学習心理学の分野にある「社会的学習」。
「社会的学習」の習得は、2つの段階に分けることができ,それは、「模倣学習」と「観察学習」です。どちらも必要な学習なのですが、「問題解決能力」を高めるためには、より後者が必要だと考えます。
たくさんの経験をしてきた「肝っ玉母ちゃん」がお届けする〈育児・教育支援〉ブログです。
二児(軽度自閉スペクトラム症の息子&定型発達のやんちゃ娘)の子育て真っ最中!!
〔学会・協会及び団体〕
◇ 内閣府特別の機関 日本学術会議協力学術研究団体メンタルケア学術学会 正会員
◇ 一般社団法人日本医療福祉教育コミュニケーション協会 正会員
◇ 東広島市防犯連合会 わがまちの安全をまもり隊
◇ オレンジリボン運動(児童虐待防止全国ネットワーク)個人サポーター
〔資格など〕
◇ メンタルケア心理士(心理カウンセラー)
◇ 発達障害コミュニケーション指導者
◇ 日本ペアレント・トレーニング研究会認定インストラクター
◇ 不登校訪問専門員
◇ 文部科学省後援 こころ検定®2級合格
◇ 訪問介護員2級養成研修課程修了
◇ 普通救命講習修了
◇ U-CAN生涯学習局 生活心理学講座修了
◇ U-CAN生涯学習局 コミュニケーション・スキルアップ講座修了
子育て・発達・教育支援 こころ育成カウンセラー 住本小夜子です。
◇ブログタイトル◇
【生活の中にある「学習心理学」】
夏休みが終わり、学校生活が再開しました。 息子の生活リズムがちゃんと戻るのか少し不安でしたが、今のところ全く心配はないようです。
さて、夏休み期間に取り組んでいた「お手伝いお当番さん」ですが、現在も続いています。
最近、息子も娘も進んでお手伝いをしてくれるようになり、息子が1番やる気になるのは料理です。
「母ちゃん!! ぼくが手伝うよ!!」
と、朝食づくりを手伝ってくれることが多くなりました。先日、 「僕がウインナーを炒める!!」 と言って、張り切って台所に立っていました。
ふとみると、息子の姿に違和感がある…。
よく見ると、エプロンが前後逆になっている…。「これ、どしたん?」
と息子に聞いてみると、
「え? エプロンしとるんよ。いつも母ちゃんがしとるじゃん。」
と言うのです。息子はエプロンを一旦脱ぎ、 「こういうことか〜」 と言いながら、前後逆になっていた エプロンを正確に着用しました。
実は、このエプロンによる一連の流れには、心理学的な学習が含まれています。
「社会的学習」の習得は、2つの段階に分けることができます。それは、「模倣学習」と「観察学習」です。
「模倣学習」とは、
モデルとなる人がやってみせ、学習者はそれを模倣し、上手くやれたかアドバイス(評価)を受けることです。 「模倣」とは、自分で作り出すのではなく、すでにできているものをまねること。「お母さんに「エプロンをするのよ」と教わったので着用したら、服が汚れなかったので良かった」というのは、「模倣学習」。
「お母さんが、料理を作るときにいつもエプロンを着用するのは、服が汚れないようにするためである。だから僕もエプロンを着用する。」というのが「観察学習」です。
どちらも必要な学習なのですが、「問題解決能力」を高めるためには、より後者が必要なのだと考えるのです。
さらに、模倣学習でもない「ただ単に真似ること」は学習ではないし、その人の自己成長であるわけがない。
指導する大人が「これいいかも」という発想で、種々の指導事例を単純にパッチワークすればするほど、当該の一連の指導には大きなブレが生じます。
ことば一つとっても、その語彙の定義を知らず、専門用語だからと安易に使用しているブログ等を見ると、残念だな〜と正直思います。 (この件については、別の記事にします)
自ら学ぶという姿勢があってこそ、相手に教える立場に立てると私は思います。 . このエプロンによる学習で、また一つ成長した息子。
こどもたちが主体的に学べる家庭環境であるために、親としてどうあるべきかを考えないといけないですね。