ふらふらと転げ落ちるように
家から出てくると、
目の前で官吏とその部下達が
待ち構えていた

にやにやと下卑た笑いが
ふたりに暗い影を落とす
特にリョンを舐めるように見る官吏の
目がいっそう激しくどん底へと誘い始めていく

ミョンジュンとリョンは
彼等の目前で座り込むと、
頭を地面に擦り付けた

「官吏様…
 お願い…お願いします!
 これ以上はもう無理なのでございます
 税は日々増える一方、我等も、我等の仲間も
 税が払えず、此れでは死ぬしか方法がありませぬ」
「そんなことは知らぬ
 税を納められねば死ぬしかなかろうが」
「しかし…」

食い下がるミョンジュンに、リョンは
隣で頭を下げ続けるしか方法がなかった

だが、そんなリョンをずっと
官吏の目が蛇のように舐めまわしていたが、
ふと、思い出したと言わんばかりの顔をして
官吏はミョンジュンのそばにしゃがみこんだ

「でも、まぁ考えないことはない」

官吏の言葉にミョンジュンは、
顔を上げて官吏を見た
その顔は決して善意のそれでは
無いことに気付き戦慄した

―  此れ以上、何を望む?

冷や汗を流しながら、官吏を
見ていると、官吏はリョンの方へ
くいっと顎をつき出すとにやりと笑った

「お前の妻を差し出せ!
 それで特別に免除してやろう」

部下達も一斉に嘲笑し出す
中にははやし出すものもいる

ミョンジュンは怒りで思わず、
前のめりになるが、
すんでのところでついと腕を引かれた
ミョンジュンがリョンを見ると、
リョンは頭を下げながら、
ミョンジュンの袖を掴んで離さなかった
その手はぶるぶるとおこりのように震えていた

 

 

 

 

 

 

 

※次回から4話分が残/虐含む生々しい描写が続くため限定記事となります。

読まれる方でそういった内容が苦手な方は4話分お待ちくださいませ。

 

 

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