母と娘の絆は強いですが・・・・・


ひょんなことから、夫婦喧嘩となり、なんだかそれが尾を長く引いているみたいです。

生活に支障があるようなことはありませんが、娘と女房の世界が家庭にはあり、私が入れる雰囲気がありません。私のことは彼女らの視界からは消えているようです。


こうなると、家庭に帰っても誰とも話すこともないのですが、勝手にいろいろな会話が進んでいるという構図が出来上がっています。職場では嫌でも付き合わなければならない人たちもいてくれますので、話はしますが、家庭では「難民」状態となっています。


こういう時って、娘と母親は絆が強いなぁ・・・と余計に感じます。

こうなると、狭い家は本当に「居場所」がありません。飯だけ食べたらソソクサと寝室に上がって、寝るしかありません。次に家を建てるときには絶対に自分の部屋を作ろうと心に決めています。仕方がないので、食事のあと車にのってレンタルビデオ店に行ったり、本屋に行ったりと時間を潰しています。


かなりストレスですね。


そもそもの発端は、こども(下の娘)に対する過干渉のことです。下の娘はしっかりしている割に、すぐに「車に乗せていって~」と言っては、駅までの道のりを車で送ってもらおうとする。その複線は昨年の「塾通い」。受験のために塾に行きたいという娘を塾に行かせたのですが、終了は夜の10時。いくら田舎の町とはいえ、10時に一人で歩いて帰させるのは危険だと、女房の送り迎えが始まった。私は最初は乗り気ではなかったが、女房がいけないときはどうしても引き受けざるを得ない。娘には「これが当たり前と思ってはいけない」と何度も釘を刺したのですが、やはりそのクセが残っているようです。


娘を迎えに行くことに関して嫌だとか、だめだとか言うことではない。彼女のためだと思うからです。スポイルすることは人間を堕落させることはあっても進化することはない。娘よりももっと過酷な現状を自分のものとして捉えて自転車での通学、歩いての通学をしている子どもはたくさんいる。少々雨が降ったくらいで車で送り迎えなんて私には「トンでもない話」に思えて仕方がない。


上の娘もそういう私のことを知っているので、高校時代もよほどのことがないと「迎えに来て」なんてことは言わなかった。長女は野球部のマネージャーをしていたが、一度だけ途中で大雨が降ってきたときに「グランドまで迎えに来て」と呼ばれた。さすがに心が動きましたが、「今日、雨が降ることを情報として知らなかったのか?」と聞くと「知っていたけど、こんなに降るとは・・・・」ということだったので、心を鬼にして「それは、あなたのミス。最寄の駅までは行くけどグランドまでは行かない」と拒否した。


何でも与えられることに慣れてしまった子どもは「想像」したり「予測」したり「危機回避」という能力が非常に劣化します。自分で考えて、危険をいかに回避するか?雨が降りそうな予感がすれば、傘を持つくらいの危機管理能力は生きていくうえにおいては非常に大事無いことなのです。

それを、親が子どもから奪ってはいけない。それを「思いやり」と勘違いしている親が多いようにも思われる。


私は、娘には「ちゃんと生きて欲しい」と思っています。

そのためには、自分で考え、自分で行動できる人間になる必要があります。


親はいつまでも子どもを守ることはできません。おそらく先に死んでしまいます。

そのときになって、子どもが気づいても遅いのですから。


今のフリーターも親がかなりの部分の影響しています。

私どもの県でも、この問題が大きな課題となっています。どういうことかというと・・・・・


仕事に就いた我が子。いろいろな社会との軋轢や試練から辞めたくなるときもあるでしょう。そのときに親は本当に辛いでしょうが「辞めてはだめ!」と突き放さなければなりません。もちろん時と場合がありますが。ところが、今の保護者の皆さんは比較的安易に「じゃあ、辞めなさい」と言ってしまう事が多いようです。辞めた子どもはどうなるかというと、家庭に帰り、居心地のいい我が家で無業者になることが非常に多いのです。そして、こういう言葉を耳にします「食事は家ですればいいから、お小遣いだけでも働いたら?」といって、アルバイト精を出すことになるという構図です。これで、立派なフリーターが誕生します。


フリーターという就労形態の人々を悪く言うつもりは毛頭ありません。自分の夢を叶えるために、今はアルバイトで食をつないでいくという人はたくさんいます。しかし、何の目的もなくアルバイトを黙々と続けることは本当に危険なのです。アルバイトをしている人たちに聞くと、ほとんどこういいます「大丈夫!そのうちちゃんと働くから」という言葉。これは、何を根拠に言っている言葉でしょう?


最初の仕事がフリーターだった人が、正社員になる確率は25%程度です。後はフリーターのままで一生を終えることがデータであります。そして、正社員になるには年齢のリミットがあります。多くの企業で、中途採用をする際の限界年齢が25歳と言っています。25歳までに何とか思いとどまり、正社員となれた人は良いですが、その後も漫然とアルバイトを続けていくと、正社員に登用される機会が非常に狭くなるということです。


娘がいきなり、フリーターとなることを想定しているわけではありませんが、安易に親に頼る姿勢には納得できません。それを容認する女房と、毅然とだめだと言う私には子育てで大きな考えの違いがあるようです。いまさら修正はできないかもしれませんが、子どもも、そういう考えの違う親をうまくかいくぐっていく能力を身につけなければいけませんからね。


みんなが物分りがよくても困りものなのです。


家庭内難民状態はもう少し続きそうですが、私は、私の考えを貫きたいと思います。