赤飯ありますよね。赤い色したご飯です。


ターメリックライスありますよね。黄色いご飯です。


彼は、思いました。


「どうして、青いご飯はないんだろう」


そして、どうしたと思います?


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かき氷のブルーハワイ味のシロップを用いて、青い色したご飯を作ったんです。


甘ったるいご飯になったことでしょう。


普通の感覚なら、「えええ~」ってなるかもしれません。僕はそうでした。


でも、彼にとってはごく自然な流れ。


素晴らしい。


そんな彼は、染物の道を歩むことにしました。




記憶を無くしても、自分を失うわけじゃない。

無くしたんじゃあない。忘れただけ。

そう、自分を失ったんじゃなく、忘れただけ。

だから、思い出せばいい。

ちょっぴり、アレンジを加えながら、ね。

そしたら、新しい僕に出会えたんだ。


(注:作品からの引用ではありません)




読んで損をする本ではないです。


機会があったら、なんて甘ったるいものじゃなくて、是非、読んで欲しい本です。


坪倉 優介
ぼくらはみんな生きている―18歳ですべての記憶を失くした青年の手記