住宅街で焼き鳥店を経営。初めは失敗、問題発覚後は大成功!④ | 小さなお店のリピート集客術

小さなお店のリピート集客術

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住宅街の焼き鳥店。
いよいよ具体的にどうするかを考えることになりました。
A君はこころよく店長を引き受けてくれたのですが、一つだけ気になることがあると言ってきたのです。


だいたい想像はついていました・・

 

A君より先輩の店員たちにどう接したらよのかということです。


年下の自分が店長になることによって面白くない思いをする人もいるのではないだろうか・・・


という心配事です。

私はA君に言ったこと


俺は、お前を現時点で一人前の店長だとなんか思っていんだよ。もしかしたら、ここの店長としてふさわしい人間かも知れない、期待してるだけだ!


もし心配なら今皆の前で俺の考え方を話しようか?

 

是非お願いします。

 

ということで全員集合!

 

今日はこれからどのように店を運営していくか具体的に考えよう!


その前に、A君が話があるそうだ・・はいどうぞ!

 

えっ!って感じでしたが、私に行ってきた心配事を自分の口で言わせました。

 

・・・ということなんだけど。


今この場で反対できるやつなんかいないだろ?

 

A君自身が本当の意味で店のトップになるには、2年も3年もかかるんだよ・・


だから、今まで通り素直な気持ちで、皆に仕事を教えてもらえばいい。


だから、足を引っ張るような奴は今すぐ辞めてもらって結構!

 

そして、本当の意味でA君が店長になった時、他の人たちはもっと違う立場で別の仕事をしているはずだ。


不満な人は辞めろ!と言ってるわけじゃない・・

 

ではなぜ今A君が店長なのか?と思う人もいるかもしれない。それは・・

 

俺自身が間違った判断で店を作ってしまったこと、そして先輩店員たちも全員が俺の考えを容認してしまったからだ。

 

完全に我々のミスだ。


言いにくい本音を切り出したのはA君だろ?


A君以外にいないじゃないか!

 

と、こんな話をした記憶があります。


A君には謙虚さと素直な気持ちで仕事をすることを命じ、先輩店員にはA君を完全にバックアップすることを命じました。

 

ここは経営者としての特権ですね。全員が納得してくれたような気がします・・・

本心はわかりませんが^^

 

で、宮崎日向地鶏の炭火焼など北海道ではなかなか食べることのできない料理を出していたわけなんですが、価格と気軽さを指摘されると本当に弱さを感じる店だということに気がつきます。


具体的にどうするかって話なんですが・・


今度は逆にA君が質問をしてきます

 

社長、一般的な焼き鳥って1人何本くらいたべるんですかね?
専門店なら35g~40gの串を6本くらいだろうね・・大人で
若い人は10本以上食べるよ・・

 

居酒屋とかで、満腹に感じるgってわかりますか?
酒を飲みながらだから、個人差があるだろうけど
うちの客だけのことを言うと500g~600gくらいかな・・
酒も飲みながらだからだからね・・

 

一般的な焼き鳥と一緒に食べたい人気メニューってわかりますか?
うちの系列店のデータでいうと、
おにぎり
とりの唐揚げ
出し巻き卵
漬物
サラダ
辛い料理単品料理

他にも色々メニューはあるけど焼き鳥がメインだから、こんな感じかな・・

 

A君が聞きたかったのは数値だったんです。
原価率も含め、販売数や販売単価、その中から答えを出そうとしていたのでしょう・・
でも、それは普通の考えかたで、A君の素人発想が活かされた内容ではありませんでした。

 

A君との会話の中で、私の頭の中では、次の店をどんな店にするかイメージができていました。


そして、こんなことを試してみました。

 

このメニュー、自分たちがどんな食べ方をするか教えてほしい・・


また、女性ならどうなるか?
中年層ならどうなるか?
それを聞いてみました。

 

生ビール380円
注ハイ280円

とり串10円
豚串100円
つくね120円
ささみ100円
砂肝100円
レバー100円
ハツ100円
唐揚げ480円
出し巻き卵280円
キャベツの浅漬け280円
キムチ280円
たこわさ280円
おにぎり200円
お茶漬け300円
サラダ380円

 

単純なメニューで試してみました。
とり串10円!

その場にいた店員は20代~30代前半、本人たちの注文の仕方と自分の親や彼女の場合のイメージ
その場で集計してみました。

今は集計データを持っていませんが、重要な部分だけははっきりと覚えています。


10円のとり串の平均注文数は4.5本でした。
そして、平均単価が2400円
合計の原価率が41%

計算上、10円でも成り立ってしまいました。
でも、安易にそんなことはできません!

 

とにかくデータ集めです。
このメニュー表を常連のお客様や従業員の友達、家族に協力してもらい300人分のデータを集めたんです。

平均客単価2200円
原価率44%

という結果になりました。

 

これはA君の言葉を試してみただけなのですが、高くても安くても使えるお金は3000円以内!ってやつです・・

利益は極薄になりますが、小さい店でやっていけない数字ではありません。

 

その後、A店長と2人で話をしました・・
この通りの数字が出ると思うか?
とり10本で100円ビール1杯380円
合計480円
こんな客ばかりだったらあっという間につぶれるぞ!

A店長
確かに計算上は成り立ちますけど、10円はやりすぎですよ。
社長だって、そんなことやる気無いんじゃないですか(笑)
ほぼ原価提供の50円ならどうでしょう?
それと、50円の焼き鳥だけが目立ったんじゃ商売になりませんから、他の単品メニューも一つ一つびっくりするようなものを作りましょう。

うち合わせ開始から1週間、地鶏専門店から住宅街大衆向け焼き鳥店に生まれ変わる準備が整いました。


最後までお読みななって頂き本当にありがとうございます。

今回も長くなってしまい大変申し訳ありません!

 

私自身が経営した小規模飲食店でのお話です。
 

時間がある方は読んでみてください!

住宅街の10坪焼き鳥店物語:第一話

住宅街の10坪焼き鳥店物語:第二話

住宅街の10坪焼き鳥店物語:第三話

住宅街の10坪焼き鳥店物語:第四話

住宅街の10坪焼き鳥店物語:最終回
番外編【お店の売り文句】

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お客様の気持ちを想像することの積み重ね・・・本当に大切なことです。