<「遅刻」の続きです。>
午後の早い時間のせいか、
部屋の外からは
清掃の掃除機の音が聞こえてくる。
声が外に漏れちゃったら
どうしよう。
ユウさんは全くそんなこと
気にしている様子はない。
いつもと変わらず
あんな手やこんな手を使って
あちこち攻められる。
リクエストに応えて
赤いランジェリーを
身につけていったけど、
特に何も言われることはなかった。
気がついてくれたのだろうか。
ユウさんは夕方までに
会社に戻らなくてはならない。
ということは、今日は
ホテルだけで食事はなしだね。
これまでもこのパターンは
何度かあったから、仕方ない。
本当は前もって
帰る時間がわかるといいのだけど、
逢ってみるまでは、
不明なことが多いのだ。
実家の両親はきっと
外で夕飯はすませてくると
思っているだろう。
そんなことを思いながら
帰り支度をしていると、
ユウさんから提案があった。
「駅から歩いてくる途中に
屋台があっただろ。
なんか気になるんだよね。
あそこで食べて行かない?」
「うん、いいよ」
そう答えながら、
ちょっと怪しげなお店が
あったことを思い出していた。
無国籍料理みたいな。
ユウさんに誘われなかったら、
絶対に寄ってみようなんて思わない。
(続く)
⇒⇒【婚外恋愛☆にほんブログ村】
⇒⇒【婚外恋愛☆ブログランキング】