ブラックパンサー | ☆テツコの部屋☆~映画評論館~

ブラックパンサー

29点

マーベルコミックの実写映画。『アベンジャーズ』系統の18番目の作品だそうだが、物語としてはほぼ独立してるので、これ1本だけ見てもストーリーは問題ない。しかし初見だととにかく戸惑う要素が多い。
まず主要登場人物はほぼ黒人ばかり。ヒーローもので黒人無双という設定がアメリカで支持された理由のひとつなんだろうが、我々日本人にはあまり関係ないよね。
アフリカにあるワガンダという架空の王国で繰り広げられる、かなり独特な世界観を持った展開。例えば『マイティ・ソー』は神話だったが、こちらは部族を中心にした物語。ヒーローは『スパイダーマン』に似ているけど身近さは皆無。CGは迫力あるもののそれほど多くなく、大仰なわりにアクション映画としては小じんまりした感がある。

2018年2月に公開され全米史上歴代3位、全世界でも9位の興収を打ち立てたモンスター映画。ただし面白いからウケたわけではなく、やはりそこは黒人への忖度が大きく関連してるんだと思う。『アベンジャーズ』ファンの人は必見だが、そうでない人は、大ヒットしたからといって特に見なくても問題ないかと。

特定の層をターゲットにした作品はなかなか評価が難しい。アメリカの黒人が日本の仮面ライダーとか見たらやっぱり戸惑うんじゃ(笑)

 

監督:ライアン・クーグラー
出演:チャドウィック・ボーズマン、マイケル・B・ジョーダン、ルピタ・ニョンゴ、ダナイ・グリラ、マーティン・フリーマン
2018年  134分
原題:Black Panther