主人の気持ちはコネチカットの方へ動いていった。


私の心は揺れた。

コネチカットかこの街か。

寒さは・・・変わらないかな?

この街の方がきっと風は強いだろうが、コネチカットも深深と寒いし、積雪量は絶対にこちらよりも多いと思う。

今はこの街に沢山知り合いが出来ているから、コネチカットだとほとんど知り合いがいないからそれが難点だが、そんなのは自分で努力し、時間が経てば変わることだから・・・とうじうじといろいろ考えた。


主人は、コネチカットの会社ともう1度電話で話をすることになる。


コネチカットの会社はリクルーターに何度も強く“He is the man for us!” (彼がうちの会社に必要だ)と言ったらしい。主人もそれを聞いて悪い気はしなかった。


1.何が不満でうちの会社よりカリフォルニアの会社の方が良いのか?

2.どうしたらうちの会社に来る気になるのか? この2つがこの会社が知りたい主な質問だった。


主人の答えは、1.家族としてカリフォルニアのライフ・スタイルに興味があるということ、そして具体的なポジションとしてカリフォルニアの会社の方が興味がある。


2.面接したポジションはマネージャーだが、現在存在するものソフトウェアのサポートが主な仕事。でも会社は他のソフトウェアへ切り替えていくという意向だから古いテクノロジーを自分たちだけがいつまでもやっていかなくてはいけなくて将来性がない可能性が高い。新しいテクノロジーや将来につながるような仕事にもっと興味がある。また、将来的に上司になる人の後継者になれるということだが、現在他にいる4人のマネージャーが後継者になる可能性や全く別の人がなる可能性も大。今は口約束で言っているが、これはかなり怪しいのではないか?


コネチカットの会社はとても熱心だった。「今のポジションを変えてもいいし、今いるマネージャーに古いテクノロジーのことは任せて、新しいテクノロジーをやってもらってもいいんだ。とにかく君はこの会社に合っていると思うんだよ。」と言われて勿論主人は悪い気はしなかった。


しかし、具体的な金額などの提示が出てこない。

コネチカットの会社は、「あと2人と電話で話して欲しい」ということだった。


何だか主人は少し調子抜けした。言っていることがなんかおかしいような・・・・?


リクルーターにそのことを言うと、具体的な提示が出たら、すぐにそれを受ける用意はあるのか?と訊かれた。


主人はとりあえず答えを保留した。


その5分後主人のもとにあるメールが届いたのだった。 メモ