるため、普段通っている校舎や先生との連携が取りづらく、受験勉強がツートラックになってしまうことがあります。宿題の優先順位付けなどに注意が必要です。

 

 ③NN人気が高まっているため、クラスの数が増加傾向にあり、下位クラスからは実際のところ、ほとんど合格者が出ていないことも。結局のところ、NN下位クラスの生徒は、上述の①のパターンに陥ることも多いです。

 

 

NN受講にあたって・・・

 NNの説明会での先生のお話は非常に魅力的なものですが(実際に魅力的な授業ですが)、各クラスの合格者数については積極的に教えてくれるわけではありません。

 受講にあたって、必ず毎年の各クラスの合格者数を確認してください。その合格者数よりも低い順位の場合、冷たいようですが、合格可能性は高くはなく、NNを頑張れば頑張るほど、逆に併願校まで漏れなく不合格という悲劇が待っていることも。

 

 NNの先生に聞きづらかったら、校舎の先生でも大丈夫です。私も校舎の校長に聞いてみたところ、「積極的に発表しているわけではないが、秘密でもない」とのことで、各クラスの合格者数、各クラスの主な併願校の合格者数を教えてくれました。

 

(最後に)

 NNはある意味劇薬です。使い方によっては、最高のパフォーマンスを出してくれるかもしれませんし、逆に、玉砕に繋がる道かもしれません。

 

 志望校に合格するために、NNが本当に必要なのか否か。。。特にNNギリギリの成績層の方は、いろいろな面で、どうか熟考されるよう願います。

 

 また、志望校とは違うNNに誘導されることも多いです(校長にノルマがあると思われます)。特に多いパターンが、渋幕第1志望なのに、NN開成、NN桜蔭を勧められる(結構しつこく)ものです。

 

 仕方なく、NN桜蔭に通い、渋幕に合格して進学した子も知ってますし、喧嘩してNN開成には行かず、NN渋幕から渋幕に合格した子も知っています。どっちに行っても、受かる子は受かると言ってしまえば身も蓋もありませんが、渋幕第1志望の保護者としては、判断を迫られる場面かと思います。

 

 サピックスでは絶対にないであろう、早稲アカならではの出来事です。

 

 やはり、いい意味でも、悪い意味でも、早稲アカは株主に利益を還元しなければならない「株式会社」なのですね。

 

 

 

※お知らせ※
 ブログでは詳細なことを書くことができないため、もし質問等がある方がいらっしゃいましたら、下記までご連絡下さい。その際、バックグラウンド(学年、性別、塾名、志望校、成績等)をお書き頂ければ、分かる範囲ではございますが、できる限り誠実にお答えさせて頂きます。

 

 2年連続(2019・2020)で中学受験を経験、姉はサピックス、妹は早稲アカ。合格校は2人で桜蔭、渋幕、市川(特待)、浦和明の星、頌栄女子学院、専大松戸、開智日本橋(特待)、開智、長崎日大(特待)。合計17戦、12勝5敗。いろいろな経験をしました。

questionjuken●yahoo.co.jp(●を@に変えてください)


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