一ヶ月以上遅い、夏休みをいただいて命の洗濯をしています。実家が商売をしていたせいもあり、いわゆる「お盆休み」という感覚が子供のころからない。おとなになってからもよく「お盆休みっていつから?」って聞かないと分からないくらいである。教員になってからもあまりお盆休みというものを意識したことがない。テレビでよく「お盆の帰省ラッシュが・・・」という話をきくと、「あーお盆かぁ」と思う程度である。しかし、これも先人の知恵で、「夏の暑いころには仕事をしない」というこてであろう。子供のころは「川にも、山にも行っては行けない」と父にたしなめられた。今年のお盆に娘が「友達とキャンプに行くというので、川には入るな!」と言ったのだが「何で???」と聞かれるとまさか「河童に足を引っ張られる」とも言えず、「とにかく駄目だ!というと「そんなことできるわけない!」と一蹴された。そんな「メイシン」もなくなっていくのだろうか・・・


さて、昨日は夏休み初日だったが、とある会社の「コミュニケーションスキル&コーチングスキル」という社員研修に参加することを許され、社員の皆さんと一緒に研修を受けさせていただいた。講師の先生とはいろいろな場面で仕事を一緒にさせていただいたき、何度か話は聞かせていただいているのだが、何度話を聞いても新しい「気づき」がある。講師の先生はいったいどこまでスキルが深いのか時々真剣に考えさせられてしまう。


セミナーは教員対象、保護者対象、生徒対象という形式は何度かあるが、一般企業の社員の皆さんに混ぜてもらっての受けたのは初めてだったので、最初は少し戸惑ったが、終わってみればいつもの研修とはまた違った感想があった。


よく、若い先生に「ほうれんそう」のことを話をします。もちろん「報告・連絡・相談」のことです。一般の社会では当然の話で、これができないと組織の人間としては通用しないということは「当たり前」の話なのですが、これが先生はまるでできない。先生というか「公務員病」ではないだろうか。

まず若い先生方、同僚から「仕事」についての「相談」を受けることはまずない。それぞれが、黙々と自分の仕事をこなし(?)一人で仕事や悩みを抱え込みやっている。病気になるはずだと思う。「相談」をしないということは「信頼」してないわけで、回りが気の許せない人ばかりの中で、孤独に仕事をしていることになる。私にはそんな状況は考えられない。ひとつには教師の「妙なプライド」がこれを邪魔していると思われるのではないだろうか??何に対してのプライド??


相談がないのだから、連絡や報告は皆無である。よくこんなことで、コミュニティーが成り立っているのだから学校組織は不思議である。


また、学校にはこういった「常識」を教育する機関がない。教育委員会も初任者研修だの、2年目研修、3・4年目研修、5年目研修、10年次終了研修、15年目研修、教頭研修とまさに「研修漬け」のようなことをしているが、こういう「社会人」としての「常識」を教える研修はほとんどなく、いい加減知識偏重で育ってきてそれで採用試験に臨み、採用になった先生方にまたまた「知識」をどんどん蓄積させていく。


人間は生きていくために「知恵」が必用だとおもう。

ずっと、小さいころから「お盆には川にも行ってはいけない」という「知恵」すらも教えられなかった先生たちがこれからこの世の中を生きていかなければならない子供たちに「生きる知恵」を教えるのはいったいいつなんでしょう?