議会改革のあゆみがとまっている上越市議会はどんどん置いていかれるのだろうか | 地方都市は死なず! 滝沢いっせい ブログ爽創通信  *09016693890*kpissey@rf6.so-net.ne.jp*

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上越市議会議員滝沢一成のブログです! 日々感じたこと、考えたことを、できるだけ素直に書いてゆきます。
滝沢一成のテーマは「雪」「老い」「貧困」、これらを追及します。

『年末に振り返る議会改革の潮流』

〜どうやら上越市議会は圧倒的に遅れはじめているらしい〜

◼️議会改革の3つの柱

今年、早稲田大学マニフェスト研究所のキックオフミーティングに参加して自覚した事、それは「どうやら上越市議会の改革は圧倒的に遅れはじめているらしい」という事です。

「政策形成サイクル」「通年議会」と「議会DX」この3つがいま全国の議会改革の肝になってきています。
どれも上越市議会は手付かずと言って良い状態です。

「政策形成サイクル」

改めて言うまでもなく、議会の役割は市長(行政)を監視し暴走を食い止め怠慢を諌める事が第一ですが、同等に大事なのが立法能力(政策形成能力)です。
一年度を一回りとする政策形成サイクル。
長年「追いつけ追い越せ会津若松市議会」という感じでしたが、さまざまな議会がその体制を整えつつあります。

ミーティングでは、横浜市議会の会派よこはま自民党さんの「市民参加型プラットフォームDecidim」と、横須賀市の会派よこすか未来会議さんの「政策形成PDCAサイクル」の2つの事例が紹介されました。

どちらも極めてシステマチックで合理性が高く、かつ汎用性があります。
やる気になれば上越市議会でもできるでしょう。問題はその「やる気」なのかもしれません。

「通年議会」

通年議会についての発表はありませんでしたが、それは「通年議会」はもはや特筆すべき改革でもなんでもない当たり前のことになりつつあることを示していると思います。
また、例えば横須賀市議会がそうであるように、政策形成を行う上でも通年議会がプラスになることは明らかです。
もはや反対する理由はないでしょう。これも「やる気」の問題です。

「議会DX」

取手市議会さんのAI速記とAI字幕に注目しました。
AI速記は委員会閉会後30分で初稿があがり、すぐに字幕入りのYouTubeがアップされるそうです。
これにより聴覚障害者の方にも素早く議会のやりとりを見てもらえるという利点があるとのこと、なるほどと思いました。

町田市議会さんの「議会カルテ」も、DXのあり方として注目しています。
毎回全ての議案について同じテンプレートのカルテを作成し、どういう議案か、どんな議論があったか、結果はどうなったかを市民に示しています。全ての議案、です。

上越市議会は「議会報かけはし」で各委員会1ページずつ議案を紹介していますが、紙面の都合上、幾つかしか紹介できません。圧倒的な差です。
この議会カルテは言ってみれば、「ネット上での議会報告」であり、議会DXの取組の一つといえます。
これらもまた「やる気」さえあれば、上越市議会でもすぐに取り掛かれる類です。

◼️上越市議会の議会改革

早稲田大学マニフェスト研究所の調査によれば、上越市議会は、全国1500県市町村議会の中で議会改革度20番台だそうです。最高は4位でここしばらくずるずる順位を落としています。

ランキングに一喜一憂する事はまったく必要ありませんが、このところ議会改革が滞っていたと私は考えます。そうしているうちに、全国の地方議会がどんどん改革に挑戦し成果を出しているわけで、順位が落ちるのは当たり前です。

東の取手市と西の大津市あたりが横綱級でしょうか。
上越市議会は、議会改革において圧倒的に遅れ始めているというのが私の認識です。

今期残すところ1年半を切りました。
この短いなかで、議長の指導のもと、どれだけ改革を進め市民の期待に応えられる議会となれるか、我々の大きな命題だと思っています。