住宅街で焼き鳥店を経営。初めは失敗、問題発覚後は大成功!③ | 小さなお店のリピート集客術

小さなお店のリピート集客術

小さなお店のリピート集客術

客が入らなくなった一番の原因は何か?
私と私が経営する他の店の店長、それと問題の焼き鳥店の全店員を集め会議を行いました・・


みんなの言葉が徐々に具体的になり、本音が次々とでてきます。
以前の記事で書いたことがありますが、お客様が集まらない、売上が伸びない原因の根本は3つだけ!と思っています。

1・経営者自身の問題
2・店員の人間力の問題
3・店の雰囲気の問題

(経済的理由を言ってしまうと、小規模店舗は閉店以外に道が無くなるため、理由にはしません。)


会議での結果、お客様が入らなくなった理由
・どれを食べても美味しいが、価格が高い
・店の内装は綺麗だけど、焼き鳥店としては上品すぎる、結果落ち着いて飲めない
・気軽に酒が飲める雰囲気ではない
この様な結論がでました。


では、売上が上がらない原因の根本はどこにあったのでしょう?
1・の経営者自身の問題しか思いつきません。
商品構成、価格設定、店のコンセプト、客層の絞り込み、すべて私が決めました。

「ゆっくり酒を飲める雰囲気の焼き鳥屋ではなかった」
そんなお店にしてしまった私自身に問題があった事に気付かされます。
次に考えることは、どう改善するかです・・


この地域の住宅街で生き残るためには「気軽さ」が一番重要であるという全員一致の結論から、味、メニュー構成、価格、営業時間、看板商品など全てを見直します。

「高くても安くても、使えるお金は決まっている」この言葉、、週末だけの20代のアルバイト店員が言ったのですが、この日はもう一言・・


kg単価2000円の有名な地鶏とkg単価800円程度の地元のブロイラー・・・
約2.5倍・・・
確かにおいしい鶏肉ですけど
美味しさに2.5倍の差があるんですかね?


何を言ってるんだこいつは・・と思いながら、具体的に話を聞いてみました。
僕は金がないので安くておいしければ十分満足できます・・
僕の親も多分そんな感じです。

だから1本200円の焼き鳥は食べません!
他の店に行けば100円程度で食べれますから・・


さらに店に対する評価を聞き出してみました。
この店は、焼き鳥店というより、地鶏料理専門店なんじゃないですかね・・
きっと、他のお客さんもそう思っていると思います・・

調子に乗ったアルバイト店員は完全にスイッチが入りが言いたい放題!
そして、ついに言ってはならい一言を言ってしまったのです。

結局、「社長の自己満足の店なんすよね!!!」

えぇぇぇぇ~そこまで言っちゃうのか~!

後に、良く言ってくれた一言に変わるのですが・・・^^



本当にショックでした・・叫び
でも、思い切って他の人にもに聞いてみました

「同じ考えの人がいたら手を上げてくれ・・大切なことだから気にしなくていい・・怒らないから正直に教えてくれ!」
そして、まさかの光景が

全員が手を上げている・・・えっ

えぇぇぇぇ~全員なのおぉぉぉ~?叫び叫び


Double Shock !怒らない約束の事など忘れてしまい

「てめーら、俺のことバカにしてるのか!そうならそうと、さっさと言えよ!いままで何やってたんだ!」

でも、逆にここまで否定されたら頭の中もスッキリするものです。


そして、アルバイト店員がまたぽつりと言います・・
社長・・

僕は経営の気持ちは分からないけど・・お客さんの気持ちは何となくわかるので、店のやり方変えましょうよ・・
他の店員も、店を変えようという意気込みを感じます。


よし、分かった、今後この店の事は、食べ物の商売としてお客様に失礼だと思う事意外一切口出しはしない!
自分たちで考えることができるならやってみたらいい、ただし、条件はある
今回のミーティングで爆弾発言を連発したアルバイト店員のA君・・
彼がこの店の店長を引き受け、そして、ここにいる全員がそれを認めたらの話だ・・
条件はそれだけ!


俺の自己満足とまで言った男、店を変えようと一番初めに言った男、私の中で彼はただのアルバイト店員ではない・・

もしかしたら、この店の成功に絶対に必要な人間かもしれないと思い始めたんです。


「俺はちょっと外に出てくるから、どうするか考えておけ!」

そして、2時間後に電話がなりました。アルバイト店員のA君からです。
「社長、話がまとまりました・・・」
「分かった、今行く・・」
どうなったかは聞くまでもない、もし話が良い方向にまとまらなかったのであれば、電話をかけてくるのはA君ではないだろう・・


あとは彼はみんなをまとめる力があるかどうか・・
彼らができるかどうかなんかはやってみなければ分からないのです。
それは、私にも言えることですからね。

経営者個人のチャレンジから、お店のチャレンジに変わった瞬間でした。

この時初めて、人を育てようと真剣に考えたんです。
いろいろなアイディアが出てくる中、従業員が生き生きと仕事の話をしています。
聞く耳を持つとい事が、これほ効果があると感じたのは初めての事でした。



この時の事は鮮明に覚えていて、なかなか短い文章では伝えることができません!
もうしばらくお付き合いください!


次回、もしかしたら焼き鳥1本10円でも儲かるんじゃないの?の巻


私自身が経営した小規模飲食店でのお話です。

時間がある方は読んでみてください!

住宅街の10坪焼き鳥店物語:第一話

住宅街の10坪焼き鳥店物語:第二話

住宅街の10坪焼き鳥店物語:第三話

住宅街の10坪焼き鳥店物語:第四話

住宅街の10坪焼き鳥店物語:最終回
番外編【お店の売り文句】

住宅街の10坪焼き鳥店物語:トップ



お客様の気持ちを想像することの積み重ね・・・本当に大切なことです。