話があちこちに飛びますが、子育てをしてきた中で思い出したことを徒然なるままに記録します。


小学校3年の7月…個人懇談があった。
担任は若い女性だった。


あの日、最後の懇談だったせいか、20分という時間は大幅に伸び、一時間以上に渡り担任から捲し立てられた。

周りの子供と比べて息子が出来ないことを沢山言われた。
そして、春の親子レクでの出来事に言及してきた。

子供たちにカードが配られ、色んな質問を、大勢のお母さんたちにしていくというゲーム。沢山声をかけて質問した人が勝ちというルール。
息子は、人見知りで、誰にも質問に行けずに、賑やかに子供と親が入り乱れる中、一人立っていた。私は息子に声を掛けたが固まるばかりだった…

担任はその時のことを言い、
「ああいう困った子はクラスに一人はいるんですよね」
と言った。

話は将来の夢になり、
「お医者さんになりたいと言っている」
そう話したら担任はぷっと吹き出し、呆れたように言った。
「お医者さん?なれるわけないでしょう?私の幼なじみがお医者さんになりましたが、彼は明るくて活発で小さい時から周りと違っていましたよ…あっ○君も周りと違いますが、○君は周りの誰もが当たり前に出来ることが出来ない違うですからね。大体からノートもちゃんと書けない子がカルテ書けるわけないでしょう?」

個人懇談が始まった時、日差しが眩しかった教室。夕焼けが窓の外に見えて…帰らなきゃと思うのだけれど、何か一つだけでいいから息子を誉めて貰うまでは椅子から立ち上がれない…そのくらいショックだった。
読書に力を入れている小学校であるため
担任に
「息子は本が大好きで毎日図書館に行って本を借りてきては家でも読んでいます」
お願い、一つでいいから誉めて…

担任は
「だから3年生らしくないんです。普通の3年生の男の子は皆休み時間にドッチボールしたりサッカーしたりしていますよ。休み時間、誰とも交流しないで読書してるから友達も出来ないんです」

4月に初めて会ったばかりのこの先生に息子の何がわかるんだろう…
それでもその時は担任の言う事は全部正しくて、息子は担任が作りたい理想のクラスの足を引っ張る存在なのだ…とただただショックなだけ。頭を下げて、鉛がついたみたいな重い足を引き摺るようにして帰宅したことを覚えている。