どこかの校舎


何故か知ってる。

今この校舎を歩いてるのは俺一人


何故か知ってる。

この校舎には俺以外にもう一人だけ居る事


一段。また一段と上に向かって階段を歩く


何故かその校舎は日の光が入ってこない

窓ガラスが見当たらない階段の通り


最初は薄暗かった階段も上に行くにつれて足元が見えなくなっていく


俺は右手に持ってた携帯の液晶の明かりを頼りに階段をのぼり続ける。


何故か知ってる。

今からのぼる階段が屋上への階段である事を


何故か知ってる。

のぼりきった先がどうなって居るかを。


でも知らなかった。

この先の展開を


屋上への階段はとても暗く、携帯の液晶の明かりでさえ懐中電灯のように頼もしく光った


そしてのぼり切るとソコは踊り場。


踊り場と言ってもやっぱり窓ガラス1つ無い場所で

今あがって来た階段からずっと続いてた壁が右手の届く位置にあり、真正面も壁。

左に10~15歩歩いた所に左の壁があった

そして後ろを振り向くとまるでその為だけに後から切り抜いたかのような縦長に四角い出入り口があった。

でもどうやらこの出入り口から日の光は中に入ってこないようでやっぱり踊り場は真っ暗


階段をのぼり切った俺は何故かそこの構造を把握してた

だから出入り口の確認もせずに最後の一段をのぼり切った時点で携帯のライトを消し右ポケットにしまった


そして左を見ると誰かが壁を背もたれにし、足を伸ばした状態で組み携帯を見ていた


真っ暗な中何故その人の体制が解ったのかは、自分でも解らない。


実際に見えたのは携帯の液晶だけ


そしてその携帯の持ち主は俺に気付き携帯の液晶のライトを切った。


『やぁ。ひさしぶりだね』


とても穏やかで優しい声


夢の中の俺はその声の主を誰か判断した瞬間会えた嬉しさで小走りに近寄り抱きしめた。


そして腰に手をまわし強く抱きしめなおし、感極まり涙した。


『なくことはないだろう?』


頭を撫でられ、嬉しさと涙で鼓動が高鳴る


そしてあまりの高鳴りに夢から覚めた。


心臓はバクバクと荒く鼓動し、収まるまでに少し時間が掛かった


なんだ今の夢・・・?


いや待てよ・・・・


そういえばいつだったか。


俺は夢の中で前にも彼女と会った


確かその時は教室の外側にある歩けるベランダのような所を2人でずっと歩いてた


そして校長室のような所にも行った


いつだっただろう、あの夢を見たのは。


なんだったんだろうこの夢は・・・


抱きしめた時の感触。まるで夢とは思えなかった・・・。


つい願ってしまう。


夢でなく現実で話せたらどれだけ幸せだろう。


こんなにドキドキさせてくれる女性と一緒に入れたらどれだけ幸せだろう♪



なーんていうノーフィクションのヒトリノ夜が昨日見た夢のお話でした♪