我が家の人間はかなり思い込みが強いです。特に母
勝手に思い込んで、その誤った答えを目掛け突進し、時に躓き、理由をこじつけ、必死に模索しながらゴールにたどり着く為に努力を惜しみません。
例えそれが間違ったゴールだとしても
実家に帰ったとたん、祖母が転倒し、病院に担ぎ込まれ荷物を届けに病院に行った時の……つい昨日の話です。
先についていた電話で父はこう言いました。
「西の八階にいるから」
…と
「うん、判った!西ね、西!」
母は元気良く頷きます。
そして向かうは東棟!元気よくつかつかと!
母は止まりません!
一応控え目に、
「母さん…それ、東…、西……逆?」
「うん、判ってる、だけど東棟は透析病棟なのよ、おばあさん、透析してるでしょ?だから、東棟の西側って意味なのよ」
流石長年連れ添った夫婦!言葉の重みが違う、一を聞いて十を知る!
これが夫婦の理想型!
そして私と母は意気揚々とエレベーターに乗り込み八階に続くスイッチを押し……………押せません
「あれ?母さん八階無いよ」
「え?そう?多分増設したのね、とりあえず七階に行こうか、連絡通路あると思うから」
私の一抹の不安と重い荷物を乗せたまま、エレベーターは七階へとたどり着き
そして………
勿論連絡通路等は無く、聞こえるのは入院患者さんのうめき声といびきのみ(深夜だったからね)
母は西側があるときかなかったのですが、西側があるわけもなく。
広い院内をさ迷い歩き、漸く目的地に到着。
ちゃんと伝えたろと、呆れる父にすると母はこう言いました。
「なぁんだ、ここか、なら最初からいって下さいよ、てっきり透析病棟かと思ったちゃんと伝えてよお父さん」
母は天然です。物事を円滑に運ぼうとして、脳内会議を開き、勝手に思い込み、誰にも相談せぬまま笑顔で突っ走ります。
しくじってもくじけません。
真夜中の病院を散々歩き回された私に笑顔でこう続けます
「夜の病院お化け屋敷みたいで楽しかったろ?それに歩いたからダイエットにもなったし、今間違っとけばもう間違えないから予習予習、いいことばっかりね、うふふあ、おばあさん大丈夫?」
…あ、ああうんそうね、そうだね、母さん、アンタの言う通りさ
昨日の深夜はウォーキングができてプチ肝試しが出来尚且つ、病院の構造が知れてとても有意義でした。
思い込み万歳
ちなみに祖母はおかげさまでたいしたことないようです(遅)
ではおやすみなさい