ゾンビ・・・

何らかの力で死体のまま蘇った人間の総称である。

多くはホラーやファンタジー作品などに登場し、

「腐った死体が歩き回る」という描写が多くなされる架空の存在である。
 

 

 

 ※違和感がある文章を変更しました。

 

 

 

 

 




昔から美しいものに惹かれる質だった
だけど、それはただ単純に綺麗だから、とか美しいから、とかではない
それを目にした瞬間、どれだけ心が震え惹かれるか、ということなのだ
だが、それは然う然うありはしないこと
だから自分のこんな質を特に意識したわけでもなかった





なのに...





あの日
初めて彼女を見た瞬間、身体が震えた

"ある筈のない鼓動"が胸を揺らすほどの衝撃だった

ある筈のない?………まぁいい

 

そう、彼女は今まで見たどんな女人よりも美しかった
だから惹かれたのだ、とそう思った

だけど、これがそうだとしたら何処かいつもとは違う
この湧き上がる衝動は何なのだろうか
 

彼女を見ていると何故か無性に心が騒めき..........................酷く壊したい
華奢な身体を強く、強く抱き締め............無残なまでに手折りたい

この身体を彼女の全てで満たしたい

それに、この異常なまでの飢餓感
喉の奥底から湧き上がる渇きと込み上げる衝動
口の端から零れ落ちる欲を何度拭ったかしれない


この狂気じみた衝動が何なのか
彼女に対するこの感情は執着なのか

それが一体何なのか知りたくて、毎日毎日、彼女を見ていた
何も変わらない日々は続くのに、衝動は一向に治まる気配もなく一層強くなっていく
 

何を如何すればこの衝動が鎮まるのか
思い悩んで浮かんだ結論は........................... 他にはなかった




宵闇に浮かぶ一つの灯り
そのそばに立つと部屋の中から声が聞こえた


「用事があるなら入って来て...................今は誰も居ないわ」


音もなく部屋に入ると机に向かって書き物をしていたのだろうか、
書物と筆が置かれている
彼女は此方を一瞥すると眉を顰めた


「いい加減こっそり見ているのはやめて」
「.........気付いて......居たのですか?いつから...」
「此処何日か前から
ほら、あの月が大きくて綺麗だった日からよ」
「・・・」


ちょうど有り余る衝動に限界を感じていた頃だ
なれば正直に話すしかない


「貴女に言うことではないのかもしれませんが

もし知っていたら教えて欲しいのです.........この衝動の理由を」
「理由...そうね、自分で気付けたのなら大きな進歩かもね」

 

 

最後の言葉は聞こえなかった

彼女は大きく溜め息をつくと徐に自身の袖を捲り上げた

 

 

「答えはコレよ」


そこには包帯が巻かれていた
そして肩、脚、と彼女は次々に其処を見せていく

身体中のいたるところに巻かれた包帯に血が滲んでいる

それが華奢な身体を更に華奢に見せて、とても痛々しい


だがそれ以上に、むわっと立ち昇るこの匂いが脳髄を一気に痺れさせた
 

 

何故今まで"コレ"に気付かなかったのか?

何度も何度も味わった、この甘美な香りを

はぁ、そうだ、これだ
 

この衝動の理由

ただ惹かれただけじゃない

彼女だけが特別なのだ、彼女だけが


ごくりと喉が鳴る



「分かった?」


あゝ漸く分かった

欲しい、彼女が欲しい、欲し、い、ホ、シ、イ・・・

口端から零れ落ちたそれを、最早拭うこともない

ただ、ただ、満たしたい..............................”今宵”も

 


『はぁぁぁ、喰いたい』


口から付いた言葉は、意識を飛散させるのに十分だった

衝動のまま彼女の両腕を掴むと、勢いよく寝台に押し倒した


「――っ」


あまりの勢いに呻く彼女の声はもう聞こえなかった
理性を失った身体は制御することも出来ず、込み上げる衝動は一気に膨れ上がり破裂した





磔の様に留め置かれた身体が荒々しく揺さぶられる

身動きが出来なくなった身体が大きく溜め息をついた


「今日も・・・駄目だったわね
あなたはいつ気が付くかしら

..........................................自分がナニモノであるかを」










 

 

 

 

 

これがラストってちょっと微妙ですよね...汗

これでも何回も書き直したんですよ。(でも微妙...涙)。

すみません。

 

 

 

 

3夜連続お付き合いいただきありがとうございました。

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